こんにちは、トリです
(引用:育児や介護の「使用済み紙おむつ」が社会問題に…保育園から“持ち帰り”で論争も / 日刊ゲンダイDIGITAL 平井康嗣 2021年10月28 日9:26 )
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/nikkangendai/life/nikkangendai-778203
「育児や介護で使用される紙おむつ。実は、気軽には使いづらいような社会問題になっている。
「使用済み紙おむつの持ち帰りは論争にもなっています。臭いもあるし、水分を吸ったおむつは3、4倍の重さになって管理が大変なんです」
保育園で紙おむつのサブスクを展開しているベイビージョブ(大阪府)の担当者はそう話す。
■持ち帰り比率が高い京都、東京23区はゼロ
同社が今月発表した、首都圏と関西圏計361自治体の公立保育園担当者を対象にした調査によると、半数近い168自治体(47%)で、使用済み紙おむつを保育園で廃棄せずに保護者に持ち帰らせていたという。
持ち帰らせる理由の一つに、保護者がこどもの使用済みおむつを確認するためということもあるが、「フランスでは働く母親のために持ち帰りはしていない」(同担当者)そうだ。
持ち帰り比率は京都府が88%、大阪府が65%、奈良県が64%と高く、東京都の23区の公立保育園ではゼロだった。東京23区は助成金が出るが、持ち帰り率の高い自治体では助成金が出ていないことが大きな要因だという。
「おむつは家庭で処理すれば一般用の燃えるゴミですが、保育園などで処理すると事業廃棄物になり費用がかかり、園で捻出するのは難しいというのが実情です」(前出の担当者)
■愛知県瀬戸市では廃棄物の10%が紙おむつに
処分には税金がかかるが、事態は深刻になるばかりだ。
一般社団法人NIPPON紙おむつリサイクル推進協会(愛知県)は、「使用済み紙おむつは子ども用と大人用を合わせて現在224万トンですが、10年後には3588万トンになる見込みです。名古屋市の隣の瀬戸市では、一般廃棄物のうち約10%が使用済み紙おむつになってきているんです。これが大きな問題になっています。紙おむつは濡れているので焼却するときに重油を使って助燃剤が必要になるんです。燃え上がると熱があがって古い炉を痛めると言われていますし、助燃剤には税金が使われているんです」と話す。
紙おむつのゴミが増えている原因は実は高齢化だ。日本衛生材料工業連合会によれば、2020年の大人用紙おむつの生産量は86億5900万枚と11年比で1.5倍に増えている。しかも大人用おむつは子ども用の1.5倍の大きさがある。使用済みの処理費用は年間約1120億円で、10年後には約1790億円に増える試算となっている。
「余分な税金を使うのではなく、その分を子育てに回したいというのが根本的な協会の考え方です」という協会が考える解決方法がリサイクルだ。介護施設内などでリサイクルをして、肥料や固形燃料にして施設部で活用できればおむつを使っても社会に役立っているという意識が生まれると話す。
■ユニ・チャームは水平リサイクルとは
各企業は使用済み紙おむつリサイクルに向けて研究に取り組んでいる段階だが、リサイクルはダウンリサイクル、水平リサイクル、アップリサイクルに種別できる。
ダウンリサイクルは、紙おむつを固形燃料にするように付加価値を下げるリサイクル。
水平リサイクルは、ペットボトルからペットボトル、紙おむつから紙おむつを生み出すリサイクル。
アップリサイクルは、紙おむつからそれ以上の付加価値をもつ製品を生み出すリサイクル。
ダウンから上にいくほどリサイクル技術は難しくなる。
業界最大手のユニ・チャーム(東京都)は世界では初めて紙おむつの水平リサイクルに取り組んでいる。16年から鹿児島県志布志市と大崎町にプラントを設置して実証実験を実施しており、来春実用化の見込みだという。
昨今はSDGs(持続可能な開発目標)ブームだが、ユニ・チャームは12年にはサウジアラビアで女性専用工場をつくるなど創業当時から社会課題に取り組んできたそうだ。環境循環型はメーカーの責任というユニ・チャームは次のように話す。
