Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

手帖

2013-01-31 17:13:04 | Weblog
私を嘲弄する声が聞こえる。

さぞや満足だろう。今頃悦に入っているだろう。

本当に苦悩している人間は、本を読んだりはしない。バラエティは見ても、ゲームをしたりはしない。なぜならば、苦悩以外のものに没入できるのならば、それは既にして苦悩ではないからだ。

苦悩の味を知らない人間が、苦悩を続ける作家の心中を推し量ることは絶対にできないと断言したい。

「馬鹿」と耳の傍で囁かれる。

心の苦悩を知らないものが、体の苦痛を訴える。体の苦痛を知らないものが、心の苦悩を訴える。溝。

臨界点突破。

繰り返し。

その出来事の前でも後でも何も変わらない。何も変わらなかった。どちらか一方がこの世から消え去るしかない。「馬鹿」と耳打ち。

決行。

スレスレ

2013-01-31 03:43:10 | Weblog
自分でも少し偏執的になっているのが分かるが、書いていなければ頭がおかしくなりそうだ。

一つの疑惑にもう一つの疑惑が重なった。いや、後者は既に「疑惑」ではなく、「確信」スレスレの推量だ。こんなふうに書くと本当に頭がおかしい人に見られそうで嫌なのだが、恐らくぼくは騙されていたのだと思う。騙されていた、と書くといかにも不穏だけれども、もっと穏当な表現に変えれば、秘密にされていた、ということになる。知らされていなかった。事実とは違うことを信じさせられていた。たとえどんな理由があろうとも(それがどんな理由だか見当もついているのだが)、これはあまりにも不誠実な仕打ちだ。怒りが沸々と湧いてくる。

ああ、これほどの辛苦を異国で一人で耐え忍ばねばならないとは!
冷蔵庫の音にビクリと反応する。
もう自分は「ここ」で生きることはできない。動悸。動悸。動悸。

書くことしかできないから

2013-01-31 00:58:10 | Weblog
断片。

奇妙な人。
「こんがらがった、こんがらがった(直訳)」と言いながら自分の部屋を探し回っていた、隣室のロシア人。

勘違い。
エクスカーションは明日、という電話が今さっきあった。今週の月曜ではなかったらしい。で、「プーシキン博物館/美術館」に行くというのだけど、モスクワには「プーシキン博物館/美術館」と呼ばれる博物館/美術館が4つくらいあり、てっきりヨーロッパ絵画をコレクションしたプーシキン美術館に行くのだと思ったら、プーシキンが昔住んでいたという家を博物館にした場所へ行くようだ。「スモレンスカヤ駅」に13時半~14時の間に待ち合わせと言われたのだけど、まず「スモレンスカヤ駅」という名前の駅が二つあること、そして待ち合わせ時間に30分も幅があること、といったことが気になって仕方ない。前者に関しては、より博物館に近い方の駅が待ち合わせ場所なのだろうと推測するけれど、後者に関しては、結局のところ皆14時に集合するのではないかと思われてならない。

後悔。
高校は馬鹿みたいなところだったので、自分は社会科は世界史と地理しか勉強できなかった。でも、日本史や倫理も勉強すればよかったと今更ながら後悔している。世界史に関して言えば、授業で習ったのは中世ヨーロッパだけで、あの高校に通っていて且つ自習をしなかった生徒は、高校で覚えるべきことのほとんどを知らないまま卒業していったことだろう。可哀想な話だ。ぼくは受験のために世界史を自学自習することで精一杯だったので、倫理や政治経済や日本史にまではとても手を回す余裕がなかった。残念な話だ。高校側は、極めて緩慢な進度で非常に狭い分野しか生徒に教えようとしなかったわけだが、どういう意図でカリキュラムを組んでいたのだろう。興味が湧けば大人になって勉強してからでも間に合うと考えていたのだとしたら、無責任にも程がある。幅広い知識を体系的に身につける作業は、高校生のときにやっておくべきだったと痛感している。自分にこういう負い目・劣等感があるから、何か分からない用語があったりすると、高校のときに学習しておくべき知識を知らないからではないか、と無性に悔しくなる。これで奮起して努力、高校の学習内容を勉強するだけの意欲がもしあれば、世間には秀才だけしかいないことだろう。

疑惑と打ち消し。
疑惑を抱いているときは、胸が熱くなり、鼓動が早まる。しかし時折り打ち消しの精神が甦って来て、疑惑を打ち消そうとするが、そうすればそうするで、虚しさばかりが心に残る。

アリストテレス。
結局アリストテレスって何をした人なのかが分からない、ということに今気が付く。ニーチェは?ハイデガーは?キルケゴールは?カントは?その著作はもちろん読んでいるけれども、彼らが結局何だったのか、ということが分からない。知識は断片化し、統合されることがない。ぼくの知的活動は、分析的方向にのみ及んでいる。

どんなに嫌ってもぼくを受け入れてくれた世界に。
アポロジー言いてえな。