北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

とは言っても、

2014-10-13 11:58:17 | 日記

日本の近代木造建築の最高傑作は、これ。










カトリック新発田教会。設計は、アントニー・レーモンド。


新潟平野を車で走ると、必ず寄る。(都合、5回くらい寄ったか、、。)ある時、司祭館の

牧師さんに「見せてください。」と、お願いに行ったら、「見終わったら、お茶のみにい

らっしゃい。」図面で、平面はだいたい頭に入っているけど、司祭館に入るのは初めて。

吹き抜けの階段ホールは、建物の大きさに比べて「ずいぶん広いなー」と、思っていたけ

ど、実際はそうでもない。中禅寺湖畔のイタリア大使館の別荘に似ている。お茶を飲まさ

せていただいた部屋の窓際の床には、巾が60cmはあろうかと言う、鋳物のグレーチングが

あり、これまた当時の鋳物の蒸気ラジエターが、ドンっと鎮座ましましている。

教会の方は、ラワン合板が真鍮の丸頭釘で1インチピッチ(25.4mm)で張られている、、。

たぶん、レーモンドが「1インチでやりなさい。」と言ったから、本当に1インチで工事

してしまったんだろう、、、。でも、最初は「ギョッ!」としたが、見慣れてくると、

「大工さんは大変だったろうが、成る程、これはこれで正解なのかも?」と思えてしまう

から不思議、、、。自分の最近の工事では、フィニッシュ・ネイルで張ってしまう、、。

最初は抵抗があったが、建築会社や大工さんに、そんな手間ひまのかかる事、とっても

言えない、、、、、。


教会のリンク先、貼っておきます。

http://www.ab.auone-net.jp/~ca-shiba/

現在、司祭館は公開されておりません。入れさせていただいたのは、昔むかしの事です。


写真の手前が、その司祭館です。






玄関の入ったところが、増沢洵さんのH邸に似ていました。



追記  軽井沢の聖パウロ教会も、日光の20代の若い棟梁だったようですが、

    この新発田カトリック教会の棟梁さんも、当時まだ20代の若い棟梁

    だったようです。

 

    

 

 

 

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