恋しくて 待てど暮らせど 来ぬ人を
夢にまで見る 吾が身哀しき By kinukototadao
& アルツハイマー型認知症の特徴は、脳機能に衰えていく厳密な順番があること
○「オート・ファジー」の仕組みの解明も、「iPS細胞」による神経細胞死の仕組みの解明も、「アルツハイマー型認知症」の発病の仕組みの解明にはつながらないのです
「iPS細胞」の研究で京大の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したときも、その研究の進展により、「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発が期待されるのではとの報道が盛んにおこなわれました。今回、東京工業大学の大隅良典栄誉教授が、「オート・ファジー(自食作用)」の仕組みの発見(細胞が自分自身の一部を分解し、栄養源としてリサイクルしたり、新陳代謝したりする仕組み)により、ノーベル生理学・医学賞を受賞したことにより、その研究の進展により「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムの解明や治療薬の開発に貢献するのではとの報道が盛んにおこなわれています。オート・ファジーの仕組みが、病気の原因になる老朽化した蛋白質などを分解してリサイクルしたり、或いは不要物を掃除する役割を担っていることがその理由だとしているのです。例えば、「アルツハイマー型認知症」の場合は、脳内に大量に蓄積されたアミロイドベータやタウタンパク質が神経細胞を侵すことにより神経細胞死を起こさせ、そのことが原因で「記憶障害」の症状を惹き起こす結果、「アルツハイマー型認知症」を発病させることになるとの仮説が我が国では有力な学説として主張されているからなのです。ところが、アミロイドベータの蓄積も、タウ・タンパクの蓄積も共に、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因ではなくて、発病と症状の進行の結果に過ぎないので(末期の段階であり、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階にまで「前頭葉」を含む脳全体の働き具合の廃用性の機能低下が進んだこと)、オート・ファジーの仕組みの解明が、「アルツハイマー型認知症」の発病や症状の重症化のメカニズム(仕組み)の解明にはつながらないことを指摘したいのです。
「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の本質は、廃用症候群に属する「生活習慣病」(脳の使い方としての「生活習慣」に起因する病気)であって、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により働き具合が衰えた「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルにリンクして、私たちが意識的に何かの「テーマ」を実行する上での様々な支障が起きてくる、言い換えると「回復の可能性」という視点から「三段階」(回復させることが容易な小ボケ、回復させることが未だ可能な中ボケ及び回復させることが困難な大ボケ)に区分される「認知症」の症状が発現してくるに過ぎないものだからなのです。アミロイドベータ説やタウ蛋白説等の主張(仮説)では、アミロイドベータやタウ蛋白が蓄積することにより、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の神経細胞死が起きてきてくると主張しているのですが、肝心の「アルツハイマー型認知症」の場合には、小ボケ及び中ボケまでの早期の段階で見つければ「脳のリハビリ」を実践させることにより「治すことが出来る」のです。「治すことが出来る」ということは、「神経細胞死は起きてきていない」ということを意味することになるのです。神経細胞死が起きてくるのは、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「末期の段階」である「大ボケの段階」にまで「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してきて、「失語や失認や失行」と言った症状の発現が確認されるまでに症状が進んで行き、更にその上に、体が持つことにより何年間も生きた「お年寄り」の場合にしか確認されないものだということを見逃しているのです。
