きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

プラザ・ホテル~東寺・五重の塔は50m~(5of14)

2020-09-12 23:02:55 | 怒涛の京都ホテルめぐり

6/12/2020 本館#910 4,700円 雨。

 ギャッツビーの古い映画で、昔は夏にクーラーもなく暑いので「皆で街一番のホテ~ルに遊びに行きましょうよ」と言って、オープンカーで暴走して橋を渡って出かけて行くホテルと、同じ名前だ。

 フロントで海外研修生が一生懸命やっている姿が、とてもほほえましい。質問票に答えウェルカムコーヒーと菓子をもらい、新館の最上階展望エリアで東寺を真横からながめてから部屋へ。部屋の電気は、カードキーならぬキーホルダーのようなどちらかというと棒状の部分を壁のソケットに差すと点く。パソコンをコンセントに差して使っている場合、部屋を出る時にカードを抜くと電源が切れるからIKEAのカードで代用しているが、これはさすがに代用物がない。ある意味唯一無二だ。

 

 日が暮れた頃、近くのショッピングモール横のアメリカ料理の店へ。店員のアニーは英語を喋っているが多分フィリピン人なのではないか?と思いながら席に着いてリブとカジキマグロのステーキを注文し、家を出る時にポストにはさまってた実家から転送されてきた手紙の束を見ていると、なんと隣の家のクロネコ不在伝票が。しかも品名:生花。(伝票)「電話は8時まで」いま金曜の7:30pm。これはいけない。(きの)「ちょっとそこのロビーで電話していいでしょうか!」早くしないとリブが来る。

 電話を終え、席に戻るとちょうど料理が来た。(きの)「おお、これこれ」ナイフとフォークをチャンチャン鳴らしながら食べていると、パトカーが来て店の前に止まり、制服がショッピングモールの方へ入って行った。その内もう1台来て離れたところに止まった。その間に3~4台のワンボックスワゴンが止まり、辺りは赤い光がピカピカ点灯する騒然とした空間に。野次馬が興味本位にワンボックスカーのナンバーを写真に撮っている。何だろうと思いつつ食べていたが、事件が起きているかもしれない横で平然と食事をするなんて、都市の弊害だなぁ。

 なんとなく、アニー達がこっちを気にしてる。えぇ!?違う。あの電話で通報したんじゃない!まったく違う。全然関係ないし勝手に来た。まさか自分で呼んでおいて、むしゃむしゃ食べれるほど無神経ではない。アニーはこっちのテーブルに来てくれなくなってしまったので、他の店員に会計をお願いして店を出て、ショッピングモールの方に向かった。ホテルに帰るためには、モールを突っ切って裏の方の出口から出る。

 入口から入ってみると、制服の警官たちの間に、最初は最近見なくなった中国人観光客がいっぱいいるのかと思った。5~6人の厚みのある体型のあまりファッショナブルでない男達が、数か所にかたまってまわりを見ながら斜に構え、力強く立ち話をしている。それにしては小柄だ。大陸の人は全般にもっと大きい。これは全員が私服警官なのかな。みんな同じ名前を口にしている。入っていいのか危ないのかよくわからないまま突っ切ってきてしまったが、ほんとに何だったんだろう??

 

 ホテルに帰って大浴場で泳ぐ。製氷機から氷を取ってきてモールのダイソーで買ってきたプラスチックのシャンパングラスでCCレモンを飲みながら外の景色を楽しむ。さすがにホテルに勝手にガラスの容器を持ち込んで割ったりしたらいけないので、パーティー用品のコーナーを眺めまわしてたらあったから買ってきた。これくらいならいいだろう。飲み物は何でも薄い飲み口の入れ物で飲むとおいしい。アイダホのお気に入りの開拓時代を模したレストランで、どうしてそんなデザインなのかわからないが、まるで土器かと思うような分厚いマグカップで出してくるコーヒーが、どうしてもおいしく感じられなかった。不思議なものだ。

 部屋のTVでNHKはやっていたが、若君と足軽の話はやっていなかったように思う。朝食はバイキング形式で、和食と洋食が何だかんだとついてきた。マスクと手袋をして取り分ける。他に10人以上客がいたが大きなホテルである以上、普段はもっといるのだろう。コーヒーが、ファミレスによくある機械で無理に圧縮して濾した粉だらけのまずいのではなく、フィルターで淹れた感じだった。牛乳もあったのでおいしくいただく。卵に完全に火が通っていたのが良かった。半熟の卵とじのようなイギリス風スクランブルエッグは、どうも食が進まない。

 コーンフレーク・マシーンがあったので寄っていく。(きの)「ガラガラ・・・?」おかしい。出ない。出口にフタがはまったままだ。さっそく研修生を呼んで外してもらった。今まで他の人もダイヤルを回した分が、一度に全部出てきた。さぁそれをどうするか研修生よ。(研修生)「サッ」と出してきた新しい受け皿と替えて出てきた山盛りを奥に片付けに行こうとするので(きの)「あっいいよ。これ全部いただきますわー。わははは。むしゃむしゃ」おいしい。ホテルの接客としては正解だが、もったいないではないか。

 

 朝の東寺散歩。真下から見ると、上層階の屋根の下枠の方が広いような気がするのだが。遠近法かな。まさかそんなコマみたいな状態で立ってるわけがない。骨董市もない雨の東寺は静かで、広い敷地を歩いていたら蚊に刺された。蚊もせっかく来た獲物を逃すものかと必死だったのだろう。常識的な時間になったので隣家に電話。(きの)「花はどうなった!」(隣)「その日の夜に電話があり受け取った。今どこにいるの?」(きの)「えっ東寺?」(隣)「??」なぜ早朝から真言宗の寺院にいるのか。謎の人物だ。

 チェックアウトし、建物を出て歩いていると追いかけてきて(ホテル)「ゼェゼェ500円クーポン。また来てね」このホテル儲けはあるのでしょうか。4,500-(500クーポン+200コーヒー&菓子+朝食約700+アメニティー500=1,900)では、実質2,600円ぐらいしか払っていないのでは。

 

 

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