前回は、難文にお付き合い頂き、誠に有難うございます。
保険の約款を読むような労力を強いてしまったようです。
これは、本当に遊牧民族が好きな方でなければ興味が掻き立てられない内容なので、あまり興味ない方にはやや苦痛だったのではないかと思われます。
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GoogleのMapや、高低差マップだけでは解らない。
実際に足を運んで見なければ、そこがどのような場所なのか皆目見当もつかない。
Google Mapで見れば、そこはどうせ湿地帯だった田地だろうと決めつけてしまう様な場所でも、実際に行って見てみるとそうでは無く、台地だった。などという事もある。
今日は、厚木バスセンターから、半原バスセンターという終点まで行く。
地形などを見てみたかったから。
降りた後はどうすれば良いのか決めていなかった。
そこら辺ぶらぶらして、次の半原バスセンター始発のバスに乗って、上荻野、まつかげ台、みはる野、鳶尾などの諸地区を歩き回る予定。
半原バスセンター付近で美しい曲弦ワーレントラス橋が目に入った。
先ずはこの橋を収めて、それからこの辺りを歩き回ろうと、Google Mapを眺める。
服部牧場というものが意外にも近い。牧場がある様な土地だから、*カネディアン🔱の冬営地候補として相応しいのではないのか?と思えた。
《カネディアン🔱: 金田(カネダ)地区という蒙古集落に定住する人達の祖先。》
冬営地は、水までの足労的負担の少ない場所である必要があるが、ここは、地図で見る限り川が近いが、実際はどうだろう?
服部牧場は、標高が高い。辿り着くまで激坂だった。山だから当たり前。
服部牧場付近の川。牧場の場所から川にありつける迄の足労が結構キツイ。ここは冬営地候補としては結構厳しいと思われる。
服部牧場。やっと辿り着けた。
ここは。、山林を開拓して作った牧場だろうか?
羊
羊は自分に向かって鳴いていた。歓迎なのだろうか?罵声なのだろうか?
雨☔予報なんて無かったはずだが、山の天気は変わりやすい。霧雨が降って来た。
干し草
定牧なので、飼料は買ってくるので作付け面積などの様なものは気にしなくて良いのだろうと考えていたが、敷地内で草を作っていた。
馬(ポニー?)
大きい馬3頭
牛
雌雄で分けられていた。牝牛はマウント行為なのか、牝牛の上に牝牛が乗っかろうとしていた。その時の画を写真に収められなかったのが、残念。
互いに毛繕いをするなどをしていた。複雑な社会がある。
茶色い羊、ポニーより小さい馬
駱駝 ヤク ロバ アルパカ 豚は居なかった。
その他、アヒル、鶏、兎、鳩がいる。
何コレ、金色でカッコイイ!!
ジャージー🇯🇪牛は可愛い😍
牛舎の中
牛の仔畜
山羊
家畜の餌
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ここは県内唯一の観光牧場
「約200頭の乳牛をはじめ羊や山羊などさまざまな動物たちが暮らしており、酪農作業の体験やキャンプもできる。また、搾りたての牛乳やオリジナルのアイスクリームも味わえる。」
《引用: 服部牧場のYahoo検索結果》
入場料は無料
「牧場のおしごと体験」🐄🐏はじゃらんのサイトからの申し込みが必要。
その他の体験希望する場合は、アイス屋のレジカウンターで申し込みを受け付けている。
かつてはキャンプ場運営をしていたらしいが、現在では運営を停止している。
家族連れや老人会や、散歩してる人や様々な人が訪れていた。
そんな人々は、「牛に触れた」「羊に触れた」「馬に触れた」などと言っていた。
子連れの母親や、カップル客の女性などは、馬に向かって大声をあげて呼んでいた。初めての客のように見えた。凄いな、初めて牧場に来て、大声でコミュニケーション取れるって、羨ましい。
みんなコミュニケーション上手だな。
その点、自分はダメだな。
自分は、色んな動物を触ったり声を掛けられなかった。
動物との距離の取り方もよく分からない。
コミュニケーション強者は、動物との関わりも上手い。
その人の動物との関わり方は、人間との関わり方と同じだ。とよく言われるが、解る。
自分は動物に関心が無いわけではない。人に対して距離を取るように、動物に対しても距離を取ってしまう。
こういう事思うと、ああ私はやっぱり日本人なんだなぁー。と実感する。
(動物に触ったり、大声を上げている人も日本人だが、あれは欧米化された日本人だろう)
自分は牧畜民とはほど遠い。
牧民に興味あるくせして、馬には接近出来なかった。小型の馬だったが、怖かった。
乳牛は🐄物凄いでかい。
牧場の作業員が囲いから牛舎に移動させていた。ほんの十数メートルだが、牛は思い通りに歩かないらしかった。しかしそこはさすがにプロで、迅速に牛舎に入れていた。
遊牧民は畜群を遠距離移動させる。その労力は計り知れない。私にはその気持ちは解らない。
牧場という所は、私にとって完全なる“異世界”
瀟洒な建造物群は浮世離れしていて、素晴らしかった。
馬蹄。異世界だ!