上述の赤字の部分の説明から明らかなように、アミロイドベータやタウ蛋白の蓄積を排除したり減少させる仕組みを考え付いたところで、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防することは出来ないし、症状の重症化を防いだり遅らせたりすることは出来ないことなのです。何故なら、アミロイドベータの蓄積を抑制したり排除したりしたとしてもそのことによって、「意欲や注意の集中力や注意の分配力」の機能レベルが上がって、「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする。以下、同じ)が勝手に働いて、「意識的」な世界が構築され、状況を判断したり、状況判断に沿った「テーマ」を発想したり、テーマの実行内容を企画計画したり、実行結果のシミュレーションをしたり、シミュレーションに基づいて実行内容の修正を行ったり、最終的な実行内容を選択して決定し、左脳や右脳や運動の脳に実行の指令を出したりすることにはならないからなのです。私たちの意識的な世界を構築し、支配しコントロールしている「前頭葉」の機能や、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムやその症状及び症状の進行するメカニズム等について無知な人たちが、空想して言っているだけのことに過ぎないのです。
○またしても「的外れな期待」で騒ぎ立てるマスコミ
オート・ファジーの仕組みの解明によるノーベル生理学・医学賞の受賞に対する過度の期待から、その仕組みの解明が「アルツハイマー型認知症」の仕組みの解明や治療薬の開発につながる可能性が有るのではないかとの報道がなされているのですが、こうしてまた一つ「見えない的」が作られ、有能な若い人材が投入されて、その見えない的に向かって矢を射かけ続けていくことになるのです。
あ~、哀しいかな。時間の無駄であり、人材の無駄であり、税金の無駄遣いになるだけなのです。専門家であるが故の落とし穴、世界中の研究者や学者や医師達が、何十年も探求してきて、全くのこと発病のメカニズムが分からないとされているのが、認知症全体の90%もの割合を占めている「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症なのです。世界中に何千万人もの患者がいて、その数が今後も増加の一途を辿ると予測されているのです。このブログ中で、何度も繰り返して指摘し、問題提起してきているように、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、器質的な病変が原因で発病してくるものではなくて、単なる機能的な変化、廃用性の加速度的で異常な機能低下が原因で発病してくるにすぎない認知症、第二の人生での脳の使い方としての「生活習慣病」なのです。従って、「前頭葉」を含む脳の使い方としての「生活習慣」の改善によって発病自体の予防が可能なのであり、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」までの早期の段階で見つければ、「脳のリハビリ」により治すことが出来るのです。発病自体の予防と早期の段階で見つけて治すことを明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」として、これまでの20年間に、北は北海道の先端の地から南は九州の南の果ての地までのほぼ全国で、440を超える市町村で実践し、理論的にも高度に体系化された私たちの主張と手技である「二段階方式」の主張の正しいことを実証し、具体的な成果を挙げてきているのに、器質的な病変が発病のだとの思い込みから、発病の予防にも目もくれず、早期の段階を見つけることにも目をくれず、治すことにも目をくれず、上述の処置だけを行っていて、売り上げを稼ぐことだけに没頭し、邁進している、それが我が国の医療現場の実態なのです。
このブログを書いている10月15日の3日前の12日のインターネット記事に「認知症の一因、iPSで解明」の表題が踊りました。京大のiPS細胞研究所が、「或る特定の種類の」認知症などの原因となる「前頭側頭葉変性症」が発症する仕組みを解明し、患者から作ったiPS細胞を育てた神経細胞では、情報伝達を担うカルシウムイオンが流入しやすく、病気を起こす原因となる異常なタンパク質がたまる原因となっていることを突き止めたとするもので(カルシウムイオンの流入量を減らすと異常なタンパク質の蓄積が抑えられ、神経細胞の生存率が上昇する)、その知見が、「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発につながるのではないかと期待するものなのです。これは、京大等が主張しているアミロイドベータ犯人説(何らかの機序により脳内に蓄積されたアミロイドベータというタンパク質が、情報を伝達する神経細胞に蓄積して「老人斑」が沈着する結果、沈着した「老人斑」の持つ毒性が神経細胞を侵すことにより神経細胞死が起きてきて、「記憶障害」の症状が起きてくることが、「アルツハイマー型認知症」発病の原因だとする仮説)の主張に沿った見解に過ぎないのです。
