
著者はナルニア物語でも有名な
C.S.ルイス

王女プシケーと姉オリュアルの愛の神話
これはもう、本当に素晴らしく感動的でした。
一般的にプシケーの話では主人公はプシケーで
プシケーを中心に話がえがかれている物が殆ど。
が、こちらの本では全く違い
プシケーの姉が主人公。
長女のオリュアルの目線で描かれた
神への告発。
と言う、全く異なった書かれ方がされている。
姉の人生。
妹のプシケーを愛し、奪われた
この物語のプシケーは絶世の美貌はもちろんの事
大変明るい快活な、そして強い女の子。
姉の周囲の人間達の人生
様々なものが生きてドラマがある。
神は神々しく神秘で的で神聖で恐ろしく表現されている。
読んでいて静かに、得体の知れない恐怖なのか神秘なのか、幻だったのか…
プシケーを愛情、命を注ぎ込んで育てたオリュアル
プシケーを山に犠牲として
そして再び
夫をもち宮殿で暮らしていると言うプシケーとの再会。
しかしオリュアルには宮殿は見えない。
プシケーにランプと短剣をオリュアルと
受け取るプシケーは
涙が出そうなほど悲しい。
夫を信じるプシケー。信じているから姉の言うことを聞いたプシケー。
暗闇の中
宮殿に灯りがつくのを見ているオリュアルの部分は
静かで、それでいて胸がざわめく。
音のない緊迫した緊張感。
そして次に起きた事…。
妹を絶望へ追い詰めてしまう結果となる。
神の神々しさ、怒り。
プシケーの人格がはっきりしているほど
美しく、優しく、そして強い…
それだけにプシケーの悲鳴が胸に突き刺さった。
プシケーの泣き声が。
泣いて歩いていく声が遠ざかる…
胸が潰されるよに悲しく苦しくなった。
まるでオリュアルのように。
私は読んでいるとオリュアルになる。
オリュアルではないのだけれど。
彼女のような勇気も激しい怒りも強さも悲しみも苦しみも
持ち合わせていない私だが
読んでいる間、またその話に浸るとき
私はオリュアルだった。
なぜ男性著者にこんな女が書けたのか。自身が女のように。
読み手を女…オリュアルにさせる。
オリュアルに恐怖を与えた父王
オリュアルを支えた
きつね、バルティア…
こうした者達の人生、死。
この物語はオリュアルの神への告発文。
そして最後に大きな感動で眩いほどの
輝きが……
そしてオリュアルの最後。
オリュアルの戦いの人生が閉じると
私自身もこの本の、一つの激しい女の憎しみと愛に支配され戦い続けた女のドラマが幕を閉じたのだー…と。
全て終わった…と感慨に耽る思い。
最後はアルノムが締めくくっている。
オリュアル女王はこの地方の諸国王の君主の中でもいと賢く、正しく、勇気あるお方であられ、
つねに幸運に恵まれ、下々に慈悲を施された。
それがオリュアルだったのだ。
オリュアルが激しい一生を終えると一緒に
本も読み終わる。
ずっとオリュアルと一緒にそばにいたかのように。
オリュアルのように静かな中に胸さわぐ緊迫した空気、静けさ、激しさにドキドキし静かにハラハラとし
美しく子供らしく明るく
強いプシケーの愛を失った悲鳴
夫のために流す
オリュアルのためではない
流される涙…。
寝る前に読んでしまった為に
その後、緊迫した緊張と興奮から
プシケーの悲鳴が聞こえもしないのに頭に響くようで
見えていないのにプシケーの泣く声が
涙が私の心を苦しめる。
当然そんな状況では寝れやしない。
この本を読んでいた今週は見事に寝不足続き。
私の中の戦いも本が読み終わると同じに終わった…
と言った感じだった。
文章力のない私なので
しかもブログを更新するのに文書を読み返さないため
どんな破壊的な文書、誤字になっているかわからないが
怖くて確認できないので
稚拙な文がより酷くなっているだろうが
無知な頭の悪い者が書いているので
あまり気にしないでやってください。