相模原市のカヌマミュージックスクールです。
8回目のテーマは…
“ロングトーン(長い音符)をゆっくり”です。
皆さんは語尾を含むロングトーンが一曲の中で占める割合は
どのくらいになると思いますか?
Jポップなど、ポップスでは3分の1くらい。
演歌ではそれ以上になります。
その3分の1が声を伸ばそうと力んでいたり、逆に力なくふらついていたら
どうでしょう。
歌をズレずに音程もとれて歌えたとしても不安定ですよね。
ロングトーンの扱い方次第で歌はビシッとしまり、聴き応えのあるものに
なります。
なかなか文章で伝えるのはむずかしいのですが、
今回は 若い女性のために中島美嘉さんの「雪の華」の一節でご説明いたします。
例題曲とすることで、作詞・作曲家、レコード会社そして中島美嘉さんの
お許しをお願いしたいと思います。
知っている人は口ずさみながら読み進んで下さい。
“のびた影を舗道に並べ夕闇の中を君と歩いている
手をつないでいつまでもずっとそばにいれたなら泣けちゃうくらい”
その次に “風が冷たくなって冬のにおいがした” となるのですが
“風が”の「が」が2拍のロングトーンです。
やってみて下さい。
まず“風が”の”が”に力をいれて歌って下さい。
「が」は強くてもすぐ苦しくなるのでは。
では今度は“風がの「が」をゆっくり歌ってみて下さい
「が」の後に母音の「アー」がしっかり響いてくるでしょう。
どうですか?これがクレシェンド(だんだん強く)です。
このようにロングトーンでは子音(この場合は「が」)を伸ばそうとかせず、ゆっくり
言えれば、その後に続く母音がしっかり響くものなのです。
最後にもう一度、語尾を含むロングトーンでは子音に力をいれて伸ばすのではなく
ゆっくり歌ってみて下さい。