鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

自己流天ぷら

2015年02月23日 00時00分01秒 | グルメ

 

 天ぷらの語源はポルトガル語の四季斉日の意味。四季の初め事で、水・金・土曜日の三日をいう。カトリックではこの三日間は鳥獣の肉を食べないという。quatro temporas を耳で聞いてそのまま天ぷらとなったようである。一般には野菜・魚肉・貝類などに小麦粉を付けて油で揚げたものをいう。天ぷらは我が国の代表的な調理法として、にぎり寿司と並んで、日本料理の一つとして発展してきた。何時の時代から高級化路線を歩み出したのであろうか、自分はむしろ手軽な料理としての位置づけである。

 

 食材は小形のサイマキと呼ばれる車エビを最上とするが、新鮮な魚介類を用いることから、にぎり寿司と歩調を同じくしてきたのかも知れない。春になると野草を天ぷらにする。独特なえぐみが消え、春を満喫できる。ツクシ、フキ、タラノメ、ヒメチク、セリ、ウドなどを天ぷらの具に使う。

 

 最近は天つゆを使わずに塩とレモン汁で頂くことが多くなった。籠に乗った揚げたての天ぷらはそれ自体高級感がある。天丼は冷めた前日に残った天ぷらをおいしく食べるために、煮汁で煮て食していたが、食堂で天丼を注文するとその場で揚げた天ぷらに、秘伝というたれをかけて饗される。熱い衣とたれにご飯とのマッチングは何ともおいしい。

 

 天ぷらの揚げ方は特に説明するまでもないが、カラッと揚げるには、小麦粉の溶き方と水に拘る必要がある。油の温度は180℃と一定にし、温度を保つ。小麦粉は冷蔵庫に入れておき常温より温度を下げておく。水は氷を入れて冷やした水に小麦粉を入れるが、このとき、かき混ぜないことである。かき混ぜるとグルテンが発生し、粘ってしまうからである。優しく上下に太めの箸で馴染ませる。回数は出来るだけ少なくし、玉が残る程度でよい。

 

 準備した具材は、水気を取り、揚げる直前に小麦粉をまぶす。小麦粉の付いた具材を冷水と混ぜた衣に沈め、余分な衣を落とし、熱した油の中に投入する。1回に投入する量は油面に対し半分以下の量にする。油に投入後は衣が安定するまで箸で動かさないようにし、片面が上がれば反転する。油の泡が小さくなり、落ち着いてくれば天ぷらが揚がったサインであり、油を切って取り出す。完全に揚がるまで追加の具は入れない。

 

 卵を冷水に割り入れることもあるがこの場合は白身を使う方がよいようである。勿論、卵を入れなくてもカラッと揚がるので敢えて入れていない。特に注意することは、天ぷらを揚げているときにはその場を離れず、火災に注意が必要である。火傷しないよう慎重に行って欲しい。天ぷらは、具材・衣の温度と油とに温度差を持たせた調理といえる。


恵方巻き顛末

2015年02月04日 00時00分01秒 | グルメ

 朝の10時に炊飯し始めて、配り終わったのは3時半を回っていた。5時間半の格闘であったが、今年もまあまあの出来であった。太巻きは海苔を縦に使ったのの字巻きであった。食べているところを見たことはないが、無言で西南西に向かってかぶりつく様を想像すると、大きな口に良く入るものだと感心する。遊び心を多分に含むイベントであることで、人目を気にしていては願いも神様に伝わらないのであろう。

 桜デンブを九州では寿司の花と呼んでいた。なかなか風流である。関東では寿司の花といっても判らないであろう。以前、女房の弁によれば、食料品屋で「寿司の花を下さい」と店員に言うと「かんぴょうですか?」といぶかしがられたそうで、憤慨していた。

 1升を五合に分けて2回炊飯したが、大方のすし飯は海苔巻きに変わった。太巻き8本、中巻き2本、細巻きを10本作った。近所に配り、今日の勤めは終わったが、次回のための忘備録として、申し上げると、かんぴょうと椎茸の含め煮汁は絞って使わないと、巻いたときに、海苔のぱりっとした食感が失われる。この他にも、マグロの解凍は、常温で解凍するよりも、冷蔵庫の中で、1昼夜かけて解凍した方が水っぽくならないようである。湯がいた芹も水気を良く絞って使う。

