大分県豊後高田市真玉海岸が夕陽の撮影ポイントである。宇佐神宮がある宇佐市までは国道10号線を使い、国東半島の海岸沿いの道(213号線)を、半島を時計回りに入る。豊後高田は昭和の街並みを復元した観光スポットである。ここを通り越してしばらく進むと防波堤にぶつかり、一帯が夕陽の撮影ポイントである。売店があるのですぐにわかる場所である。無料の駐車スペースも完備している。潮の干満では干潮が良く、大潮の時ほど潮が沖合まで引くので、撮影には夕陽が沈む時間に干潮であることが条件となる。もちろん曇天や雨天では夕陽が出ないため不発に終わる。
近隣にある別の撮影スポットは、既に造成が終わり、仕上げの段階であった粟嶋神社がある公園である。縁結びのモニュメント(結)があり、ここも夕陽の撮影が可能である。今の時期、真玉の夕陽は、水平線上に沈むのではなく、対岸の山並みに沈む。干潟に残るいくつかの閉じ込められた海水が作るたまりにも、夕陽が反射し、夕陽がいくつも連なる様子は日本の夕陽百選に選定されている。
広島から仕事で大分に来て、この地を知り、撮影場所で言葉を交わした。夕日の撮り方を教えてほしいということで、撮影のタイミングを教えることにした。カメラはニコンを持っていたので、暗めに設定し、夕日が沈むに従って光量が落ちるので、徐々に設定をプラス側に変えるとよいと伝え、マイナス2.0からプラス1.0ぐらいの範囲で撮ることを勧めた。ちなみに撮影日は中潮で、時刻は18:00がサンセットの時間であった。
17:45分ごろから撮影を開始した。望遠レンズと標準ズームレンズを持参したが、専ら標準レンズ(18~300mmf3.5~6.3)を使用して撮影を行った。撮影収量は18時を過ぎていて、あたりは薄暗くなっていたし、実家がある大分空港に近いため、山越えの道で帰った。途中、日差しが少ない山の北側は、先日降った雪が凍り、残雪が残っていて、染み出た雪解け水が凍らないうちにと思い、慎重な運転を強いられた。
山道はすれ違う対向車も少なかったが、車の前照灯が上向きの走行は良いとしても、対向車とすれ違う時は下向きとすると一瞬前方が見えない状態が生まれる。特に夜間照明がないつづら折りの道は慣れないと走行が難しい。
観光案内図によれば、大分空港の北側一帯に朝日が水平線上から昇る撮影スポットであることが書かれていた。翌日その場所の探索に行ったところ、沖合にテトラポッドが積まれた波消しブロックと小さな灯台があるが、これを入れての撮影のほうが良いと思われた。次回は朝日の撮影である。