てんぱっていきまっしょい。

国内旅行をこよなく愛する人間の日記です。でも最近は出かけてないよねぇ。(現在コメントは事前承認制にしています。)

岸辺露伴は動かない(ザ・ラン)その2

2022年01月01日 | 岸辺露伴は動かない

ガーデンテラスのカフェ

小学生(上野黎也)たちが、庭の中を覗き込んで相談している。
その前を、露伴の担当編集者:泉京香 - 飯豊まりえ を歩いて入って行くが
どうやら、杜王町に住む人気漫画家:岸辺露伴 - 高橋一生 と待ち合わせをしているらしい。
ウェイター(佐々木陽平)には、後からもう一人来るからと彼女は告げるが
席には既に露伴の姿があった。

先生、お疲れ様で~す。早いですね。
露伴に着席の同意を取らず椅子を引いて着席する彼女。
ちょっと小悪魔風というか、なかなか作家との距離感が近い担当者らしい。
オーダーを取りに来たウェイターにカフェオレを注文したあと、露伴が手にしている
冊子について尋ね、さらに露伴との距離を近づけてくる。

ド・スタール とだけ露伴が答えると、泉が口を一瞬ポカーンとしながらも知っている体裁で
あぁ~、小説家の?罪とか罰とか?
いい加減な受け答えをする。そこで恐縮しないのが、彼女の凄いところだな。

罪とか罰とか他にもあるような言い方をするな。
「罪と罰」この二つだけだ、そしてその作家ならドフトエフスキーだ。

あぁ~そうそうそう、じゃぁ最近の小説家ですか?

興味深いな、編集者の君にはこれが小説に見えるのか?←開いたページを泉さんに向けて見せていただいたら画集でする、先生っ!
100m先の薄暗い所から見ても、画集にしか見えないと思うが。

あぁ~。

画家だよ、1955年没。すでに亡くなっているけどね。ド・スタールが描く絵は、抽象画でありながら同時に風景画でもあって、そのギリギリのせめぎ合いをテーマに描いている。
こんな簡単な絵なのに、光と奥行きと哀愁があって泣ける。つまり、絵画で心の究極に挑戦しているんだ。

へぇぇぇ~。分かんないけど、分かった体の顔をする。席に運ばれたカフェオレを飲みはじめる泉。

講釈が終わったところで、画集を閉じる露伴。
彼女に時間を尋ねると、14:54であることを告げられる。
仕事の打ち合わせに遅れるのは社会人としてもちろんNGなんだが、漫画家のところへ6分も早く来るなんて、編集者として礼儀知らずではないのか?と言い出す。
泉は面倒くさそうに、
えぇ?初めて聞きましたよ、早いのもダメなんですか?
そう答える。そうだな、この人と京都の人くらいなのかな。

常識だ。
シツレイし・ま・し・た。(両肩を揺らしながら、若干ふざけた感じで謝る。)
僕だから良かったな。

そこへ、先ほど庭の外でこちらの様子を窺っていた小学生たちがやってくる。
露伴の漫画「ピンクダークの少年」の大ファンだといって、さんすうノートとサインペンを手にしている。
編集者である泉がそれを当たり障りなく断っている僅かな間に、露伴は右手に持った少年のサインペンで
さんすうノートの表紙にイラスト入りのサインを描く。
もう描いたよ、(泉驚く)サインくらいスペシャルサンクスだ。

普段編集者たちにとる態度とはまるで違う露伴に、腕を組んで嫌味交じりにその対応を褒める泉。

僕はいつだって読者を大事にしてるよ、それより打ち合わせの前に少し生々しい話をしてもいいかい。
露伴は、編集担当である泉を通して出版社に原稿料の前借りを申し出たのだ。
急にそんな俗っぽい話をしてきた露伴に驚く泉。
つい最近、破産した。借金まではしていないんだが、家も売ってしまった。引き渡しは一か月後だが、所謂「文無し」って奴だよ。
「家」と聞いて驚く泉。
残ったのは君が全く興味がないド・スタールの画集一冊だけだ。

なんでいきなり破産という話になったのか、画集の嫌味もそっちのけ。混乱しながらも理由を聞く泉に
露伴は平然と ネタのためだよ。( ー`дー´)キリッ
そう答える。

ね、ネタぁ。

君、声大きいよ。
オロオロしだす泉に、露伴はテーブルの上に身を伏せて言葉を続ける。
山を買ったんだ。ただの山じゃない、妖怪伝説のある山なんだ。
叫ぶな。(口を一文字に閉じてますが、彼女ひいてます、先生。)

石段になっている坂道を登りながら、露伴の自宅へ・・・いや、一月後には自宅でなくなる場所に向かう露伴と泉。
つまり、古い妖怪伝説がある山があって、取材するために全財産はたいて買い占めたってことですか?
呆れ果てる泉。

悪いか?

(悪かないけど、破綻主義もここまでかと)買う必要ないじゃないですか、取材すればいいですし。

週刊連載のうえに合併号の特別編、カラー原稿に新刊描き下ろしの合間を縫ってか?

や~ま~それはこっちのせいですけどぉ。終わってからでも行けますよ。

リゾート計画があって、地上げが始まってたんだよ。立ち入り禁止になるだろうし、誰かに先を越されたら終わりだ。

伝説が本当でなかったらそれこそ終わりですよ。
まさか先生のあのおうちがなくなっちゃうなんてぇ~

家よりネタだと言い切る露伴に、確かに不思議なことはあるかも知れないが、さすがに妖怪というのは眉唾話だとでも言いたげな泉。
そんな彼女に、妖怪と言うのは人間が勝手につけた名前であって、訳の分からないことに対して「妖怪」「鬼」と言ったり或いは「神」と言ったり、その正体は不明である。でも、そういうものは確かにいる。と述べる露伴。

信じてるんですね。
そんなことをいう泉に、
信じる信じないの話じゃない。いるんだ。と言い切る。
(そこまで言うのなら)もしかして先生、見たんですか?

露伴は天を仰い嬉しそうな表情を一瞬浮かべるが、面倒なことになると困るので
自分ではないが「その男」・・・男Aとしておくが、彼が通う会員制のジムにほぼ毎日通っていたが
(泉の言う、スポーツ選手ではなく)どんな職業でも鍛えておくことは重要だからと、その通っていたジムで男Aはそれと出会った。

そういって、その男と出会ったエピソードを泉に話し始めるのだった。

今回はここまで。
時系列で言うと、4話ザ・ラン(それと出会った頃)→6話→5話→4話(破産してるとき)→1話富豪村 の話になるようです。

 

コメント
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