北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

叔父さん その1

2015-08-18 04:59:58 | 日記
Mon Oncle は、どうして『ぼくの伯父さん』で、『ぼくの叔父さん』ではないのか?

辞書では、「伯父」は父母の兄、「叔父」は父母の弟、と言う事になっている、、、。



中沢新一さん『僕の叔父さん 網野善彦』から、、、


 この最初の出会いの日から、わたしと網野さんは、人類学で言うところの「叔父-甥」

 のあいだに形成されるべき、典型的な「冗談関係」を取り結ぶことになったわけであ

 る。この関係の中からは、権威の押し付けや義務や強制は発生しにくいと言うのが、

 人類学の法則だ。そして、精神の自由なつながりの中から、重要な価値の伝達される

 ことがしばしばおこる。こうしてそれ以来四十数年ものあいだ、私たちのあいだには

 なによりも自由で、いっさいの強制がない、友愛のこもった関係が持続することにな

 った。

私は自分をマルセル・モースに比較するほどのずうずうしさはもち合わせないが、

それでも、叔父である偉大な社会学者エミール・デュルケームにたいする甥モースの

、尊敬にみちた、しかしそれでいてどこまでも自由な感覚にみたされた関係から生ま

れる感情によく似たものを、この叔父にずっといだき続けてきたことはたしかだ。

その友愛の感情のいかに深く、いかに得難いものであったかを、こうしてその叔父

を失った今、空の青さのように痛感する。自分の人生におこった網野さんとの奇跡

のような出会いの意味を考えると、因縁の霊妙さに強く打たれるのである。



網野善彦さんは、中沢新一さんのお父さんの、妹さんの旦那さん、ですからお二人は、見

た感じは、あまり似ていないのですが、、、



エミール・デュルケームさんと






マルセル・モースさんとは





本当に血の繋がった「叔父-甥」ですから、やっぱり似ているのでした、、、。




「冗談関係」については、東進ハイスクールの現代文講師、林修さんの解説を御覧下さい。






                     叔父さん その2 につづきます、、、。   

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