「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「前頭葉」を含む脳全体の機能低下、就中、単なる廃用性の加速度的で異常な機能低下が原因で発病するにすぎないものなのです。器質的な病態の発生が原因で発病するものではないのです。その上、「記憶の障害」が「アルツハイマー型認知症」の中核的な症状でもないのです。「アルツハイマー型認知症」は、「アルツハイマー病」とも、「前頭側頭葉変性症」とも、発病の原因(メカニズム、機序)自体が全く異なるものなのです。それにも拘らず、こんなニュースが駆け巡るたびに、市町村の保健師さん達が自信を無くして、「地域予防活動」の展開、或いは拡大展開の途が、遠のいていくことになってしまうことになるのです。
& 「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発は、100%不可能なことなのです
ましてや、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ただボンヤリと毎日を過ごし月日を重ねるだけの単調な生活の継続、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続が原因となって発病する病気であり、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが発病及び症状重症化の直接の原因であり、廃用症候群に属する「生活習慣病」がその本質である「アルツハイマー型認知症」に対する治療薬の開発は、発病のメカニズム及び症状が進行するメカニズムからして、絶対に有り得ないことなのです。治療薬ではなくて、症状の進行を遅らせる効果が期待できるとされて現在販売されている4種類の薬も、地方の市井の一医師が有効な治療として宣伝している対症療法(「河野メソッド」と称されている対処法)が、図らずも、露呈させているように、「アルツハイマー型認知症」としての症状の進行を遅らせる効果がある訳ではないのです。患者によっては症状の進行を遅らせることが期待できるとされている4種の薬のうち、患者の症状の発現の態様と程度により、問題行動等の症状の発現がみられる患者には抑制系の薬を、又は身体を動かすことも言葉を語ることもなく、何もしようとしない症状の発現がみられる患者には興奮系の薬を、原因に対する治療ではなくて、症状に対する処置として使用しているだけのものなのです。それは、発病の原因に対する治療により患者の症状の進行を遅らせているのではなくて、「要介護状態の緩和」に資する単なる処置効果が患者を介護する家族や施設側に評価されているだけのものなのです。
これは、そもそも、「アルツハイマー型認知症」の症状に対する投薬による「単なる処置」であり、症状の進行を遅らせ、或いは症状を回復させることを目的とした本来なされるべき「治療」とは言えないのです。症状を治している訳でも、症状の進行を遅らせている訳でもないのですから。それは、治療と呼ぶには値しない処置、身勝手な処置に過ぎない行為なのです。私たちの反証の基礎となる「脳機能データ」があります(ここを「クリック」してください。)。こうした処置は、「アルツハイマー型認知症」の本質(発病のメカニズム及び症状が重症化するメカニズム)を知らないが故の、誤った処置というべきものなのです。認知症の専門家達、特に医師達に知ってほしいのです、対応すべきもっと前の段階があることを。
「アルツハイマー型認知症」としての症状がもっと軽い段階、言い換えると「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下がそこまで進行していない段階、本当の意味での早期の段階であり私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階があって、その段階で見つけて、「脳のリハビリ」(脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の出番が多い、脳の使い方としての「生活習慣」の改善)を実践させることによって治すことが出来る(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに回復させることが出来る)ことを知ってほしいのです。私たちの区分で言う「大ボケ」の段階、回復させることが困難な「末期の段階」に症状が進行するまで放置しておいて、その上、効きもしない薬を投与する処置だけは、出来るだけ早く止めて欲しいのです。
発病自体を予防し、早期の段階で見つけて治すという体制を確立し、その上で、末期の段階にまで症状が進行したお年寄りは全員、「介護保険」の適用対象にするのです。そうすれば、社会実態として存在し、現在重大な社会問題となっている「老老介護」も、「認認介護」も、「介護離職」も、その実態自体が私達の社会から消えていき、過去の時代の言葉となるのです。
○医療現場での診断及び投薬の在り方にコペルニクス的転回が必要
世界中の認知症の専門家達から発病のメカニズムが分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと言われている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」を本質とするものなのです。
