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西南大はいろいろ形式ばってないところが気に入った。お役所を始め中身のないところほど形式にキチガイのようになってこだわる。
サークル活動をする学生もいるしカップルがベンチでくつろいでいる姿もある。大学に絶対必要な自由がここにはあった。そんななかでハーバードのサンデルさんは講演を始めた。
本物は威張らない。本物は出しゃばらない。そしてこれが一番重要だが、本物はやさしい。彼の講演はハーバードでの授業形式で行われる。議論になれてない日本人は一貫性のある議論ができなくて情けなかった。僕はイライラして相手を攻撃したが、サンデルさんは議論のルールだけには厳しかったがそれ以外にはすべて寛大であった。
とっぴな話を持ち出したり、同じ話を繰り返したり、議論を理解不足のまま話し始めたり、・・・彼はすべてを笑顔で受け入れた。
東北の震災について彼は議論を始めた。これは民主主義の再生にとってプラスなのかマイナスなのかと問うた。つまり、政府に対する信頼が揺らいだとき、日本においては個人に判断を迫ることはなかった。
さて、そのことをして我々は健全な民主主義に近づいていると言えるのかと問う。彼は学生たちとの議論を踏まえ、議論自体が、民主主義の深化に貢献しようとそうでなかろうと、異質なものがぶつかりあうことは民主主義を深めていくものなのだと結論した。
コミュニタリアニズムの代表的論客であるが今回はそのことはおくびにも出さなかった。
席は前から詰まって行った。気が狂った髪形服装は一人もいない。終わってから高校生と話した。すがすがしいことこの上ない。僕以上に話の筋を把握している。僕はバカがいるとそれに気をとられてどうもいけない。頭の良し悪しは一言話せば分かる。気合を入れて勉強して、頭の良さを生かせる大学に行け、と言って別れた。
サンデルさんはなかなか自分の意見を言わない人だ。相手の矛盾を突いて相手が自分で悟るのを誘導する。日本にはここまで出来る教員がいないもんな、またしようとする人もいないもんな。
TVでは編集されちゃうかな。客席で一番発言しているのが僕です。