トホホおやぢのブログ.....

アンチエイジング、自転車、ダイエット、スイム、ラン等々、徒然なるままを・・・

ABC3!?

2012-09-22 13:16:00 | 他愛無き事


僕の会社のミッションは、

「魅力的な商品提供通じて
お客様の人生を豊かにするお手伝いをして
その活動を支えてくれる皆さんと
幸せを共有できること」

毎朝、朝礼で念仏のように唱えているのだけれど・・・
いくら魅力的な商品でも、お客様に伝わらなければ
意味が無い。
残念ながら、僕らはショップではない。
だから、代わりにショップさんに
その魅力を伝えてもらわなければならない。
が、新参者でNEW COMERの僕らの商品の魅力は
いろいろな障害が存在して、正確に伝わらないのが現実だ。
ごくごく一部のショップの皆さんが、その価値を見出して
お客様の人生を豊かにするお手伝いをしてくれている

その価値を体験してもらう為に、ず~~~~~と試乗会を
荒川でやって来て・・・・
お客様が一人しか来ないこともあった。

でも、試乗している時、或いは試乗した後のお客様の顔のほとんどが、
僕らのやってきた事が正しいと確信するに、
勿体無いくらいの証拠になった
そして、例えようもなく嬉しかった

それを毎日できる環境だったら、どんなに素晴らしいだろう!
と漠然と考えていたことを現実にしてしまった。

でも、社員にも自分の家族にも、沢山の苦労や我慢と心配をかけてしまっている
経営者としては、失格なのかもしれない

でも、レールを引いてしまった以上は、
全力でミッションを達成する為に走るのみだ!!



どうしてABC3?

2012-09-03 03:58:00 | 自転車事情


今日、電車にのりながら
つらつら考えていました・・・
気持を整理しながら、自分のトレーニングの為だ!
という意見が、多数を占めるようですが、こんなことも
少しは考えています・・・・

<商品開発のフィールドとしての価値>
バイク(自転車)に乗る目的とは、
大別すれば、通勤の足としてと遊びの為・・・・
言い換えれば、
交通手段としての目的と余暇活動(レジャー)の道具としての目的の
二つしかないのだが、こと商品企画上では、
もっと細かな視点で、その目的を分解しなくちゃいけない。
例えば、100人居れば、100種類の目的があるはずだし、
さらに、一人に人間であっても、
その時の目的や季節や気分によって違うこともある。
季節を鑑賞したいと思う時もあれば、美味しいものを食べに行きたいと
思う時もあるし、思い切りレースで汗を流したいと
思うこともあるかもしれない。

また、贅沢だが誰でもその気分に応じたバイクを持っていれば
最高だと思うはずだ。
その多種多様な欲求は、実はユーザーとの直接的なヒアリングの中
からもたらされる。


商品企画をする上では、多種多様なモノサシ(視点)が有って、
その細分化されたいろいろな目的?欲望?を最大公約数を踏まえ
集約して、ビジネスとして確立していく作業が必要だ。
難しいのは、コンセプトを明確にして
集約化している過程で、”没個性”のバイクになったり
個性はあるのだけれど、この価格帯のお客様がそれを本当にもとめるのか?
等々、的外れで頓珍漢なバイクになっちまうことだ。

先日、シマノ105のディレイラーが装着で、7005系の
アルミフレームのロードバイクで、小売価格が10万円を切る完成車
を某ショップで発見!
凄いなぁ~と思いつつ、よくよくスペックを見たらなんと重量が、
13kg弱だった・・・・。

う~んっ・・・・コンセプトが見えないっ!!
①買い手と②売り手の両側面から検証してみると

①買い手側のメリット
ーわ~いっ!この価格でシマノの105だぜいっ!
(疑問:平均的な10万前後の購買層が、そのスペックを理解して
いるのだろうか?強いて言えば耐久性?でもそれはメンテ次第だもの・・・・)
ーアルミフレームは錆びないっ!
(疑問:本当は錆びる・・・・それに7005のプレーンチューブは、
クロモリのバテット管よりも重いし、固くて快適とは・・・・
正直言い難いだろうに・・・・)


②売り手のメリット
ー105とアルミフレームの構成で10万以下は、
他の商品よりも説明がラク??
(商品回転重視か?効率的な売上??しかし、
お客様にとって本当に良い選択だろうか??)
ー万一、長期滞留在庫になっても転用が効く?部品どり?

