きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

チーズの覚え書きII 

2023-05-27 13:22:43 | グルメ

 

 カルボナーラに合うチーズを探そうと思い、珍しいものがあれば買ってきて食べてみる。今回は新しくオープンしたオシャレなスーパーでチーズ売り場があったので見てみた。柔らかいの多め。

 

 

フロマジェ・ダフィノワ・カンパニエ(d’Affinois)フランス

白カビでウォッシュタイプ(作ってる途中で何度か洗った)だそうだ。

見た目は表面がオレンジ色で線が入ってレアチーズケーキのようで甘そう。

特に古い歴史はなくて、近代的な手法で最初から水を抜いて作ったらしい。ブリーやカマンベールのような感じだ。削るにはやわらかすぎる。パヴェ(石畳/ペーヴ)という四角いものが有名。

 

 フロマージュはチーズで、後は発祥の地と熟成という言葉からの造語らしい。カンパーニュというと、パンでもそうだが白でないやつ。田園風は無印良品のような未ざらしで生成りの自然な感じ。「ダ」は of なんだろうな。

 

 食べてみた。しょっぱい。うん、これはロッテのチョコパイが合いそうだ。チョコレートが家になかったので麦チョコと一緒に食べてみたらおいしかった。それか、桃?という気がしたので桃と一緒に食べてみたが、水分多すぎでそんなに驚くほどでもなかった。水分の少ないネクタリンか洋梨が良いだろう。ふむふむ。

 

 

 

 

タレッジオ(イタリア)これも白カビで洗ったやつ。

こちらは伝統ある種類らしい。(説明)「このオレンジ色は皮を洗った後に表面に繁殖するリネンス菌の粘液が・・・」聞かなきゃよかった。

 

 確かにこれは開けると(きの)「・・・くさってる?」という匂いがした。皮の部分に青いポツポツが。あんなオシャレな店で腐ってるものを売ってるわけないから、これでいいのだろうけど。気になる場合は取ってくれと書いてあった。切って中だけ食べてみよう。

 

 と思ったら、しまった。全部切ったつもりが厚揚げには残りの2辺があった。口に放り込んだ後で気づいたが、もういいや食べてしまえ。普通のプロセスチーズの柔らかいのという味しかしないと思うのだが、味覚が繊細でない人は何を食べてもいまいちだ。

 

 1日の内にいろんなチーズを食べたので、その夜に面白い夢でも見ないかと思って手ぐすね引いて待っていたけれど、特に何も見なかった。ただ、なぜ急に桃?と思ったのか疑問だ。白カビを嗅ぎまくってしまった。結核の人が腐葉土のような匂いがすると聞いてから気になってしょうがない。

 

 

 小さい頃引っ越す前に通っていた最初の幼稚園で、担任の先生を心の中で「しめじの人」と呼んでいた。見た目も髪が短くて色が薄くて寸胴で全体がエリンギに似ていたが、実際マッシュルームのような匂いがする人で、大人になって、あれは何だったのだろう??といつまでも覚えていた。

 

 その先生の上司?にあたる年上の先生と大人になってから会ったので、あのマッシュルームの先生はいかがですかと聞いたら結婚して早々に退職されたらしい。それにしてもなぜ年少の2か月しか通ってないのにそんなことを覚えているのかと驚かれた。へーそこは2か月しか通わなかったのか。今知った。

 

 だって、キノコ類の人間なんて珍しいじゃないか。その先生の健康状態が気になったのだよ。その後自分が肺炎になって幼稚園に通えなくなったのは偶然なのか。それとも化粧品の匂いとかだったのかな。

 その上司の先生のことも覚えていた。こちらが座っていて向こうから母に連れられて一緒に現れた時に見上げて、その先生の鼻からアゴにかけての線を確かに自分は下から見上げていたことをしみじみと思い出した。一瞬視界がぶれたような感覚がしてすぐに元に戻った。変わってない。30年以上経っても変わらないってどういうことなんだろ。魔術師か何か?

 そういえば厳しいマグゴナガル先生のような人で、ちょっとトイレなどと言って抜け出そうとしようものならすぐに見透かされてつかまって怒られ、やれ制服の上着をマントのように着るなとかちゃんと並べとかとにかく訳もなく注意されて嫌だった。それに比べたらマッシュルームの方がちょっと優しくてマシだった。

 

 

 

コンテ(ハードタイプでこれぞカルボ向き)

 カルボナーラに使う固めのチーズは、本当にパルメジャーノかペコリーノ・ロマーノもしくはグラナ・パダーノの3つしかないのか。エダムでやったら削るのが大変だった。穴あきエメンタールは苦いし、グリュイエールはザリザリ。

 コンテはどうなのか。官能的な味だそうだ。 ?? コーヒーとかのナッティーフレーバー(ナッツのような風味)やフラワリー・テイスト(花のような)もわからないのに。腐ってそうかどうかならわかる。