 細巻きの納豆巻きは、納豆を挽き割ったものを使う。この際、醤油は使わない方がよいと思われる。前述と同様で、水分が多いと海苔の食感に影響するからである。海苔巻きのパリとした食感を保持するための秘訣かも知れない。巻きすも使用している内に、シャリがこびり付くことがあり、ぬれ布巾で拭うが、この時の水気が海苔に水分を与えることになる。巻きすは常に乾いた状態で使う。海苔も湿気を嫌うので、箱状の缶に入れて、空気に触れさせないよう気を付けたい。炊事場はどうしても湿気が高くなりがちだからである。

 今回はマグロを使ったが、わさびは使わなかった。子供も食するため、サビ抜き作っても数が多くなると、どれに入れたか判らなくなるためで、また、太巻きは元々わさびを入れないで作っていたと思う。サビ抜きでも、食するときに醤油を使えば、好みでわさびを付ければよいと思ったからである。

 これから春にかけては寿司がおいしく感じられる。新鮮な寿司ネタ類が多く市場に出回るからかも知れないが、江戸時代から始まったと言われるにぎり寿司は、当時の軽食の部類にはいるようで、市中で気軽に食べていたようである。何時の時代からか高級寿司店が普通となり、回転寿司の誕生となる。食文化としても海外で天ぷらと並び、日本食の代表格になっている。安価で気軽に楽しめることも食文化の特徴であろう。


恵方巻き準備

2015年02月03日 00時00分01秒 | グルメ

 節分を前にして、今年も恵方巻きを作ることにした。例年行ってきたこの時期のイベントである。春に向けてはちらし寿司が定番となっていたが、大阪方面から生まれた風習は、北上し、今ではバレンタインに並ぶ商戦が活発化している。自分は信心深い方ではないが、周りが喜ぶことは積極的に協力したいと思っている。

 今年は太巻きを7本、中巻きを2本、かんぴょう巻き、納豆巻き、カッパ巻き、鉄火巻きを作ることにした。近所に海苔問屋があり、すでに焼き海苔は購入済みである。海苔問屋は何となく異質な商店である。昔はお茶屋で海苔も販売していたが、海苔単品を扱う店舗が住宅地にあるのは珍しい存在で、貴重な店舗と思っている。

 この問屋は、有明海でとれる海苔を扱っている。関東では木更津や富津が有名であり、浅草のりも名前だけは残っている。最初の赴任地が君津であったため、そこでは多くの海苔問屋があり、帰省の度に10帖ほどを購入していた。春は新海苔がとれる。

 恵方巻きを作る準備は海苔巻きを作るのと同じであるため、特に特徴があるわけではないが、材料は、だし巻き卵の厚焼き、かんぴょう、椎茸、芹、キュウリ、マグロの赤身、かにかまぼこ、さくら田麩ぐらいであろうか、彩りにブラックタイガーを茹でて使ってもよい。前もっての仕込みは、椎茸とかんぴょうを含め煮にする。厚焼き卵、かにかまぼこ、マグロはスーパーで購入している。自宅で厚焼き卵は作れるが、市販の方が手っ取り早い。

 恵方巻きは、普通の太巻きでは海苔が持たないため、のの字巻きにする。海苔を1.5枚使う。太さの好みがあるので、海苔を縦に使うと太い海苔巻きができる。海苔を縦に置いたときの横の長さが具の長さとなる。我が家では5合炊きのガス釜で、2回炊飯している。米を1升使うわけである。太巻き1本は1合と少し寿司飯を使う。残った寿司飯は、海苔を半分に切って、細巻きに使っている。

 注意点としては、乾燥椎茸を水で戻したら、戻しに使った水と同量の水を加え、砂糖を少量入れて3~5時間弱火で煮込む。途中アクが出るのですくい取る。時間をかけることによって椎茸が柔らかく煮える。一度取り出し、5ミリ幅に千切りする。さらに砂糖を加えて20分ほど煮てから最後に醤油を砂糖の1/7加えて沸騰させて仕上げる。

 分量は乾燥椎茸200gに対し、砂糖700g、醤油100mlの割合である。


鍋の季節

2014年10月23日 00時00分01秒 | グルメ

 秋の声を聞くと、芋煮会を思い出す。東北地方は、各地で特徴のあるレシピがあるようだが、里芋の小芋と牛肉、牛蒡は欠かせない。大鍋で作るイベント化した芋煮は味噌仕立てにしても、醤油仕立てでもおいしい。こんにゃく、豆腐が入り、大根やネギ、にんじんも入っている。一種のゴッタ煮であるが、食材が出すうまみと、大勢で、屋外で食べる開放感もおいしさを高めているのかも知れない。

