引きこもりと不登校

10日ほど前に「引きこもり、推計70万人=半数近くは30代」という内閣府調査発表があった。この数字は、よくいわれている数字で特別の感慨はなかったが、この推計という語が気になった。なぜ「推計」かといえば、次のような事情である。
(調査は2月18~28日)全国の15~39歳の男女5000人を対象に行われ、3287人(65・7%)から回答を得た。
その結果、ひきこもり群は有効回答の1・8%、親和群は同4・0%で、総務省の2009年の人口推計で15~39歳人口は3880万人であることから、ひきこもり群は70万人、親和群は155万人と推計した。この親和群というのは、いわば予備群、いわゆるニートとされる人たちも入るのだろうか。
5000人調査で回答した3分の2程度の数字からの「推計」である。しかし、私の周辺の、この問題に関わっている人も同じような数字をいっているから、当たらずといえども遠からずであろう。

不登校の児童生徒は、一ケタの数字まで出される。学校調査がモトになっているからだ。一昨年の数字で小中生の不登校数は12万7000人。パーセントでいえば、全中学生中2.9%(小学生は0.32%)だから、おおざっぱにいえば、引きこもりと不登校はだいたい同じような割合になるのではないだろうか。(昨年度の数字は近く出されるはずだ)。

そして引きこもりは不登校をひきずるケースも少なくないという。
私は、例えばフリースクールに通う子どもは「不登校」に入れるべきではないと思う。実際に、フリースクールOBは引きこもりには含まれないと言われる(札幌で引きこもり問題に関わっているTさんの話)。問題はどうして引きこもりを克服するか、そのために大人はどうサポートするか、が不登校に関する根本の問題の一つである。

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