週末、有吉玉青さん著の「美しき一日の終わり」を読んだ。
有吉佐和子さんの息子である玉青さんの作品は、これが初めてである。
山田美妙にあやかって美妙と名付けられた女性が主人公。
美妙15歳のある日、父親が家に少年・秋雨(異母弟)を連れてきた。
それから約50年後、かつてともに暮らした古い家で再会し、
幼い日々をなつかしみながら、互いの来し方を語り合うという物語。
このように思い続けることもあるのだなぁと思う反面、
美妙の気持ちが理解できない(ずるいなと思う)部分もあった。
小説的には普通の作品であったが、
文章や言葉遣いが綺麗であり、読みやすく、楽しい本であった。
本文中、「言祝ぐ」(ことほぐ)という動詞が出てくるが、
恥ずかしながら、初めてみた単語である。
「喜びやお祝いの言葉を述べる」という意味で、
「寿ぐ」と書くほうが一般的なようだ。
また、本文中に次のような箇所があるが、これなども素敵な文章だと思う。
「黄金色の光を受けて木々の葉が輝き、風に吹かれて影が揺れる。
空には雲が流れてゆく。
寂しい。何も、何もままならない。でもそれが人生なのだろう。
やるせない気持ちになんとか折り合いをつけ、
必死にその日を明日につなげて生きてきたからこそ、
今日この美しい日がある。」
文章の綺麗さだけでも読む意味がある作家先生だと思うので、
また、違う作品を読んでみようと思う。
有吉佐和子さんの息子である玉青さんの作品は、これが初めてである。
山田美妙にあやかって美妙と名付けられた女性が主人公。
美妙15歳のある日、父親が家に少年・秋雨(異母弟)を連れてきた。
それから約50年後、かつてともに暮らした古い家で再会し、
幼い日々をなつかしみながら、互いの来し方を語り合うという物語。
このように思い続けることもあるのだなぁと思う反面、
美妙の気持ちが理解できない(ずるいなと思う)部分もあった。
小説的には普通の作品であったが、
文章や言葉遣いが綺麗であり、読みやすく、楽しい本であった。
本文中、「言祝ぐ」(ことほぐ)という動詞が出てくるが、
恥ずかしながら、初めてみた単語である。
「喜びやお祝いの言葉を述べる」という意味で、
「寿ぐ」と書くほうが一般的なようだ。
また、本文中に次のような箇所があるが、これなども素敵な文章だと思う。
「黄金色の光を受けて木々の葉が輝き、風に吹かれて影が揺れる。
空には雲が流れてゆく。
寂しい。何も、何もままならない。でもそれが人生なのだろう。
やるせない気持ちになんとか折り合いをつけ、
必死にその日を明日につなげて生きてきたからこそ、
今日この美しい日がある。」
文章の綺麗さだけでも読む意味がある作家先生だと思うので、
また、違う作品を読んでみようと思う。