 東京でも各地の鍋料理が楽しめる。何といっても値段は張るが、ふぐ鍋、クエ鍋は絶品である。あんこう鍋、海鮮食材を使った寄せ鍋、キムチ鍋や餃子鍋も最近若い人には人気がある。古くから人気が高いのは湯豆腐である。シンプルで、さほど具材は入れない方が自分には好みである。ゆずのポン酢と分葱が合う。

 鍋は土鍋が保温の関係で多く使われている。体が温まり、自分が食べたい具を好きなだけ食べられるのがよい。熱源は、殆どの家庭では、カセットボンベを使う。取り扱いが簡単であるが、あくまでも簡易型なので、取り扱いを間違うと事故に繋がる。カセットコンロで炭火をおこす、火力を増すため、カセットコンロを連結して鉄板焼きに使うなど本来の使い方を厳守しないと爆発事故を起こすことがある。

 鍋料理の最後の締めは、残った出しが良く出た汁を使った雑炊であろう。残った具を取り除き、水で洗ったご飯を加えて一緒に炊き込む。加熱すればよいので沸騰すれば溶き卵を回し入れ。蓋をして暫く蒸す。出来上がり状態を確認し、茶碗によそう。トッピングに、刻みネギ、三つ葉、もみ海苔などを加えると一層おいしくなる。残りご飯の代わりにうどんを入れても良い。

 定番のしょつる鍋にはささがき牛蒡と「はたはた」が、きりたんぽ鍋には、比内鳥が用いられる。北海道では生鮭を使った石狩鍋、鱈の白子(タチ)を使った菊鍋、牡蠣の土手鍋、かにすき等何れも材料が手元にないと出来ないが、通販でもセットで売っている。一味違った地方の鍋を手軽に味わうことが出来るようになった。

湯豆腐ばかりを鍋と思っているご同輩、今年は全国行脚とまでは行かないが、鍋奉行になっては如何であろうか。


カリンジャム

2014年10月19日 00時00分01秒 | グルメ

 カリンはバラ科の落葉樹です。別名マルメロと呼ばれることもありますが正しくはマルメロとは若干違うようで分類上はカリン科です。別名は安蘭樹(あんらんじゅ)、春に桃やプラムの花に続いて濃いピンク色のかわいい花が咲き、結実すると徐々に大きくなります。収穫時は果物のような香りがして黄色の果実が採れます。大きいモノでは500グラムを超えます。

 果実は堅く、生食には適さず、カリン酒他薄く切って砂糖漬けにするなどしますが、我が家ではジャムを作ります。果実の色の黄色とは想像も付かない透明なルビー色に仕上がります。どちらかというと緩いジャムになります。

  さて、レシピですが、果実を水洗いし、4つに切り割り、種を取り分けます。種は捨てないで、ジャムの材料にします。身の方は固いので、切るときには十分注意が必要です。1cm位に銀杏切りにし、鍋に入れ、水をひたひたより多めに入れ、30~40分、中火で煮出します。煮出した果肉は網で掬い取り廃棄します。残った煮出し汁を濾し紙か布巾を通して濾します。種は別の鍋に入れ、水を多めに入れて(種の分量の3倍を目安)煮出します。種のまわりの粘性の液が溶け出し、とろみがつきます。とろみが出てくれば煮出しを終了します。果肉と同様に布巾で濾します。この液は粘性があるため簡単には濾せません。

 ボールの上に布巾を載せ、少量ずつ数回に分けて、布巾で包み、タマネギのみじん切りを絞るように濾します。濾過した煮汁と先に濾過した果実の煮汁とを鍋に入れて、砂糖を果肉の3~5割を加え、中火で煮ます。30分~45分ぐらいで、細かい泡になればジャムは完成です。その間、焦がさないようにしゃもじで混ぜながらに詰めていきます。時々透明なグラスかガラス製のボールに水を入れ、しゃもじから落ちる液を垂らし、煮詰めた堅さを見ます。固まりながらゆっくり落ちる程度の堅さが出れば出来上がりです。

 鍋の火を止め、常温になるまで放置します。ジャムの温度が下がると粘性が増し、固くなります。緩すぎていれば、再度加熱し、水分を飛ばします。同時並行で、適当なガラス製の保存容器を煮沸消毒しておきます。仕上がりはきれいなあかね色になるので、ふしぎです。若干酸っぱいカリンジャムが出来上がります。


