「みんなの力」が大切

小1と小2の孫の通っている小学校で「学習発表会」があった。小1は9時から、小2は11時から、というわけで、小学校に2度往復した。学年は2クラスで、全生徒が舞台にあがる。演劇だが、二つとも「みんなの力」が大切という筋書きだ。

小1の場合は、有名な「大きなカブ」。もともとこれはみんながどっこいしょと力を合わせて抜くのだが、金タロウやモモタロウも登場する。もちろんうまくいかない。次いで水戸黄門ご一行も登場することになる。「このモンドコロが目に入らぬか」といってもカブには目がない。
そしておじいさん(多数の子どもを出す関係で3番目の)が「村人みんなが力を合わせて」ということで、筋書きどおりの結果になる。

小2の場合も、海に住むスイミー君は家族兄弟みんながサメに食われた。回りにいるたくさんの海の仲間たちから激励され元気を取りもどす。そこへまた腹を空かせたサメが来る。みんなで仲間を守ろうと知恵を出し力を出して襲いかかるサメから身を守ることに成功した。「みんなの力」は偉大だということになる。

会場の都合なのだろうが、原則として関係学年の発表が終われば、父母や家族は会場から外に出ることになっているから、他の学年の劇がどうなるのか、分からない。
私たちの子どもの頃のように、正義が勝つというようなことではなさそうだ。例えば、モモタロウにしても、鬼を退治して鬼ヶ島の宝物を持ってくることになっている。あの鬼が悪者だ、という証拠もないし、鬼の財産をとってくるということがドロボウではないか、といった疑問もでるのだが、大筋では正義は不正義よりも強いということだろう。しかしこの種のスジでは、戦いになるからまずい。スイミー君の話も、みんなが力を合わせてサメをやっつければいいのだが、そういうことにはならない。ただ専守防衛だ。

先生方もいろいろ神経を使っていることに気づく。  

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