-アラジンストーブ メンテナンスと販売- 暮しの道具とストーヴ『KEM-G』

芯上下式石油ストーブのメンテナンスと在庫ストーブのご紹介などなど
(石油機器技術管理士の資格を取得しています)

#0150 致命傷シリーズ最終回 #15の芯上下機構 ネジ山の摩耗の巻

2020年03月01日 | 日記
致命傷シリーズの最終回

今回も対象はシリーズ#15


芯を上げ下げする仕組みはシーソーと同じと書きましたが、

ツマミを回す左右の回転運動をシーソーの端っこを上下させる運動に

置き換えるのが、この仕組みです。




ツマミとくっついている軸の内側にネジ山が切ってあり、

ツマミを回すことでシーソーの端っこについているネジが

入ったら出たりするわけです。


このネジの山が摩耗して減ってしまうと、

摩耗した部分で滑ってしまって、上下の動きが止まってしまいます。


過去にこの症状でギブアップしたのは2台。

どうにも手が届かない位置です。


ツマミをクルクル回していると、抵抗感がフッと無くなって

芯の動きが止まる時は多分この症状。

静かに最期の時を待つしかありません。


前回のネジ陥没は目で見て分かるので、

ネットで買う場合でも、なんとか見極めることはできるはずですが、

この症状は売主が正直に言ってくれないと分かりません。

ジャンク品につきノークレームノーリターンとなっていたら、

諦めるしかないケースです。


できるならば、自分の手でツマミを回して確認したいですね。





さて、コメントをいただいたヒロシさん。

ご質問にお答えします。

まずは写真をご覧ください。




ネジの部分のタンク内側です。

シーソーの支点部品はタンクに溶接されていましたが

外れてしまっています。

その部品にナットも溶接されていて、この溶接は外れていません。


もしお手持ちのアラジンで、支点部品とタンクの溶接が外れかけていたら、

ネジを取ったことにより溶接が完全に外れてしまう可能性があります。


うまくいくかどうかは難しいところですが、

私ならば写真のような治具(取り敢えずブラシを曲げて作ってみました)を使って、

溶接が外れるのを防ぎながら、ネジを外してみることに挑戦すると思います。




でも、この方法は手が二本しかないので、一人では難しいですね。

ご参考になりましたでしょうか。


















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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます! (ヒロシ)
2020-03-02 20:35:27
お忙しい中ありがとうございます!

仕組み理解できました。
溶接されネジ止めしているのにクラックが入るのは
もう溶接が外れているかもしれませんね。

シーズンオフ灯油を抜いたら、補強してみます。
手に負えないようなら修理お願いしますm(__)m

ご丁寧な説明ありがとうございました!
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Unknown (kem-g)
2020-03-02 22:08:05
うまくいきますように!
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Unknown (よしだ)
2020-05-28 01:42:25
こんにちは、とても参考になりアラジンが好きになるサイトで見ているだけでたのしくてずっと読んでしました。

以前書いてありました真鍮製のハンドルの在庫はもうありませんでしょうか?
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タンクシーラーについて (メラ)
2020-10-22 12:51:59
はじめまして。個人でアラジンH2201をカスタム、レストアをしてますが、最終的に外観はどうにかなってもタンク内をシーラーで処置するにあたっては素人では出来るイメージができませんでした。そこで色々調べているうちにこちらのサイトでタンク内の構造を知ることができました!本当にありがとうございます。
一つ意見をお聞きしたいのですが、タンク内をタンクシーラーで処置している方を聞いたことが有ります。
構造上、芯を上げ下げする箇所(シーソー)にシーラーが付着してしまうと機能しなくなってしまうと思うのですが、そこにシーラー液を付けることなくタンク内を処置することは可能でしょうか?
タンク内を見ながら作業ができないのでこちらの画像を参考に感覚だけでタンクをうまくゆすり、上下左右すこしずつ動かしながらやってみようと思っています。ぜひ意見をお聞きしたくてコメントしてしまいました。
お忙しいとは思いますがご返信いただけると幸いです。
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お元気でしょうか。 (TK)
2021-02-03 14:29:22
毎年シーズンになると更新されるブログを楽しみにしています。今年は更新が無いのでどうしていらっしゃるかと思いコメントしてみました。楽しみにしています。
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Unknown (kem-g)
2021-02-05 08:30:53
TKさん、コメントありがとうございます。
かなり長い間、ブログを休んでしまいましたが、また再開いたします。
いつものネタですが、新鮮味を出せるようちょっと工夫してみますか。
引き続きよろしくお願いします。
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