鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

病状点描3

2019年07月24日 00時00分05秒 | 紹介

    

  以上の顛末であるが、失神が起こる理由は今でも明らかにされていない。つまり、喫煙が遠因となっているとわかっているが、直接の原因が不明なのである。ナースコールを行っても、すぐには担当医との接触は難しいし、まして連休ともなれば、困難をきたす。最悪の場合は、心肺停止となる。医療処置が困難となる場合もあるからで、短時間に意識が自力で戻ったという意味で、運が良かったとしか言いようがない。幸いとなったことは、発見が困難とされる冠攣縮性狭心症が自分の体に潜伏していたことがはっきりしたことである。

 

 前述した医療受診ということの意味は、医師が個別対応の中で医師ですら判断に悩む病気が潜在していることであり、その発見には困難が伴い、多くの症例と経験が必要となる。

 

 特に今回ペンディングとなった点滴に混入したステロイド薬は、心肺停止を引き起こすこと等の問題を起こさない薬品とされていても、患者の体調、投与分量、アレルギー体質や摂取した薬剤の副作用等として解明されていない未知な部分を持っていることであろう。

 新薬が登場する頻度は頻繁であり、十分な検証や治験が行われていないことへの心配もある。解決されていない副作用等は、どの医薬品にも当てはまるとの認識を持つべきであろう。また、医師との信頼関係を大切にすることは当然であるが、上述したことを承知し、患者の方も常に薬剤が持つリスクや未知数をまた、不完全さ(リスク)を持ち続けていたい。

 

 また、ナースコールについては非常ボタンとしての機能だけではなく、車いすを利用する患者にとっては、介助依頼には欠くことができないコミュニケーション手段でもある。病室とナースとの距離は、入院患者の病状によっては集中治療室やナースステーション近くの観察室が準備され、即時性に対応しているが、夜間等の対応は必ずしも万全とはいえない。

 

 緊急を要する場合は全面的に看護師や医師に任せざるを得ないが、通常入院であれば、事前の施術の説明(診療計画)はあったとしても、医師の説明に対し、専門性が高ければ、患者にとっては理解しがたい場合も多い。俎板の鯉ではないが、医者や看護師の判断に沿うことになる。そのことに関する患者との意思疎通や相互理解は現実には十分できているとは思えない。つまり、患者への周知や了承のプロセスは医師への全面的な依存関係である。施術中であっては時間経過とともに、どのような処置がなされているのか逐次報告や相談を期待することさえ困難な場に遭遇することもある。医療機関の万全の体制を望んでいても、様々な点で改善の余地があることも事実である。治療の本質ではないが、若干気になったことである。   

     


病状点描2

2019年07月23日 00時00分05秒 | 紹介

 

 肺の機能が落ちることの影響は、貧血である。血液中の酸素濃度が低下し、正常を100とすると9098等と数値で測定できる。簡易な測定器(パルスオキシメーター)もあり、手の指の爪の上から測定でき、おそらく血液の発色の程度;酸素飽和度(酸素に結びついたヘモグロビンの比率)を数値化しているのであろう。通常は96以上のようで、これ以下だと貧血と診断される。入院が決まり、担当医師(主治医)から診療方針を告げられた。

 

 処置は、点滴による炎症の鎮静化と、酸素吸入による直接の吸入である。初日は、服用する抗菌薬(抗生物質)が供された。8時間おきに行う抗菌剤の点滴が施された。初日は特に変化はなかったが、翌朝、胸の痛みを感じ、ナースコールを行った。意識が遠のき、1分以内で意識は戻ったが、胸部には、心臓の動きを測定する心電図測定器具が取り付けられた。ナースステーションに待機していたスタッフが集まり、すぐに簡易型の心電図測定を開始、心電図波形データを取る。担当看護師は瞳孔の目視も行っていた。

 

 しばらくして再度、胸が引き絞られる発作が到来し、ナースコールを押した。意識が遠のき(失神状態)、再度、心電図測定が行われた。ちょうど連休の中日であったため、このときは、看護師から宿直の医師へ情報を伝えたようであるが、意識はすぐに戻ったため、特段それに以上の処置はなかったが、翌日になって、早朝からの点滴は、点滴落下速度を遅めにし、血圧の変化を見ながらの作業となった。点滴が終り、体調の変化はなかった。

