ミステリーが読みたくなって、柚月裕子氏の最新刊を電子版で購入。
実は柚月氏の著作を読むのは初めてなんだけれど、弁護士でなく検事の話という事で興味があってKindleでサンプルを読んでから購入。検事の世界がよく書けているし、女性作家なんだけれど男性的な筆致表現で読みやすかった。
横山秀夫氏が警察じゃなくて検事の世界を描いたらこんな感じになるかもと思ったねえ。それは出世とか同期とか上下関係なんかの男社会特有のキーワードが本作のお話の底に流れているからである。
「検事の信義」は4作品で構成されていて電車や喫茶店で読みやすいというのと長編だと途中で内容を忘れてしまうんだよねえ。(笑)そこも購入ポイント。
あとミステリーというと暗い後味が悪い作品が多いので、そこが苦手な部分なんだけれど本作は、救いがある感じがあって好印象。
結局読了後、同じ作家の「検事の死命」を読み始めた。これは本作の満足度が高い証拠と言える。