古今輪風@自転車ふぁん

わからない事だらけのレストア&メンテナンス備忘録

ホイールの玉当たり調整

2012-11-10 16:44:38 | メンテナンス

★★★玉押し調整(玉当たり調整)についての主観★★★

ホイールの玉当たり調整とは、軸に通ったカップ・ボール・コーンで構成されるハブの回転部分の押し合い具合を調整する作業。それぞれの部品を組付けた状態で行う仕上げの作業ですが、これいかんでスムーズな動きに大きな影響を与える大切な作業。

玉押しナットを一度指で回る程度の一番奥まで締め付け、その後に指先の微妙な感覚(0.1~0.2mm程なイメージ)で緩めていき、ガタを感じないギリギリになったところで「玉押しナットをその位置で保持したまま外側の玉押し固定用ナットを締め付けて固定する」事を言います。回転性能に直結し、ガタが出るようだとハブの玉受け(カップの部分)やベアリングボールを傷つける事にもなります。この「ガタ」の感覚を掴むまで経験と時間を要しますが、最初は皆素人。慣れると素人でも分かるものです。

①ホイールを立たせて両足(膝の内側など)でしっかり挟みます。②次に、左右から出たシャフトの外側、ロックナット部を両手指先で強く持ち、上下左右などにこじってみます。そこで、指先に「カタカタ」と感じる感覚が「ガタ」。初めて行う際には玉押しを少し緩くしてやってみて、「ガタ」の感覚を知り、少しずつ締めながら「ガタ」の消失を感じてみると分かり易い。③適当と思われる位置で玉押しを保持したままロックナットを締めて固定する。

※締め込み具合は緩めの方がハブの回転がスムーズに感じますが、多少ガタがあって良く回るというのはNG。玉受け-ベアリングボール-玉押しで構成されるカップアンドコーン式ハブの、それぞれの部品間に必要以上の隙間が発生し、ベアリングボールの移動距離(玉受け側⇔玉押し側)が大きくなる事で、ボールやカップ、玉押しを痛めてしまう。

※位置を決めて外側のナットを締める際、シャフト自体が一緒に回ってしまう為に決めたハズの位置にズレが生じ易い。ですので、そういった誤差も思考に入れながら作業する必要があります。本来は反対側のシャフト(ロックナット)を掴んで固定できる台を使ってシャフトが固定された状態で玉押し調整に専念する事だと思いますが、基本的には繰り返し行って経験を積むしか方法はありません。 

※車体に組み付けた後で実際に走行するなどし、ハブに様々な角度から負荷がかかる事で部品類がしっかりと噛合い、ガタ無く締めたハズが、ガタを感じるようになる事があります。ですので、何度か乗りながら具合を見ると万全です。



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