イチジクジャム

2014年10月17日 00時00分01秒 | グルメ

 無花果と漢字で書くが、クワ科に属する落葉樹で、気の名前と果実のなまえを一緒にして使っている。桝井ドーフィン、蓬莱柿、とよみつひめ、ビオレ・ソリエス等である。出荷量の8割は桝井ドーフィンである。果実の花が咲かないと書いても外側からは見えず、外皮に包まれている。

 外来種で、古くは中国から伝来し、乾燥したドライフルーツは薬用として使われていたらしい。カリウムが豊富で、動脈硬化の薬や、緩下剤として用いられていた。繊維質も多く、甘みがあるので、秋のこの時期は果物店の店先に並ぶ。生食としてたべてもおいしいが、ステーキのソースにも用いられる。我が家ではもっぱらジャムにして利用している。

 最近は価格も上がっていて、おいそれと大量に買うわけにはいかないが、値段が下がったときなどにはジャム用として購入する。ジャムのレシピは簡単なので誰でも手軽に作ることが出来、イチジクの香りと甘さを何時までも楽しめる。

 ジャムにするには、少々痛んでいても完熟していればその方がよい。果実の外皮を剥いて、親指一関節ぐらいに切り刻む。鍋に入れ、分量としてはイチジクの量の半分ぐらいの砂糖を入れて強火でかき混ぜる。水分が出てきて沸騰するので、中火にし、アクが溜まれば時々お玉で掬い取って捨てる。後は全量の半分を目安に水分を飛ばし、しゃもじでよくまぜながら焦がさないように煮詰める。最後にレモン汁を適量加えて出来上がる。どのジャムも同様であるが、煮込んでいるときは緩く感じるが、火を止めて、常温に戻すと固くなるので、余り固くならないよう注意する必要がある。

 イチジクの分量が少ないときには始めに、干しぶどうをぬるま湯に浸けておき、水気を切ってからイチジクと砂糖に混入させて煮るとブドウとイチジクのコラボジャムが完成する。適当な空き瓶を煮沸消毒し、水気を切って乾かした容器にジャムを入れ、冷蔵庫等で保存する。半年は持つ。

 どのようなジャムでもタルトにすると子供のおやつや、コーヒータイムのお供によいと思う。イチジクジャムを購入したことがあるが、残念ながら十分煮込んでいなかったようで、興ざめしたことがある。それに比べ、手軽に出来るので是非挑戦され、家族を驚かしてみては如何であろうか。


炊き込みご飯

2014年10月16日 00時00分01秒 | グルメ

  白米と具とを一緒に炊き込む炊き込みご飯はこの時期多くの家庭で食卓を賑やかにする。栗、松茸、椎茸、新生姜、銀杏、等多くの具材があるが、あぶらあげの千切り、ひじき、等も一緒に使われる。炊き込む場合は出し昆布や、薄口醤油を加える。好みによってであるが水加減を若干少なめにする。

 料亭では白米と具を別々に調理して、白米が炊きあがると具を混ぜ込む。別に調理するのは、具の味加減を操作できるので、具の風味や味が引き立つためである。一手間かかるが、好みの味に仕上がる。混ぜご飯と呼んで、炊き込みとは別であるというその道のプロが言うが、さほど気にせずに、おいしくいただければよいと思う。

 この方法で、白米が炊けた後、酢に調味料を加えて白米と混ぜ合わせ、すし桶であら熱を取って冷ました具と酢飯を混ぜ合わせば、ちらし寿司が完成する。江戸前の寿司屋ではちらし寿司といえば、にぎり寿司のネタを酢飯の上に飾り付けているので、とまどう方もある。地域によって混ぜご飯も異なっていると思うが、時期に応じた旬の具材を楽しんでみるのも普段と一味違う食卓となる。

 餅米を使って具と洗米した餅米を調味料と一緒に軽くフライパンで炒め、あら熱を取ってから、アルミフォイルで包み、蒸し器や圧力鍋で加熱すると「ちまき」となる。炊飯器でも作れる。具材は何でも良いが、中華ちまきであると椎茸、竹の子、豚肉の細切れ、こんにゃく、銀杏、干しエビ等を用いる。餅米単独より白米と半々にした方が口当たりがよい。

 これからの時期新米が出回るが、栗と一緒に焚いた栗ご飯は格別である。栗は下処理に時間がかかるが、鬼皮と渋皮を取り除き、水に浸けてアク抜きした後10分ほど下ゆでする。炊飯器に米と水を同量入れ、酒、醤油(薄口がよい)、を適量加え、炊き込む。