 

 フチが黒っぽい。熟成してくると黒っぽくなるらしい。黒くなる過程はわかったが黒の成分が気になったので、切り取って分けた。黄色い部分だけを銅鐸のようなグレイターで削ってみたら、ちょっと柔らかかった。パルメザンみたいに超硬質ではなさそう。別にフツーの味。普通のカルボナーラで、普通の混ざり具合。人々はパルメザン以外の可能性をもっと探ってみるべきだ。

 

 

 

 

花畑牧場のカマンベール

 コンビニで最近売っているので買ってみた。固い。柔らかいとおいしいと思うのだが。そこらへんで売ってる雪印とかが作ったのの方が柔らかくておいしい。そんなに柔らかいのがいいのならブリーでも食べればいいのではという気がする。

 

ロルフ(バイキングじるし)

これも固いが出しといて室温に戻したら真ん中辺ちょっと柔らかい。けどまあいいや。むしゃむしゃ。もうどれでもいい。そんなんじゃあ何のレビューでもない。

 

 

 

東九フェリーで食べた:

 なにしろかの船にはレストランがない。全部近未来的な自販機でどうにかしろとのことだ。なにか、こう、もっとオシャレな朝食が食べたい。別にカレーやカップラーメンに文句があるわけではないが、鮮やかな徳島港あたりの景色を見ながら、すがすがしい朝の気配を醸し出すには、やはりコーヒーとフルーツとチーズだろう。ということでキウイとオレンジと何かよくわからないフレッシュタイプの高そうなチーズをしこたま買い込んで、いざ!となったが、さてこれを何の器具でカットするのだろう??

 

 船にナイフを持ち込んでもいいものか。飛行機は絶対ダメだろうが、船をジャックする人はあまりいないな。なぜだろう。せかく乗っ取っても目的地に着くまで何十時間もかかったらいやなのか。それとも、みんな一斉に瀬戸内海に飛び込んで全方位に逃げて行かれたらどうしようという心細さがあるからなのか。

 

 規制は厳しくないが、さすがに木屋の割り込み包丁を持って乗るのはいかがなものか。しかしテーブルナイフではせっかくのキウイがグズグズになる。では、キャンピング用品ならということで、わざわざカラビナの付いたペナペナしたものを買って紙皿とコーヒーセットと一緒に包む。優雅な朝食にはごく自然にナイフとフォークが必要だ。船の売店で買ったきよみのストレート果汁をクリアなグラスに注ぐ。こんな人物が怪しい訳がない。はーっはっはっは。

 

 

ラングル

(牛/ウオッシュタイプ/フランス・シャンパーニュ地方)

 真ん中にフォンテーヌという泉のような窪みがあると説明にはあるが、どちらかというと見た目は火山のカルデラだ。大昔に担当者がひっくり返し忘れたことが由来らしい。円柱。非常に柔らかくおいしい。外皮のオレンジ色はアナトー色素だそうだ。よかった。ネットの評によるとウニのような味わい?これが今のところ今まで食べた中で一番おいしかったと思うが、結局柔らかければいいのか。うに?

 

コスナール(羊)普通の固さ。白でふちが古そうな灰かい色。四角。

 

チーズがもう1種類ほどあった気もするが、気のせいか。それがコンテだったのかな?

 

 

メンブリージョ(カリンのパテ)

 これもチーズと一緒に売ってたから買ってみたが、なんとも不思議な食べ物だ。スペインかどこかのおやつなのか、よくわからないが、要はカリンの煮凝り?もしくは羊羹みたいな、カリンのジャムを煮詰めて固めたもの。それをスライスしてチーズと合わせて食べてみる。おいしいし、きっと体にもいいだろうけど、だから何だろうという感じ。

 

 あれに似てる。あの、Thanksgivingで出てくるクランベリーソースの簡易版というか、便宜上固めてある缶詰のをスライスしたやつ。他のフレーバーはなく、ただカリンだけなのも不思議だ。次に見ても買うだろうという程にはおいしかった。日本独自に、桜のメンブリージョというのを作ってもいいと思う。

 

 

スピッチコ・アフミカート(イタリア)

 数か月後、またあのチーズ屋に寄って、お気に入りのダ・フィノワと一緒に今度は丸いチーズを買ってみた。なぜ丸くなるのだろう。しかもこの薄いオレンジと網目の模様は・・・と思いながら食べてみたら、モツァレラだった。

 

 なるほど、モツァレラならゴネゴネするからいろんな形にもできる。これは生で食べてもいいけど加熱してみよう。レンジで10秒ほどチンしたら、普通のモツァレラだった。

 

 

ついにブルーチーズ

 モゴモゴ食べながら(きの)「これは、もしやロックフォール」(娘)「は?ドッグフード?」ドッグフードじゃない!

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