身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

地球に優しくしなくたって地球は壊れはしません

2021年07月15日 22時35分39秒 | 自然環境との共存について

「地球に優しく」という言葉がよく聞かれます。でも、たいていの場合、そこには生きものや野生生物、自然環境のことは出てきません。

はっきり言います。地球に優しくしなくたって、地球という星は壊れたりしません。私たち人間がダメージを与えていて危機的状況にあるのは、人間以外の地球上の生命やその生息環境、それらの集合体である自然環境です。

地球の上に乗っかっている生きものたちの生息生育している範囲の環境を「生物圏」といいます。「地球に優しく」という言葉は「生物圏に優しく」と言い換えた方が良いと思うくらいです。少なくとも私は「地球に優しく」などという言葉は使いません。

「地球に優しく」という言葉は「従来のものより環境に負荷を与えない製品ですよ。」という意味で用いられますが、そういった製品をたくさん買って使用したからといって野生生物やその生息地、自然環境が守られるわけではないのです。

もちろん、そうした製品を使わないよりは使った方が環境に負荷をかけずに良いでしょう。ただ、だからといって、それで自然や野生の生きものたちを大切にしているわけではないということです。

問題は私たち一人一の自然の生きものたちに対する姿勢です。たとえばこのブログの「横浜市のカエルの現状」という記事も時々、最近アクセスのあった記事のトップに来ることがあります。それだけ横浜市に生息するカエルに関心をお持ちの方がいらっしゃるのでしょう。私も幼少期に知人のお宅に呼ばれて、お庭にある小さな池でおたまじゃくしを採らせてもらった思い出があります。私の家の庭にもヒキガエルが棲んでいて、たまに姿を現しました。「お前、まだいてくれたのか。元気だったのか!」と喜ばしく思ったものです。

ヒキガエルは陸生のカエルで人家の庭にも棲んで、庭の主などと親しみを持って呼ばれます。そんな風景や経験、当たり前でした。なのに、おたまじゃくしが子ガエルになって庭に入ってくると気味が悪いので、おたまじゃくしのうちに駆除してくれという話があるそうです。このため自然共生型ということを唱えたマンションの流れや池にも塩素が注入されて、トンボ(やご)やカエル(おたまじゃくし)も棲むことができないのです。こうした人間以外の自然の生きものがたちに対する非情なまでの姿勢が、どれだけ身近な自然や生きものたちを消滅させているかということです。

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自然環境を大切にするために・・・

2021年07月15日 12時57分55秒 | 自然環境との共存について

以前「自然環境を大切にするために私たちが個人個人でできること」という記事を掲載しました。これが今でも時々、最近アクセスのあった記事のトップに来ます。

このタイトルで記事を書いた理由は、自然環境を大切にすることは本来であれば世界規模、国家規模、また市町村の行政ででもっと力を入れて行なわれるべきことだと思うのですが、現実にはそうではないからで、個人個人でやっていくほかないと感じているからです。

国や市がそんなに力を入れていないから、重要事項でないということはありませんし、だからといって自分も自然を大切にする行動をしなくて良いということでは決してありません。自然環境は大切なもののはずなのにと気づいている人、気づいた人が個人個人でできることを行なうことは大切なことだと思います。

さて、具体的にはどんなことがあるでしょうか。それはまず、自然と共存しようとする姿勢を持とうとすることです。そして関心、興味を持つこと。行動を起こしてみることです。私は、自然観察会に参加してみること。お家でドングリを育ててみること。ビオトープを作ってみることなどをオススメします。

今はコロナパンデミックで、そうした催しがしにくい状況ですが、おととしまで私は三ツ池公園で、ドングリの自然観察会、秋の野草の自然観察会、野生種の水生植物を使ったたらいのビオトープづくり教室を行なっていました。昨年に引き続き今年も行なわれない予定ですが、ご興味のある方はご連絡ください。来年の「プールのヤゴ救出」に向けて、ビオトープづくりをやってみませんか?秋になったらドングリを種子として蒔いて育てるということもやってみましょう。

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2021年、真夏の夜の自然探検について その2

2021年07月15日 00時19分13秒 | 8月の活動:真夏の夜の自然探検

真夏の夜の自然探検は、真夏の夜の森の中に入っていく自然観察会です。そこでは真夏の夜の森で活動する生きものたちに出逢えます。

プールのヤゴ救出の時のように生きものは持ち帰らないでください。ヤゴ救出ではプールが清掃されてしまうため持ち帰っていただき、お家で育ててもらって羽化の様子を観察していただくことを目標としていましたが、夜の自然探検はヤゴ救出とは目的が違います。

①夜、②森の中で、③どんな生きものたちがいて、④何をしているのかということを、⑤私たちも彼らの棲んでいるのと同じ環境の中に入って観察するのが目標です。

そして、これらの目標を一つ一つ行なうことによって、私たちもこの観察会の間だけは、夜の森の中の生きものたちと同じ自然環境の中で、同じ時を過ごすというのが、この活動の目的なのです。

自然とふれあう方法は色々とあり、ふれあう人によってどのようにもなります。中にはカブトムシやクワガタを捕まえるだけの目的で来る人たちもいます。またセミの幼虫を捕まえて家でセミの成虫に羽化するところを観察しようという人もいます。

けれども、私がみなさんをお誘いして行ないたいのは、私たち自身も自然の生きものたちと一緒になって同じ森の中で同じ時を過ごすこと。そして、それによって私たち人間も含めてみんな地球の生きものなのだなぁといった自然との一体感とか、昼間見る森とは全く違って見えたりとなど、身近な自然を違った角度から体験していただくことです。

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