「日本は海外に資源を頼っており、資源を国内で循環させたい。おむつを産業廃棄物にすればお金もかかります。以前から使用済み紙おむつについては社内で取り組んできましたが、自治体と組まないと進化はできないとなりました。そしてどの自治体がいいのか探していたとところ、志布志市は当時26品目という日本で一番分別が進んでいる自治体で、環境に配慮した市民の意識の高さに共通の狙いがあると考えました。数十回にわけて介護施設や住民向けの基本的なルールの説明会を開きました」
おむつはプラスチックやSAP(高吸水性ポリマー)、パルプなどの素材で成り立つが、半分以上がパルプでできてる。同社はパルプ処理でさまざまな化学薬品を試してきた結果、オゾン処理に至り、「バージンパルプ並み」に紙おむつのパルプをリサイクルできる独自技術を開発。30年に全国10カ所での水平リサイクルの実現を目指している。
「大人用紙おむつで品質の実証実験してきており、品質は確認できました。具体的な製品や価格は検討中です」(ユニ・チャーム担当者)
こうしたリサイクルが実現していけば「持ち帰り論争」も解決に向かっていくだろうが、その間も高齢化は進んでいく。
(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ)」(原文ママ)
<駄 文>
ド田舎だと車か自転車で送迎なので、使用済みオムツ1つ増えても車ならば重量を気にしなくても良いですが・・・
都会だと徒歩で仕事帰りに仕事カバン抱えて、乳児抱えて、使用済みオムツ、子どもの着替え抱えて、ここから夕飯の買い物は結構ツライですよね
保育士さんの負担を考えたら、使用済みオムツの処理費用を保護者にしていただくか、使用済みオムツを確認したい保護者が多いのであれば現状維持の使用済みオムツ持ち帰りに統一するしかないですよね
※「フランスでは働く母親のために持ち帰りはしていない」←たぶんですが「こどもの使用済みおむつを確認する」保護者が、もともと日本よりも少ないないかつ保育施設に対して廃棄することにクレームを付ける保護者がいないないし、「こどもの使用済みおむつを確認する」皆無だから「働く母親のために持ち帰りはしていない」ができるのだと思いますたぶんフランスは幼児のトイレットトレーニングも保護者がしないのかもしれませんね日本の保護者も「こどもの使用済みおむつを確認する」保護者が「皆無」になり、国や自治体へ訴えれば、国や自治体に使用済みオムツの廃棄費用助成金制度も創設する動きが出ると思います
それよりも問題なのが「紙おむつのゴミが増えている原因は実は高齢化」で、体積が大きい大人用のオムツの処理費用が「年間約1120億円で、10年後には約1790億円に」とのことですね
大人用紙オムツを使う人口が増えているから、処理費用も比例して増大しますよね
これだけオムツの処理費用が増えていけば、処理費用をまかなうためゴミカレンダーに、燃えるゴミの日・燃えないゴミの日・リサイクルゴミの日・プラスチックゴミの日・紙ゴミの日に加えて”(使用済み)オムツの日”ができて、オムツ専用の自治体ゴミ袋のが販売されるのかしら・・・と考えてしまいます
※ちなみにトリは通所(デイ)付きの高齢者施設にいた時、使用済みオムツや使用済みリハパン(リハビリパンツ)は汚物バケツにバシバシ捨てていました
人手が足りないのでデイの利用者様も一緒に入浴介助するのですが、その時『リハパンはかさばらなくて軽くて薄いのに吸収力UP・しかも肌触りも伸びも見た目も下着に劣らずでカサカサ音が出ない素材に年々改良されているのに、紙オムツは何年も何十年もず~っと見た目は進化無しだなぁその内、機能性とデザイン性の高いカラフルなリハパンが販売されて、デイでもリハパンのお洒落自慢大会する時代が来るのだろうなぁ』と思っていました進化が目まぐるしいリハパンなら近いうちにリサイクルしやすい商品が出るかもしれませんね少ない箇所で大量にというなら(寝たきりの人に使う)紙オムツの方が回収はしやすいと思います
「業界最大手のユニ・チャーム(東京都)は世界では初めて紙おむつの水平リサイクルに取り組んでいる。」しかも「来春実用化」はスゴイですね
やっぱり「ユニ・チャーム」製のオムツのみ再生可能なのでしょうか
そうなると毎日使うものなので消費者としては使用感、サイズ感、「具体的な製品や価格」が気になるところですね