朝、新聞受けに入れられた朝刊を取って家に入ろうとすると、お隣の庭に咲いている山茶花の鮮やかな色が目に入ってきました。
お隣の庭は、樹木と言えばこの山茶花だけで、例年今頃になると、この山茶花が庭を彩っていたことは知っていました。
が、今朝の山茶花はいつもと少し違って見えました。
この家の主は昨年亡くなられましたが、存命のころは毎日のように塀越しに挨拶と世間話を交わしていました。
そして今年、主のいなくなった庭で、それを知ってか知らずか、この山茶花は例年通りたくさんの花を付けました。
かつてのご主人が、今にも塀の向こうから顔を出され、「○○さん、おはようございます」と声をかけられるような気がしてなりません。
山茶花の花がご主人になり代わって、私に声をかけたのです。