連休後半2日目の5月4日、以前から一度登ってみたいと思っていた藤原岳に向かいました。
毎日が日曜日の生活で、特に連休を選ぶ必要は無いのですが、新緑と爽やかな5月の風のこの時期に、という思いでした。
連休の中日で道路は比較的空いていました。ナビに従い大安インターを降り、しばらく走ると目の前に一目でそれとわかる藤原岳が現れました。
藤原岳の左方は竜ヶ岳(右端)と御在所岳(左端)でしょうか。
登山口休憩所前の30台ほど停められる駐車場は既に満杯でしたから、ここから300メーターくらい先にある有料駐車場に停めました。
最初に見た花・・・マムシグサでしょうか。
神社の右手から登ります。
ふうふう言いながら20分以上歩いたつもりですが、何とそこはまだ2合目・・・
こんなに歩いたのにまだ2合目とは・・・10合目となるとこれの10倍?・・・
先が思いやられます。
頂上まではとても無理・・・行けるところまで行って引き返そう・・・
相変わらずふうふう言いながら20分程歩き、やっと3合目・・・
もうここで引き返そうか・・・でもせめて4合目まで・・・目当ての花もまだ全然見ていないし・・・
重い足を引きずりながら歩く先に、大きな明るい色の塊が見えました。ヤマツツジです。
諦めかけた私の前に突然現れ「ほら、元気出して!その調子、その調子」と声をかけられました。
ヤマツツジに元気をもらい、やはり20分?位歩いたでしょうか。4合目に辿りつきました。
さて、この先どうしよう・・・
せめて半分の5合目までは行かなければ、話にならない・・・
そう思いながら目標の5合目に到着。体力の限界を感じ、もうここから引き返そうか、と思案していると、同年輩らしきご夫婦が登ってこられました。
「今から登られるんですか?」と尋ねると「今日は下見のつもりで来たけど行けるとこまで行く」とのこと。
ご夫婦について行けば何とか行けるかも、という少し前向きな気持ちになりました。
そして6合目に到着。
ここで、やっと花らしい花に初めて出あいました。ヤマブキソウでしょうか。
白い花もありました。
花が、帰ろうとする私を引き留めます。
もう少し行くと、他の花も見られるかもしれない・・・
お仲間が出来たことと、花との出会いで元気が出てきました。
少し前を歩かれていた、先程のご夫婦が、上の方から「8合目ですよ!」と声を掛けてくださり急に足取りが軽くなりました。
8合目は台地状になって休憩するのに良い場所でした。
もうここが限界、と思って休んでいると、
「9合目は展望のきく良い場所ですよ」と下山中の若者から教わり、それならば、せめてそこまでは行ってみたい、と。
9合目に行く途中、1輪草(2輪草)の群落に出あいました。
こちらは一面バイケイソウの群落です。
9合目に到着。聞いたとおりの展望です。
足元にはキランソウが。
ヒトリシズカもちょっと時期を過ぎていましたが見ることが出来ました。
ネコノメソウでしょうか。
ミヤマハコベでしょうか。
スミレ
ムラッサキケマン
あと一つ、あと一つと登ってきて、こうして何とか9合目まで来ることが出来ました。
9合目からは道が一段と険しくなり避難小屋まで30分、そこから更に頂上まで20分を要するとのこと。
そこまで行かないにしても、今から再びあの長い下りを降りなくてはなりません。
これ以上の時間と体力を費やすのは無理と判断し、ご夫婦と別れ、私はここから下山することにしました。
途中であのご夫婦と出会わなければ、5合目でリタイア-していたと思います。
運よくご一緒出来たことで、こうして9合目まで来ることが出来ました。
途中遅い私を気ずかって歩調を合わせてくださったり、「8合目ですよ」と声を掛けてくださったり優しいご夫婦に感謝しています。
正に巡りあわせの運に導かれた山歩きだったと思います。
登りに3時間半、下りに3時間弱、私には、かなりハードな山登りでした。
頂上までの様子を、先程のご夫婦にもう一度尋ねたいと思うけれど、行きずりの全く見知らぬお二人、連絡のとりようもありません。
途中、突然現れ私に喝を入れてくれたヤマツツジやヤマブキソウ他の花々に導かれ、またご夫婦との出会い・・・そう言う出会いがあってこそ登ることが出来た、そのの因縁を感じる山登りでした。