前回、私の子供の頃と比べると昆虫がめっきり減ったというお話をしました。
電車に冷房など装備されていない時代、窓を開けっ放しにした真夏の夜の箱根登山電車には、蛾を中心としたたくさんの昆虫が侵入してきていました。
箱根登山電車に限らず、横浜でもあちこちの公園や一般家屋の外灯に虫たちが集まってきていたものです。
大小いろいろな種類の蛾、甲虫類、そしてこうした昆虫たちの捕食を狙っているのか、カマキリも。いろいろな昆虫たちが集まってきていて、それが普通の光景でした。
見られなくなったのは昆虫に限りません。植物もそうです。街のあちこちに小規模に残されていた雑木林も、大きな木も、そして野草たちもどんどん減ってきました。
そんな野草の一つがガガイモです。
いま街にある駐車場といえばコインパーキングで、アスファルトで舗装されています。でも昔は砂利敷きの駐車場で網のフェンスが立てられていました。こうした駐車場のフェンスにヤブガラシ、ヘクソカズラ、キヅタなどのツル性の植物が絡みついていて、その中にガガイモも生えていた記憶があるのです。
秋になると実を成らすのですが、実が開くと中からタンポポのような種子が出てきます。実の中からタンポポのような種子が出てくるなんて変わった植物だなぁと思っていました。
ヤブガラシ、ヘクソカズラ、キヅタは、今でも街中で見かけることがありますが、ガガイモだけは街中で見られなくなってしまいました。
そういう話をしていたら、知人が生えている場所を教えてくれたので、見に行きました。梅雨が明けてから、横浜ではまだ雨が降っていません。この暑さで水分が失われヘナヘナになっていましたが、花が咲いているのを見つけました!また実の成るころに写真を撮りに行ってみたいと思います。
ガガイモの花