ヒマラヤ雪ノ下 Photo by NORIKO
簡単な血液検査の結果と
レントゲン写真を見ながら若い医師は
「んーー これは痛風ですね。
いわゆる... 贅沢病というやつです。」
その言葉には妙に突き放した 冷たい響きが含まれていました...
「痛みは ほっておいてもその内 収まりますよ。
朝になったら、こちらの整形外科で 詳しく診てもらって下さい。
私は専門外なので... 」
もう椅子から立ち上がろうとする先生に
すがるように私は
「あの... 先生 この痛みなんとかならないでしょうか...」
「そうー ですねぇ じゃぁ 座薬を出しておきます。」
そう言い終わると医師はさっさと奥へ引っ込んでしまいました。
北こぶし
それまで付け人のように
車いすの私に付き添っていた看護婦さん達も
いつの間にかサァーといなくなってしまいました。
「あっ あれ?... えっ? 」
まだ午前4時過ぎ 薄暗く明かりも落とされた誰もいない廊下で
相方と2人 ただただしょんぼり取り残されてしまいました....
座薬を入れてみましたが まったく効く様子はありません。
暫くしてから 2人は「健康相談室」という
ほとんど使われていない狭い倉庫みたいな部屋で朝まで待機させられました...
世間の痛風に対する反応がいかに冷たいものか
痛い程.... 思い知らされました....
つづく
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