前回は自分を素材にした おふざけ画像をお送りしましたが
この「自分を題材にする」という創作は昔から「自画像」として
多くの画家達によって描かれてきたのはご存知の事と思います。
(東京芸大の卒業制作の一部としての自画像なども良く知られていますね)
すぐに思い浮かぶ超名作も多いのですが
私自身はほとんど「自画像」には関心がありません。
自画像を描く動機としては 自分自身をどこまで客観視出来るか
あるいは自分の内面をどれだけ探求できるか というところでしょうが
私の場合 自分の内側などいくら探ってみても たいしたものは出てこない
というのが結論なので ほとんど制作したことはありません。
(若い頃1~2点描いてみた事はありますが....)
しかし今回 私の所属する全道展の65周年記念企画として
「もうひとつの顔展」が来月12月9日から開かれることになりまして
この「もうひとつの顔」というテーマに引かれて 久し振りに私も制作してみようと思い立ちました。
前回のおふざけ画像もそんな事情もあって作ってみた訳です。
あの写真をそのまま出品できれば 面白いのですが
背景素材も加工技術も借り物なので 問題があります。
そこで 新たに制作してみたのが これです。

300×400mm デジタル出力・加工と手作業による転写と描画
昨今 版画の領域にもデジタル出力による作品が多くなりました。
私には大した技術が無いのですが 今回挑戦してみたものです。
でも 失敗です。
ちょっと お行儀が良すぎて 気取りも出てしまいました。
諧謔的な面でもインパクトでも 前回の「おふざけ」が勝っているようです。
さてどうしたものか.....

庭に咲いていた「ホトトギス」