 余り口に入らないが、松茸ご飯もレシピを紹介すると、白米は前もって水で洗い、ざるに取って30分くらい水を切る。松茸は薄い塩水で軽く洗い、石付きを取って軸の方は半月か輪切りにし、傘の部分は少し軸を付けて縦に切る。最初から松茸を炊飯器に入れると香りが飛ぶため、炊飯器に栗ご飯と同様の調味料を加えて白米を沸騰させる。沸騰したら松茸を加えるのがコツである。


朝食用卵料理

2014年06月28日 00時00分01秒 | グルメ

 玉子を使った料理は多くある。安くタンパク質を摂るには手頃感もあり、毎朝食する方も多いと思う。最近のビジネスホテルの朝食は人手不足か客の好みに応じてかバイキング方式が多いが、ちょっと格式が高いホテルなどでは、事前にコースが選択できるところもある。国内では客の好みはあまり聞かずに、お任せが多い。海外旅行での朝食は意外と手が込んでいるところが多く、客の注文を受けてから調理してくれるところも多い。

  特に迷うこともないが、「How do you like an egg?」等と聞かれると何と答えて良いのか迷う。いくつか種類があるから聞かれるのであって、自分が好きな卵料理を注文すればよい。かき玉子はスクラブルエッグ、目玉焼きはサニーサイドアップ、オムレツはプレーンオムレツ、オムレツとだけいうとオムレツに入れる具を聞かれるところもある。ハムや、マッシュルーム、ピーマン、オニオンなどといえばよい。「Anything Please!」といえば適当に作ってくれる。

  目玉焼きは家庭でも簡単に作れるが、少量の水を入れることによって、白色の薄い膜が黄身の上に作られる。あまり長い時間火を通すと堅くなるので、半熟前に火を止め余熱で半熟にする。

  卵焼きは火加減がポイントであるが、四角いフライパンを使い、油を敷きながら溶き卵を少量ずつ焼いていく。焼き上がれば半分に重ねる。砂糖を多く使うと焦げやすい。だし巻き玉子も同様で、溶き卵の2~3割にだしを加えたものである。

  温泉玉子も比較的簡単に出来る。やかんに水を入れて沸騰させ、火を止め、3~5分放置するか沸騰した湯の1割弱の常温水道水を入れる。卵を網杓子等で静かに湯の中に入れ、8~12分間放置する。網杓子ですくい取り、冷水に入れ粗熱を取る。茹でた卵を半分に割り、器に移す。殻に付いた白身はスプーン等で取る。

 めんつゆを少量掛ければ温泉玉子の出来上がりである。冷蔵庫に入っていた玉子を使うと温度差で割れるので出来れば室温に戻しておいた方がよい。玉子の大きさや夏場と冬場では固まる時間が異なるため、何度か行ってみて最適時間を見つける。玉子は65℃で先に黄身が固まる。その後70℃で白身が固まるため、白身の固まる前に取り出すのがよい。


竹の子

2014年04月10日 00時00分01秒 | グルメ

  春は山菜がおいしい時期である。竹の子の初物がスーパーマーケットの野菜売り場で見かけるようになった。初物は走りとも言うが、初物食いはあまり歓迎された表現ではない。

 初物を食べることや人のことは、何でも新しい物事に飛びつくことや人を指す場合もあるからだ。やはり、粋な言い方をすれば、季節の食物の出盛りで、一番味がよい時期、「旬のもの」を食するのがよいと思う。旬は最適の意味で、魚で言えば脂がのっていると言うことであろう。

  初物の竹の子を食する機会があった。女房が実家に帰りその土産である。皮をむいた大きさは20センチメートルには届かないが、米ぬかと一緒に焚いてアク抜きをし、冷水に曝すと新芽という色合いに仕上がる。初物は薄切りにして刺身にしてもおいしい。早速混ぜご飯を作った。

  炊き込みご飯との違いは、具となる銀杏切りにした竹の子と生椎茸、あぶら揚げを別に味付けして、炊飯したご飯に最後に混ぜ合わせる。好みの味付けに仕上がるため、我が家では炊き込みよりも一手間かかるが混ぜご飯にしている。竹の子の色合いを保つには薄口醤油を使う。炊飯にも少量入れ、だし昆布と一緒に焚く。出来上がった熱々のご飯には彩り用に山椒の若芽を添えるが、この時期まだ芽が出ていないため、今回は省略した。竹の子の初物はちょっとえぐさが残るぐらいがよい。

