来年こそはいい年であって欲しいものだ

と誰もが願う。世界を見てもヨーロッパでのロシアの戦争行為、アジアでの中国の台湾その他への威嚇と威圧の動き、北朝鮮のミサイル発射を繰り返すという動きなど、いいことよりもそうでないことの方が起こりそうな今日の大晦日だ。

その昔、日本では奈良時代になる759年の元旦に、万葉集という日本最古の一大歌集を編纂した大伴家持(おおとものやかもち)が、うたった歌を紹介しておこう。つい先日私の属している短歌の会で先生が紹介された歌でもあるのだが。

その時集まった地方の役人たちに、当時今で言う県知事(因幡国・鳥取県)であった家持は、新年の挨拶につづいて次の歌をよんで、神に祈りながら新年の挨拶をしたのだろう。

「新しき年の始めの初春(はつはる)の 今日降る雪の いや重(し)け 吉事(よごと)」。

今の年、まさに同じ思いを感じる私たちだ。
1260年経っても人びとが祈り合う願いは共通なのか、と複雑な思いがするのだが…。

明日記す思いなのだが、今も明日の朝も変わらないはずだ。
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