 

 11時に次の点滴が行われた。点滴が終わり暫くすると昨日と同様に胸の痛みが発生し、すぐにナースコールを行ったが、このときは、ナースルームでも分かったようで、脈拍が極端に落ち、1分間に20回までいかなかったようであった。4回目の発作である。すぐに循環器内科の医師が、心臓超音波検査を実施した。担当医師の方で状況の分析と、今後の対策が協議されたようで、担当医からの説明があった。

 

  原因を特定できないとしながらも、失神の原因として点滴に混入した抗菌剤については取りあえず中止とし、循環器科の医師との相談の結果、心臓にカテーテルを挿入し、心臓の状況を確認するペーシングが必要とのことであった。直接、循環器科の医師から説明を受け、施術のデメリット・リスクも告げられたが、その前の段階として、心電図測定器を24時間胸部に装着するホルター心電図を行うこととなった。これは、体表面に電極を添付し、24時間心電図を記録する。自覚症状のない血管の攣縮の心電図変化をチェックするのである。翌日、データの解析結果に基づき、担当医及び、循環器科の医師から、冠攣縮(カンレンシュク)性狭心症であることが告げられた。血液検査の結果、肺炎の炎症は治癒に向かっており、翌日の退院が決まった。あとは処方された狭心症の薬の服用と自宅での治療ということになった。


病状点描1

2019年07月22日 00時00分05秒 | 紹介

皆様へ

「肺炎を起こし入院しましたが、20日に退院しました。ご心配をおかけしました。

しばらく屋外写真撮影には出れませんのでご理解ください。」

 

今回、10日余りの入院ほど人間の身体の弱さを感じたことがなかったのであるが、自分の想像とは、相当異なった形で、突然襲う現象は筆舌しがたいものであったが、参考事例としたお示しすることが良いと思った次第である。

 

人間誰しも同じ衣食住であっても、時代背景や、考え方、経験等すべてのことについて同じではない。したがって形成される身体構造・機能そのものについても、千差万別で、個別なのであるが、共通する部分はないわけではなく、そうでなければ、診療科などの区分が意味をなさなくなる。しかしながら、症例や、治療方針など、10羽一絡げとはいかず、個別で対応せざるを得ないのも事実である。

 

医療にもいえることであるが、初診外来から始まり、単発や継続を含め、病院では、個別のカルテに詳細が記録される。収集されたデータは、パソコンによって電子化され、記憶媒体に保存される。院内共通のデータ共有化が進んでいるが、診療科を跨ぐケースもあり、境界領域が定まらない場合も見受けられる。当初、決まった診療科が中心となり、PDCA(プラン-ドウ-チェック-アクション)サイクルによる診療が始まる

 

医師は罹患した症状から、病名を探るが、事前に、察知できる体温、体重、身長、血圧、心拍数、血中酸素濃度、採尿、採血・血液検査、エックス線撮影等による検査データは判断材料となる。当然、顔色や、呼吸音、脈拍等の外観検査も必要であろう。場合によっては、五感の状況、痛みや発疹の状態、触診による検査も必要となる。このほかにも、親族や個人の罹患した過去の病歴、現在治療中の病気、処方されている薬、それによる副作用等の問診も重要となる。

 

過去に行った臓器の摘出後の経過観察で、発症した病気が別の診療科に及んだ今回の入院は、気管支内科であったが、数日間就寝時の呼吸が荒くなり、胸部が圧迫される状況が続き、日中も微熱が続く状況にあった。気管支の状況は、前回の外来診療でも指摘され、ステロイドと吸入薬を併用していた。(ステロイドとは、副腎(両方の腎臓の上端にある)から作られる副腎皮質ホルモンの1つで、ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用があり、さまざまな疾患の治療に使われている)

 

しかしながら、気管支炎の発作は喘息の発作のことで息苦しいが、自分ではよくわからなかった。医師の聴診器からは呼吸に雑音が聞こえるようで、レントゲン写真と血液検査の結果から肺炎と診断された。