  えぐさはアクの味で、渋さとも違う。春の食膳を彩る野草は、ウド、ワラビ、ゼンマイ、蕗、竹の子等アクを持った植物が多い。アクを嫌う食通の人も多いが、自分はこのえぐさが好きである。アクは水に浸した灰の上澄みのことでもあり、植物に含まれるアクと区別しているが、アク抜きするのに灰を使うのでアクをアクで抜くとは話し言葉として良く意味が通じると思う。アクが強いという言い方をして、他人にはやや抵抗がある個性のことを言う場合もある。

  竹の子を採る時期はイノシシの食害に遭う時期でもあり、竹藪にイノシシが入り、人が掘る前の竹の子を食べるそうである。土から顔を出さない竹の子を野生の嗅覚で見つけるようで、イノシシとの分捕り合戦が続く話を聞いた。イノシシの牙は鞘の中に入っている刀と同じで、駆除のための猟犬がイノシシの牙で腹を切られる被害があるようだ。人家には入ることはないが、過疎化した地域は野生の動物が出没し、竹林も被害に遭うので、山菜取りも注意するに越したことはない。


茶碗蒸し

2014年03月03日 00時00分01秒 | グルメ

 蒸気の力を使って食材を加熱調理する蒸し物といわれる調理法がある。直接火力の熱を利用するのではなく、素材に熱を加えるため、茹でるのと違って、水っぽくならず、素材本来の味を引き出すことができる日本料理、中華料理は蒸し物が多い。

 日本料理の茶碗蒸しは、口当たりがよく、茶碗の中に入っている具材のそれぞれの味が楽しめ、宝石箱のような感じを持っている。大分で生活していた時に、週末は女房の実家で過ごすことが多く、夕食には義母が作ってくれた茶碗蒸しが大の好物であった。

 自家製のしいたけは乾燥したものを水で戻すと生と異なる良い香りがして味もよくなる。
 鶏肉、エビ、銀杏、茹でたけのこ、かまぼことそれぞれ形といい、色といい、食感が違う。トッピングにはゆずの皮でも、三つ葉でもよい。また、季節感を出すために、春は蕨、冬はユリ根、きくらげもよい。エビの代わりに、ウナギのかば焼き、アナゴの付け焼きもグッドである。

 あまり多くの具材を入れてしまうと味がぼけるので、多くて5種類ぐらいが最適といえる。薄口しょうゆとだしを利かせた調味液と溶き卵が、蒸すことによって、分離せずに口当たりが良いプリン状となるので、一気に食べてしまう。酒を飲みながら、箸休めにも飲み終わって仕上げに食しても食卓に花を添える。

 四人前の茶碗蒸しの分量は次の通りである。具材は別に人数分用意する。

卵1に対しだし汁3の割合で、卵大3個(180cc)
だし汁 540cc
塩 小匙1/2
酒・みりん各大匙1
薄口しょうゆ小匙1

 茶碗に具材を入れ、静かに卵汁を注ぐ。蒸し器に入れ、布巾をかけてその上から蓋をして、しずくが落ちないようにし、弱火で20分程度蒸す。1~2分前に火を止めて竹串を刺して蒸し具合を見る。透明な汁になっていれば出来上がりである。蒸しすぎるとスが入るので早めに出来栄えをチェックする。茶碗は厚くなっているので取り扱いに注意する。

酒粕漬け

2014年02月24日 00時00分01秒 | グルメ

 醸造した清酒を濾したときに残るのが酒粕で、板状にして市販されている食材である。その用途も多く、甘酒、粕漬け、粕汁、わさび漬け、奈良漬け等食卓を賑わす。板状の酒粕を切り分け、そのまま焼き、砂糖や醤油に浸けて食したことがある。あまりおいしい記憶はないが、甘酒と同様におやつには良かったのであろう。最近は酒を仕込む杜氏には色白が多いとのことで、酒粕も美白効果がありとしてパックの材料や風呂に布袋に入れて酒風呂にして入浴したりしている。

 酒粕はもろみとの重量比で25%、成分は水分、炭水化物、タンパク質、脂質、灰分が主で、アミノ酸やビタミン、酵母などが含まれている。アルコール分も約7~8%ほどある。100g当たりのエネルギーは54Kcal(キロカロリー)ある。年々、日本酒の出荷量が減っているため、副産物としての酒粕も減少傾向にある。

