人は、考える葦である。天は自ら助けるものを助ける。

戦後の混乱から立ち上がり、文化的平和な国に成長した日本が、近頃反対の方向を向き始めた。偉人の言葉を考え直して見たい。

人は考える葦である

2018-02-03 17:34:37 | 随筆
 part 2

  人の考える力は何歳ごろから芽生えるのだろうか。幼児期は人としての身体の健全な成長が主となるが、知能の高い人間は幼いなりに思考力は育つと思う。
 それに影響を与えるのは主として母親、次に父親である。愛情いっぱいの環境と、満足することの少ない環境では自ずと異なる本能の洞察力で吸収するに違い
 ない。ことばを覚えながら、親のしつけからも影響を受けるようになる。親の性格がDNAの次にに子供の性格を作る。子供の行為を冷静に受け止め、人格
 形成の過程であることに留意し感情的に叱ることを避ける。スキンシップで愛を感じさせたり、不快な事を取り除くなど、心地よい気分にさせればよこしま 
 な性格にはならない。理由のわからないまま(子供は往々にしてこれが多い)叱られたり体罰を受けたりしたら、恐怖心や憎しみが芽生え素直な童心は早くも
 歪み始めるかもしれない。
  更に生長が進むにつれて、家族以外の大勢の知らない人々、広い景色、賑やかな町を知る。興味関心が拡がると同時に、不安、喜び、危険等にも遭遇しそ
 の度に親を通して学んでいく。大人になる過程で学びながら育つ期間を、丁寧に教えて行くと考えれば良い。親の思い通りにならないといらいらすれば、子
 供は敏感に感じ取り、正常な思考力の生長の妨げになりかねない。
  言葉も飛躍的に覚え、感情、感覚も豊富になるが、いろいろ吸収するだけでなく自我に目覚めて行く。小さいながらもプライドが育ち親にも反抗するよう
 になる。そんな時、単に子供だからと短絡的に叱ると、傷ついて正常な価値観を学べなくなる。子供と言っても、一人の人格を持つということを親は忘れて
 はならないのである。