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スコタイ青空市場の豚

「スコタイ青空市場の豚 in Thiland」という題名で
2000年6月20日にUPした記事です。

ヒンドゥ教は牛を神聖視し、イスラム教はブタを神聖視します。
だからインドのヒンドゥ教徒は牛を食べず
イスラム教徒はブタを食べません。
インドの田舎を旅したとき出会った若者から
「あなたの宗教は何か?何を食べないのか?」と問われました。

私はとっさに、禅と神道と、あなたの国の聖者OSHOや
クリシュナムルティにひかれている。
食べないものは犬と猫と鳩であると答えました。

タイは小乗仏教の国ですが、こんな光景を見ました。
生きものの命をいただくということは
こういうことなんだと学びました。

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日本人が知ってる豚というのは
豚の死体をきれいにスライスしたもの
豚の生きている姿なんてほとんど見たことがない
私が知ってるニワトリとは
スーパーの棚に体裁良く並んだ
タマゴや鶏肉だった
何となく知ってる気になってたけれど
生命をもった実在としてはほとんど知らなかった 
だからこういうのをいきなり見てクラクラッとした



赤の世界 血と肉の臭気
パラソルも赤い 売台のシートも赤い
パラソル立てただけの青空市の青空の下
肉売り場のコーナーだけが
生々しい血色世界



でもたった一皮むけば
ヒトの肉体も豚肉そっくりの血と肉のかたまり
黙々と豚肉をさばいているおばちゃんも
さばかれている豚も
それを見てる私も
みんな同じ



なぜか凄惨な感じはしない
熱帯の明るさかな・・・
存在の危険な裸体があっけらかんと
さらけだされている



日本文化最大の虚妄は「お葬式」だと思うけれど
”きれいな”スーパーマーケットも豚の命と死を隠すシステム



微笑みの国タイ
豚と仏陀のむきだしの真実