私は、珍しもんずきなので、牧場は楽園に思えた。
牧場は、珍しいもんである上に、家畜というものが自分と全く接点がないので、「無いものねだり」精神にも火🔥がつく。家畜というものを間近で見るという現象が数奇な気がして、これは現実なのか?疑う。
自分が興奮した🤩のは、家畜はもちろんそうだが、機械などの仕事道具や、干し草や、倉庫の中などの、リアルな仕事の有り様や、仕事をする作業者の動きだった。
このように非常に瀟洒な建物を、生々しいリアルな仕事に利用してるとこがアツい!!
遊牧に興味があるが、定牧にはあまり興味を持った事は無かった。定牧も牧畜である。遊牧民と同じ“牧民”である。定牧を知る事は、遊牧を知ることにも繋がる。
牧場の裏に牧民が使う機械がたくさんあった。
異世界過ぎて、めちゃめちゃ興奮した。
機械
ヘイコンディショナー
畜力用テッター
リバシブルプラウ
スパイクハロー
ジャイロテッター
畜力用ヘイレーキ
コーンプランター
この機械どれも刺さるが、特に刺さったのが
「畜力用ヘイレーキ」
刈り取った牧草を集める機械
裏の入口
表の入口にある機械
遊牧民は、定牧民がやっているこれらの作業を全部やっている。土を耕すという行為はしないが、冬越しの為に牧草を集めて丸めるなどの作業を機械に頼らず全部手で行う。
色々見て思った事。牧畜は農耕より遥かに高度で複雑で緻密な仕事だと思った。
農耕+アルファもベータもある。考える事や、数理的な事が沢山ある。
牧畜は、農耕の作付け面積的な草生を考えなければならない。それと、家畜の数と食べる量と草生とのバランス、家畜の個体数の管理、家畜の体調の管理、家畜の体調の為の草生の質も考慮に入れなければならないし、放牧地、宿営の場所を巡ってライバルの牧民と交渉しなければならない。
ユーラシア内陸の遊牧民や、牧畜を古くから行って来た西洋でも北の方の人民や、インド北部などの人民が非常に合理的であるのは、牧畜という生業の所業なのだと思う。
欧米が交渉の文化で、個人主義なのも、その影響もあるのではないかと思われる。
日本人(一部を除く)が牧畜を始めたのは、明治になってから。それも欧米のコピーだ。
*カネディアン🔱は日本人ではない。
日本人は基本的に四つ足動物を食べなかった。田人(田作業を生業とする人)である多くの日本人は牧畜などという発想が毛頭ない。
欧米に、定牧だが牧畜の文化があるという事は、元を辿れば「遊牧」の文化が欧州の白人、アングロサクソン人などにあって、それらがいつしか定住をして「定牧」になって行ったのだと思う。日本には狩猟の文化はあっても遊牧の文化が無かった為に、牧畜という発想が沸かない。
アングロサクソン人やケルト人の遠い祖先は、大陸で騎馬遊牧民だったという説もある。ゲルマン人なんかは完全にそうだった。
だから白人は、フランクな性格なのであろう。遠い昔から動物を扱っていただけあって、動物の身体に触れ、面識の無い人間に対しても見境なくボディータッチする。こういう気質でないと、牧畜なんて到底出来ないであろう。そんな気がした。
日本人は互いに距離を置く。茶道では徹底的に「境界線」というものを叩き込まれる。
面識無い人間と身体が接触するだけで非常に不快に感じる。
自分がされて嫌な事は、他者には絶対にしない。もし自分がここの家畜だったら、面識の無い奴に身体を触られたり、大声を上げられたり、接近されたりしたら、思い込みだが非常に不快であるだろうと思う。だから出来ない。これが「和」の精神。
日本はマニュアル文化で、仕事をスムーズにする為のシステムを構築する事が古来より得意だった。長い年月、交渉する機会に乏しい歴史を歩んで来た。他人同士、密接に接触しなくても済むように知恵を絞って得たものである。日本人の心の表れでもある。このマニュアル文化は、縦割り行政にも通じる所がある。