本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」の段階で見つけて居れば、「脳のリハビリ」を実践させることによって治すことが容易なのであって、「中ボケ」の段階で見つけて居れば、「脳のリハビリ」によって治すことが未だ可能だからなのです。保険点数が高いために診断費用が極めて高額になるCTやらMRIやら、果てはPETまで総動員していながら、「小ボケ」の段階も、更には「中ボケ」の段階も見過ごしてしまっていて、回復させることが困難な「大ボケ」の段階になって初めて見つけて居るのが医療現場の実態なのです。更には、30点が満点のMMSEの得点が一桁になって初めてその発現が確認できる「失語や失認や失行」などの症状(「DSM-4」の規定が「第二の要件」として確認を要求している症状)が発現してくる末期の段階になって、やっと「アルツハイマー型認知症」だと診断していて、上述した処置を施し、それが医師としての正しい対応だと誤解していて、反省するどころかむしろ自負している医師達さえいる、一部の者達とはいえ、医師としての「社会的使命」を自覚していない人達と言うしかないのです。
○薬を飲むと(貼ると)、「前頭葉」を含む脳全体の機能が勝手に働くようになることは有り得ないことなのです
「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、脳が壊れてもいないのに(器質的な病態「病変」が存在してもいないのに)、「意識的」に何かの「テーマ」を実行しようとしても、それがきちんと出来なくなる結果、「社会生活面」で支障が出てくるようになり、更に症状が進行すると、「家庭生活面」で支障が出てくるようになり、更に症状が進行した末期の段階になると「セルフ・ケア」にも支障が出てきて日常生活面での介護が不可欠となるのです。
「アルツハイマー型認知症」は、60歳を超える年齢の「高齢者」が、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」を継続させているうちに、「前頭葉」を含む脳全体の働き具合(「機能レベル」)が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが原因で発病する病気、廃用症候群に属する単なる生活習慣病に過ぎないのです(発病のメカニズムについては、ここを「クリック」してください)。「便で汚してもトイレの後始末ができない」、「お風呂に入っても体を洗おうとしない」のは、「記憶障害」が原因での行為ではないのです。自分が置かれている状況の判断や為すべき行為の目的や内容の理解が出来ないことが原因の行為なのです。目的的行為ができないその原因は、アミロイドベータやタウタンパクの蓄積が原因ではないのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能低下が真の犯人、廃用性の加速度的で異常な機能低下が原因なのです。これこそが、世界中の専門家達から原因不明とされている「アルツハイマー型認知症」の発病の真の原因なのです。
「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因して衰えていくことに直結する形で、その機能レベルの衰えに厳密にリンクして、認知症の段階的な症状が発現してくるものであり、軽いほうから順番に、「脳のリハビリ」により治すことが容易な段階である「軽度認知症」(小ボケ)、治すことが未だ可能な段階である「中等度認知症」(中ボケ)、治すことが困難な段階である「重度認知症」(大ボケ)の順に、三段階の症状が発現してくるのです(私たちが開発した「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状の類型については、ここを「クリック」してください)。
末期の段階である「大ボケ」の段階の症状、就中、「失語や失認や失行」などの症状、更には、問題行動と呼ばれるような症状が発現してきているお年寄り達、言い換えると、そうした症状が発現するまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してきたお年寄り達に効く薬、飲むだけで(貼るだけで)、そこまで働きが衰えてきたお年寄り達の「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させる薬(治す薬)などありうるはずがない、この先開発されることは100%不可能なことなのです。「前頭葉」と言う脳機能は、私たちの意識的な世界を構築し、支配し、コントロールする機能、脳全体の司令塔の役割を担っているのであり、薬を飲む(貼る)だけで末期の段階の症状が発現してくるまでに衰えていたその機能が、正常な機能レベルに回復する薬など開発されることは有り得ないことを指摘し、強調しておきたいのです。
