身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

2021年、真夏の夜の自然探検について その1

2021年07月13日 21時23分31秒 | 8月の活動:真夏の夜の自然探検

6月は綱島公園で「プールのヤゴ救出」を行ないました。綱島公園での次の活動は、梅雨が明けたころ、8月に「真夏の夜の自然探検」を行ないます。

注意点がありますので、よくお読みください。

1.この観察会は「真夏の夜の自然探検(自然観察会)」であり「セミの羽化の観察」ではありません。:セミの羽化が一つの目玉ではありますが、いつもはあまり見ることのない夜の森の中に入り、園内を歩きながら探索するものです。セミの羽化の観察なのにどうしてカラスウリの花なんか見るのですか?と綱島公園以外の場所で質問を受けたことがあるため、念のためお話ししました。

2.観察会では生きものを持ち帰らないでください。:「プールのヤゴ救出」の時はヤゴを持ち帰っていただきましたが、それはプールの清掃でヤゴも汚れと一緒に流されてしまうためでした。今回の観察会では掃除されたりしてしまう生きものはいません。そのまま綱島公園に生息し続けられるので、持ち帰らないでください。綱島公園に来る人たちがみんなで持ち帰ったら、特にクワガタやカブトムシなどは綱島公園からいなくなってしまうかもしれません。

3.セミの羽化を観察する際は、近寄りすぎず静かに見ること。:セミを捕まえようとするときどうしますか?そーっと近づきますよね?人の気配を感じ逃げてしまうからです。羽化中のセミは逃げたくても逃げられない状態なので、静かに観察しないとセミのストレスになります。

4.蚊取り線香は炊かない。電灯は電球色のものを。:蚊取り線香は蚊以外の昆虫も殺してしまいます。またブルーライトを含んだ光は生きものの活動に影響を与えます。極力人工的な影響を与えないようにしましょう。

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自然環境との共存について その3

2021年07月13日 00時57分02秒 | 自然環境との共存について

コロナ禍で文化が失われる危機があるといいます。自粛要請で様々なコンサートや演芸、展覧会などが中止となり、そうした文化が途絶えてしまうというのです。加えて、そうした芸術家はそれで生計を立てているので生活できなくなってしまうし、それを楽しみにしているお客さん側も、それがなくては死んでしまうという人も多いというのです。

それはそれで確かに問題ではありますね。けれども、コロナとは関係なしに、それ以前から途絶えてしまう危機に陥っている文化があるのです。それが自然環境と共存する文化です。「自然環境との共存について その2」でもお話ししたように植物はただお花を見るだけではありません。食べたり薬草にしたり、何かの材料にしたりするということ。それは食文化など生活の中の文化なのですが、社会が便利になるにつれて人々はそれをしなくなってしまったのです。

その原因として、自然の植物を採取して利用するのが公園などで禁止されているということもありますが、「汚らしいから植えられた木々だけ生えていれば公園に草なんか生えてなくて良い。」と言って除草してしまうということが大きいと言えます。

「地球に優しい」という言葉があります。でも地球という星自体は環境問題が起きても壊れてしまったり傷付いたりしまったりするようなものではありません。人間からたくさんのダメージを受けて傷付いているのは、地球の上に乗っかっている生きものの生息している環境なのです。

生きものたちによって形作られているこうした自然環境を大切にするには、まず、それが大切であることを認識できている必要があります。そのためには自然にふれて、その良さ、必要性、素晴らしさを実感することです。このような自然と共存する文化を途絶えさせてはならないと私は考えています。

雑草という名の植物はありません。みな名前があって、ほかの生きものたちとも関係を持ちながら生きていて、私たち人間も様々に利用し親しんできた植物ばかりです。そうしたことを子供たちに伝えていけるようにしてもらうためにも、見た目が汚らしいと理由で除草してしまうのは私は止めてほしいです。

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自然環境との共存について その2

2021年07月13日 00時03分20秒 | 自然環境との共存について

アメリカ先住民に言い伝えられてきた言葉に、以下のようなものがあるそうです。

「最後の木が切られたとき、最後の川が毒されたとき、最後の魚が釣られたとき、ようやくあなたはお金がたべられないことを悟るだろう。」

まだいるからだいじょうぶ。ほかのところにいるからだいじょうぶ。どこかに逃げてるからだいじょうぶ。こんな草どこでも生えている。・・・こんな無責任なことを言われて、とうとう絶滅してしまったり、絶滅危惧種になってしまった生きものたちはたくさんいます。

植物あお花を見て楽しむだけのものではありません。食べたり、衣服にしたり、紙にしたり、建材にしたり、薬草にしたり、するものです。そしてこれらの植物の多くはハチやチョウなどの昆虫類によって受粉したり、実が小鳥たちに食べられ消化されずに糞とともに地面に落ちた種子が芽生えて増えたりします。

人間も植物は色々なことに利用しますが、小鳥や昆虫たちも利用しながら植物が増えるのを手助けすることで、これらの植物たちは子孫を絶やさずにいられるのです。こうした生きものたちどうしの繋がりを断ち切ってはなりません。そして人間も自然から搾取ばかりせずに、この先もずっと利用し続けられるように大事に利用していく必要があります。

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