なんて、いろいろ考えてしまう・・・・・
10万円前後のロードバイクを購入する顧客が求めるメリットは、
なんだろうか?
そして、その優先順位はなんだろうか?

そんな視点で、市場に流通するバイクを見るときには、
自分の好みは蚊帳の外に置かなきゃいけない。でも残念ながら、
一般的に自転車好きな人ほど、”自分の嗜好というフィルター”を
通して市場を評価し報告される傾向がある。
そう”事実”と”評価”が混同されてしまうのだ。
これは、間違いの元で大手企業の採用基準でも
”単なるオタク”は排除されてしまう。

<商品コンセプトを明確にするために>
本音を言わせてもらえば、作り手のコンセプトが見えない
バイクが、巷沢山溢れているような気がしてならない。
コンセプトに関して、実例をあげれば、僕らは、それを
”非日常的な感動”
に置いた。
だから、結果としてSORAになった。(Calamitaの場合)
にもかかわらず、そして重量は、9kg前後にした。
クラス最軽量で、クラス最高の良く回るホイルは、
”非日常”を五官で感じる為に一番大切と考えたからだ。


それを明確にする為に、ARAKAWAの周辺は
最高の実験場なのだ。
(話が脱線するが、バイクの場合後からユーザー自身で
コンセプトを変えることができるのも、別の楽しみのひとつだ。
コンポを変えることも、その例の一つだと思う)


<思い(コンセプト)を理解してもらいたいから・・・・>
今迄の経験の中で、非日常をバイクで身近に感じてもらうには、
試乗会とサイクリングが有効だ。
2004年から、イタリアの小さな味のある自転車工房を知って
もらうために荒川の秋ヶ瀬公園で試乗会をやっていた。
そう、TommasiniとCasatiだ。

これらの小さな工房にとって。、いまさら日本円で一億円前後
の出費を要する三大ツールへの露出なんで、しょせん2000台にも
満たない生産能力のこれらの会社では、夢のような話だ。

でも、多くの取引先からは、まったく無名のブランドと同じ扱いで、
「有名選手や有名チームが使っていなければ、売れないっ!」
と烙印を押されていた。

それに、同じDETAかClombusのチューブセットをイタリア職人の
ハンドメイドのTig溶接のアルミフレームだからと言って、かつて
Migの戦闘機等を溶接していた東欧の職人達がつくるそれと比較し
て、最終的には、おなじ"made in Italy"だからと言っ10万円近い
価格差を説明することはできないでいた。
(精度が出ていれば、なおさらだ!)

唯一の救いは、ロウ付溶接が古典的な技術になりつつあって、ス
チールフレームの衰退と共に職人が居なくなってしまったことだ
(日本には競輪があるので、すたれていない)
結果として、古典的なデザインのスチールフレームが、イタリア
職人の情熱を伝えるのに相応しい存在となった。
Casatiのフィレットブレイズ(ラグを使わないロウ付溶接で、滑
らかなシルエット)を教えてくれたフォトグラファーの砂田さんに、
「本当に手作りできる工場なんて、片手ほどしかないんだから・・・」
と言われても、10年くらい前は僕らがショップさんに説明しても、
なかなか理解してもらえなかったのが現実だった。

でも、エンドユーザーの皆さんは正直で、試乗会やプチ・サイクリ
ングを体験されると、その満足そうな顔つきと、どうやって大蔵省
を説得するかという思案顔で、僕たちが想像した以上に、惚れ込ん
でくれて感動してくれたのが、とても良く理解できた。

そして、これらのイベントの参加者から、イタリア人達のパッショ
ンやバイクのコンセプトをより感じ取ろうとする思いがビシバシ感
じられて、僕らが勉強不足を恥じることも多々あった(笑)


こんな経緯から、一つの結論がある。
インターネットでいろいろなモノは買えるかもしれないが、
感動はそこから買えない。
触って、乗って、味わってこその感動だ。


その為には、舞台が必要。
ABC3が舞台として、少しでもその役割を担うことができればと思う。
そんな活動を通じて、ユーザーの皆さんの人生を豊かにすることに
いくらかの貢献ができれば最高だ。

23日の日曜日の朝6時から開所予定・・・・
起きられるかな? 土曜の夕方インターバイクから帰国するわけだし・・・(笑)