花はなのつづり箱

季節に咲く花や日々の暮らしなど、綴っていきたいと思います。

ムベ(郁子)

2021-12-04 11:50:34 | 花の名前
ムベ(郁子)
学名:Stanutonia hexaphylla
科名/属名:アケビ科 ムベ属 
原産地:日本 朝鮮半島  
別名:トキワアケビ  開花:4∼5月 果実期:10月 

日本(東北、沖縄)から朝鮮半島南部にかけて分布する常緑性の蔓性樹木です。
元々は関東より南の地域に分布する温かい地方の樹木ですが丈夫な性質のせいか
今では東北地方の一部まで分布地域が広がっているそうです。
蔓は長く伸びて生長すると直径8mm程の太さにになります。

4∼5月にかけて萼が花弁状になって小花を葉の付け根に5輪前後固まって咲かせます
花の色は白~淡いクリーム色で中心に紅紫色の筋が入ります。
花後に直径5cm程の卵形をした果実を付け秋に紫色に熟します。


熟した果実の中には沢山の黒い種をやや透き通った白色の果実が
詰まっており果実はほのかに甘く美味しいです。
ただし果実の大きさにしては種が大きく量も多いので多少食べずらいです。

形はアケビに似ていますがムベは熟しても裂けない所が違います。
果実は日持ちが良いので蔓の付いた状態で生花の材料とされる事もあります。
葉は小さい葉が集まって長い柄の付いた形(掌状復葉)をしています。
この小葉の数が木の成長していくにつれて3→5→7と増えていくので
昔から縁起のいい樹とされています。

由来
天智天皇がこの果実を食べた時「むべなるかな(もっともなことだ)と言った事からそのまま果実の名前になった。
また近江国から朝廷にムベを貢いでおりオオ二エ オオムぺ ムベと
転訛したなど語源には諸説あります。
属名のストーントニアは18世紀アイルランドの医師ストーントンの名前に由来します。

                    ヤサシイエンゲイから引用

ムベの薬草データベース
生薬名:野木瓜(ヤモクカ)
薬用部位:茎及び根 果実 果皮 種 葉A,B,F
  成分:全草にサポニン
効用と用途:茎と根は強心利尿作用がある。
果皮にも同様の作用がある。
果皮、葉などには回虫などに対する駆除作用がある。
果実は甘く美味なため食用になる。
蔓は強靭なため結束用の紐に用い各種籠、細工物が作られる。
種からは油を採り食用や行灯用にする地方もある。

          ※熊本大学薬学部薬草園 ムベ薬草データベースから

コメント
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