その点欧米人は、人と人の関係が、他人同士であっても近い為、一丸となって共同作業をするのが得意である。世界的に見ても欧米企業などは効率良く稼ぐ。そして行政などの動きが迅速なのもこの為であると考えられる。
どうせ私は日本人。。。
分担作業の概念は、日本発祥である。共同作業はトラブルが起こるリスクが多い為、これを避け、分担作業をする形になったという。まさに「和」の精神である。
日本人は、世界一、ラージ・ディスタンス(広いパーソナルスペース)を好む民族と言われるが、世界でも上位の人口密度の高い国での生活を強いられている。都市国家や極狭な島嶼国家は人口密度が高いのは仕方ない。都市国家群、極狭な島嶼国家群の次に日本。
自分の生体的願望がこれ程否定される環境で我慢して生活している民族は他にいないだろう。日本人にとって満員電車や、異常に狭い歩道などの窮屈な環境は苦痛でしかない。
他人と接触したくなくて距離を取ろうとして隅に寄っても人がテリトリーの中に入ってくる。自分が他人と距離を取れば、他人が不快に感じるテリトリーに自分が入ってしまっている。
思いやりを持って行動しても、結局別の人に迷惑をかけている。いつも申し訳ないと思うと同時に、他人に侵害されて常に不快である。何故日本はこうなってしまったのだろう?
牧場を置く平地もあまりないような狭い場所に非常に多くの人が集まっている。日本民族というのは、この環境に千年経っても慣れられないと思う。
元々赤の他人との身体的接近があまり得意ではない民族性である。地方移住が盛んなのも日本独特の現象だ。日本人は常にブルーオーシャンを求めて人のいない過疎地を求める性質がある。
日本人のラージ・ディスタンスを好む性質のおかげで、日本は治安が良いのかも知れない。
他人に手を出して、わざわざ面倒くさい犯罪を犯す労力が無駄だと考えるのである。他人とややこしくなるくらいなら、自分の責任で解決したい。これが日本人の心理である。
この牧場は、ただの工場のように仕事場の色が濃くて、非常に面白かった。
観光地なのに、ヤラセではない牧場に刺さった。
つまり、生業としての牧場と、瀟洒な建物とのマッチが刺さった。
かえってこれが向こう(欧米など)のリアルな牧場に近いのではないか?という妄想さえ出来た。
淡々と仕事をする姿が日本的ではあるが、それこそ「旅」である。服部牧場は「旅」のひとつのあり方をくれた。
何かを食べて帰ろうと思ったが、アイスクリームやジェラートや濃厚牛乳などの乳製品しかない建物に入った。
自分は、牛乳、ヨーグルトやバター、チーズ、生クリーム、アイスクリームも含む、乳製品全般を食べるとお腹を壊してしまうので、諦めた。
お酒は結構強いのだが、不思議だ。
別の建物もあった。そこでホットドッグを買って帰った。
帰り道。山林。絶対に野生の猿がいる🐒姿は見えないが、猿らしき声がそこここで聞こえている。フォッ フォッ フォッ フォッ フォッ フォッ フォッ フォッ フォッ フォッ フォッ
2、3匹ではなくて、いっぱいいる。群れか?
出くわしたくはない。怖い。
野生のオランウータン🦧やゴリラ🦍に出くわしたら、死を覚悟しろと聞く。普通のお猿さんは可愛いけどめちゃくちゃ凶暴らしいです。
愛川町、厚木市、宮ヶ瀬湖付近は、猿被害が凄いらしい。
服部牧場は、開拓された地ではなかった。
今日は牧場に時間を割いてしまった。帰りのバスを乗り間違えてしまった。
「角田」のバス停で降りて、そこから「中津」まで歩いて、中津から厚木バスセンターまで帰った。
今日は牧場の話→和の精神→縦割り行政→人口過密→地方移住の話になってしまいました。
地方移住→牧場となればまた戻って来る。
長文のご精読ありがとうございました。