北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

文根英(ムン・グニョン)さん

2014-11-20 19:39:37 | 日記
文瑾瑩と言う漢字の場合もあるようです。韓国の女優さんです。




二人写っている右の方です。左の方はSeo Wooさんと言う女優さんです。この写真は「シ

ンデレラのお姉さん」と言うドラマの1シーンです。画面の背景の建物は韓国の伝統的な

住宅を再現した撮影セットと思われます。(ドラマでは地方の酒造家の設定です。)文根英

さんは韓国南部の光州市の出身で金大中さんと同じはずです。(光州事件のあった光州市

は、今は光州広域市となっていて、木浦(モッポ)も近いです。)文根英さんは「風の絵

師」などの時代劇にも出演しています。


ですが、ドラマを見ている限りでは、韓国の伝統的住宅の実際の住まわれ方は、なかなか

判りません。(父親役の人が住んでいる部屋の位置とか、子供達の部屋の位置とか、台所

や食事の部屋の位置、母親役の人の部屋の位置などなど、、、。)


朱南哲さんと言う方の「韓国の伝統的住宅」と言う本があります。日本では野村考文さん

と言う方が訳されています(九州大学出版会)。(敗戦前の朝鮮の学校で建築の先生をされ

ていた方で、敗戦後は九州で、やはり建築の先生をされていました。)その本の中で韓国

の伝統的住宅の平面図がいくつか紹介されています。


ソウルの武橋洞というところの中人住宅で辛氏家の平面図です。





中門(朝鮮語読みでは「ヂュンムン」)の他に、大門と小門もあります。一般の方には判り

ずらいので、別の住宅ですが、イラストが参考になると思います。





もう一度、東三条殿のパースです。




片方は、おそらく李氏朝鮮の時代の両班の次の階級の住宅、片方は天皇の里内裏にもなっ

た平安貴族の邸宅(一般的には「寝殿造り」)、でも、どちらにも「中門」があるのです。

確かに時代的には、かなり隔たりはあります。ですが、どちらが先かとか、どちらがどち

らに影響を与えたかとかではなく、東アジアの一角に、かなり古くからの似たような共通

する習俗・民俗・文化があったと考えてはいけないでしょうか?

(ソウル武橋洞の辛氏家は1820年代、東三条殿は10世紀から11世紀にかけて増改築を繰り

返していたようですから、実は800年ほども時代が違うのです。朝鮮・韓国の方が古式を

良く残していたと考えるべきなのでしょうか、、、?)


(朝鮮の住宅の図版は、朱南哲「韓国の伝統的住宅」野村考文訳(九州大学出版会)から、

お借りしています。ありがとうございます。私はインターネットの古書サイトで探して

購入しました。皆さんも宜しかったら、是非どうぞ。)
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