 粕漬けに使う粕床は、標準的な作り方として次の通りである。

・酒粕 250g
・清酒(料理酒) 1/2カップ
・みりん 1/2カップ
・砂糖 1/2カップ
・塩 大さじ 1/2

・好みによって味噌 大さじ2を加えても良い。若干甘めなので、甘すぎれば砂糖の量を少なくする。

 酒粕をちぎり、ぬるま湯に浸け、柔らかくなったら水気を切り、多の材料と共にすり鉢に入れてよく混ぜる。ドロドロになれば粕床の出来上がりである。ある程度酒粕が小粒になれば、電動ハンディミキサーを使ってもよい。ステンレス製やホーロー製のバットに入れてその中に粕漬けしたい材料を入れる。魚や、豚肉などはそのままでよいが、酒粕が付くのがいやな場合は、ガーゼを切って包むと良い。キュウリや大根などは塩もみしてから粕床に漬ける。2~3日後には料亭の味が楽しめる。魚や豚肉は漬けた後、時間を短めにしてグリルで焼く。たらこはそのまま切って食する。浸けた後の粕床は粕汁の材料に使う。

ドライプルーンの紅茶煮

2014年02月22日 00時00分01秒 | グルメ

 家庭で種を抜いたドライプルーンを紅茶で煮るだけで出来るレシピを紹介する。プルーンは西洋スモモとも呼ばれていて、カルフォニア州が一大生産地である。生のまま食しても良いが、種を抜いてドライフルーツとしてパック詰めで市販されている。
 繊維質が多く、食べ過ぎると便が緩くなる人もいる。ショートケーキの飾りやステーキのソースに加えても独特な風味と酸味が良くマッチする。紅茶煮のドライプルーンはヨーグルトにかけて食しても、ジャムとしてパンに挟んで食するとおいしい。タルトの材料にしても良い。フルーツジュースとして、バナナ、牛乳、ヨーグルト、砂糖を適量ミキサーで混ぜ合わせてもおいしい。

 簡単なレシピをご紹介すると
 ・ドライプルーン種抜き1袋 240g
 ・紅茶 Tパック 2個(茶葉であれば小さじ2杯)
 ・砂糖 大さじ1~2
 ・レモン果汁 小さじ1
 ・熱湯 250~300cc

 ドライプルーンの表面を油処理しているものであれば、熱湯をかけて油抜きをする。
 鍋に紅茶Tパックを入れて熱湯を分量分だけ入れ、煮出す。Tパックを取りだし、ドライプルーンを入れ、砂糖を加えて強火で煮る。沸騰したら中火にし、アクが出ればアクをすくい取る。約20分間煮て火を止める前にレモン果汁を入れる。これだけの操作である。
 煮沸消毒した瓶に入れて冷えてから冷蔵庫に保存する。1ヶ月は楽しむことが出来る。
 レシピの基本は上記の通りであるが、砂糖の代わりに蜂蜜を入れると濃厚な味となる。
 紅茶の種類に拘り、色々試してみるのも良い。ダージリンが一般的であるが、アールグレイが好きなので我が家ではアールグレイを煮出して作っている。

しめ鯖・しめアジ(2回シリーズその2)

2014年01月26日 00時00分01秒 | グルメ

 船から釣る舟釣りは、目的の漁場まで連れて行ってくれるため、目的の魚をゲットできるが、やはり年季が入っている者と新人とは釣果が異なる。同じ船に乗っても、潮の流れによって舳先(へさき)と艫(とも、船尾)とでも異なる。仕立てでは仲間同士なので、どこに座るのかまでは決めないし、場所を交代することもある。乗り合いでは座席の位置が釣果に影響することもあるので、熾烈な座席の取り合いがある。日本人の良い面である真面目さは研究熱心であることにも通じ、漁師以上に博識な方も多くいる。舟釣りは反面遊びの要素もあるので、大海原で海風を前身に受け、日頃の仕事から離れるチャンスでもあり、自分はむしろ気分転換に重きを置いていた。今でも空腹に握り飯がうまかったことを思い出す。

 船上で釣れた魚はクーラーボックスに氷と海水を入れて冷蔵にする。鰺や鯖は帰港してから漁港の洗い場で、内臓と頭を取って三枚おろしにし、身に残っているあばら骨はそぎ落とす。多めの塩をまぶし、クーラーボックスに入れて持ち帰る。丁度塩をまぶして1~2時間がしめ鯖・しめアジをしめる時間である。
 気温によって塩でしめる時間は異なるが、脂ののりがよい魚ほど時間を長くする。気温が低いときは長めにする。(塩でしめ過ぎると身がしょっぱくなるので、強すぎれは水に浸けて塩抜きをする)

 自宅に帰り、塩でまぶした3枚に下ろした身の部分を水洗いする(料理人は酢水や酒を使って塩を洗うが、水洗いでも味の変化はないようである)。水気を拭き取り、チャックの付いたポリエチレン袋に身を入れて、米酢をひたひたに注ぎ、酢じめを行う(好みによって砂糖やだし昆布の切り身を入れる場合もある)。時間は室温で15分、冷蔵庫で20分ぐらいである。酢から出して、余分な水分をクッキングペーパーで吸い取り、中骨をとげ抜きで取り除く。次ぎに頭部から薄皮をはぎ取る。指を使って取ることが出来る。直ぐに食さないのであればサランラップで巻いて冷蔵庫に入れる。食する直前に刺身包丁で切り分ける。(このシリーズ最終回です)

しめ鯖・しめアジ(2回シリーズその1)

2014年01月25日 00時00分01秒 | グルメ

 嘗て、職場の釣り同好会に入っていたこともあり、舟釣りを行っていて、主に大磯漁港から出船していた。十数人がメンバーで、誰かの発案で日程と魚種を決め、で幹事役がとりまとめ、なじみの船長の都合を聞き、了解が得られれば、前日に道具を準備し、潮の状況や天気図を見て、翌朝出かけていた。船長は大学卒のインテリで、実家の跡を継いだとかで、前職を辞めて漁師になった異色の若船長であった。また、地元漁師集団とは気が合わないようで、伊豆七島方面での漁を専門としていた。大磯までは高速道路を使っていたが、厚木や横浜の仲間がいれば出来るだけ途中でピックアップしていた。ムツ、アコウダイ、金時鯛などの深場釣りになると道糸テトロン12号を500メートル巻いた大きなリールが必要になる。通常は道糸テトロン10号200メートルぐらい巻いたリールと中ぐらいの竿を準備した。

 毎回狙う魚種は異なっていて春先はキスやメゴチ、暫くして麦イカ、夏場にはイサキや鯛、五目釣りで根魚、イカ、シイラ、磯マグロ、秋から冬になるとブリやヒラメなど多くの魚種釣りに挑んだ。餌も様々であったが、全て船長が準備してくれた。釣り仲間は、様々な仕掛けを準備していたが、仕立てでなければ出来ないことである。なぜならば、乗り合いでは船から流す重りの重さや道糸の号数が違うと巻き上げたときに糸が絡んでしまい、他の釣り人に迷惑を掛けるからである。我々の仲間に漁師を経験した者がいて、彼はいつも手釣りであった。殆どの者は魚種によって舟釣り専用の釣り竿を使用していた。

 釣れない場合には船長が気を遣って、鰺や鯖を土産にと釣り場に案内してくれた。釣り人の多くは、鯖や鰺はあまり興味がなかったようである(釣った魚が横に走るため糸が絡みやすい)が、釣ったその日にしめて食するので、新鮮な刺身を食べることが出来た。しめ鯖・しめアジのレシピについては後述する。釣り船は乗り合いといって、知らない者同士を定員まで乗せる「乗り合い」と船1艘を貸し切る「仕立て」とがある。我々の同好会では殆どが「仕立て」であった。乗船人数で費用を分割するため、比較的安い料金で舟釣りが楽しめた。しかし、定年後は人数が集まらず、幹事役も寄る年波で自然消滅したようであるが、時々電話では当時のことを話題にしている。(次回へ続きます)

スパイスの世界レシピ3 アヒージョ

2013年08月19日 00時00分01秒 | グルメ

アヒージョレシピ(2人分)



にんにく 1片(みじんぎり)
オリーブオイル 100cc(適当)多過ぎないよう
マッシュルーム 5、6個(エリンギやマイタケでも可)
むき海老 10~12尾(好きなだけ)
海老に代りに鶏肉(1~2cm角)、砂肝でも可
野菜       レタス、ピーマン、トマトなど適当に切っておく

以上、炒めて下記を追加しアンチョビの形がなくなる程度まで加熱
アンチョビ 缶半分(残ったものは冷凍)
胡椒 2,3振り
バジル バジル5,6枚みじんぎり 乾燥なら小さじ1

アンチョビで塩気と味が加わるので調味料は一切なし
他にインゲンや茹でジャガイモ等かたちのはっきりした野菜が合う
底に溜まったアンチョビをトーストやパゲットで浸し食べると最高
ビールのアテにも最高(残ったオイルは冷凍で次回に使い回し)