○「DSM-4」の規定に依拠した診断では、「末期の段階」でしか見つけられないのです
世界的な権威があるとされている米国精神医学会により策定された「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-4」の規定の重大な誤り、第一の要件として「記憶の障害」の症状の確認が要求されていて、第二の要件として「失語、失認又は失行」の症状の確認が要件とされているが為に、末期の段階(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の更に後半の段階であって、MMSEの得点で言うと30点満点の一桁の得点しか取れない人達)でしか、「アルツハイマー型認知症」と診断されなくて、且つ発病のメカニズムも分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症であると誤解され続けてきているのです。まるで、医学の分野での合成の誤謬まがいの状況が、世界中で起きてきているのです。
○蛇口を開きっぱなしにした状態を放置しておいて良いものなのか
我が国では、蛇口を開きっぱなしにしたままで居る帰結(結果)として、「アルツハイマー型認知症」についての診断、発病者に対する投薬及び介護の為の費用の総額が、2015年度単年度ベースで、15兆円を超える天文学的な規模にまで膨れ上がってきているのです。世界中の「アルツハイマー型認知症」の専門家達が原因の解明に携わってきていながら未だに、「発病のメカニズム(仕組み)が分からないし、治すことができないし、発病自体を予防することもできないタイプの認知症」とされてきている最大の原因は、器質的な病態が起きてきているはずとの誤った先入観念、誤った思い込みにあるのです。何等かの器質的な病変(病態)が存在するに違いないとの思い込みが、逆に、発病のメカニズム(仕組み)の解明の妨げとなっていることに、誰もが気付かないでいるのです。
私たちが幼児だったその昔、「人生60年」と言われていた時代には、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達は極めて少数だったのです。私たちが「正常老化の性質」と名付けている生来的な要因が「前頭葉」の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能のことをいう)に宿ることが、「アルツハイマー型認知症」を発病する「第一の要件」だからなのです。私たちが「発病の第一の要件」と規定するその「正常老化の性質」の故に、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、60歳を超えた年齢の「高齢者」に限られることになるからなのです。いろいろな種類が数ある認知症の内で、認知症全体の90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」こそ、「超高齢化社会」に特有な産物なのです。人生60年さえも未だに達成していない、高齢化がそこまで進んでいない若い社会が特徴の国では、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の発病者の量的な意味での社会問題は存在し得ないことなのです。未だに、アミロイドベータ説とかタウ蛋白説とか脳の萎縮説とかの仮説を主張し、それに拘泥している研究者の皆さん、私がここで指摘した問題点を途上国などの若い国で調べて確かめてほしいのです。皆さんの主張が全て根拠を誤った仮説であることが、容易に確認されることになるはずなのです。誤りであることが確認できたら、躊躇することなかれ、仮説の主張を直ちに中止し、放棄していただきたいのです。世の中のためになるからです。
○「アルツハイマー型認知症」の発病を予防することは可能なのです
「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、第二の人生での「生き方」、脳の使い方としての「生活習慣」が問われることになる病気なのです。そのことが、「アルツハイマー型認知症」の怖いところでもあるのです。廃用症候群に属する「生活習慣病」が本質である「アルツハイマー型認知症」の発病を予防するには、「前頭葉」を含む脳全体をしっかりと使ってやる「生活習慣」を確立することが必要不可欠の条件となるのです。「仕事」とは無縁になる「第二の人生」で、趣味や遊びや人付き合いや運動、或いは地域興し等の社会活動等の「テーマ」の中で、自分なりに興味や関心がある「テーマ」を見つけて、自分なりの「目的」や「目標」がある生活の実践、自分なりの「生き甲斐」や「喜び」や「達成感」や「満足感」や「楽しみ」が得られる「生活習慣」を構築し実践することが出来るか否かが問われることになるのです。60歳を超える年齢の高齢者であって、未だ現職の人が、「アルツハイマー型認知症」を発病することがあるのは、極めて例外的な事例であるとは言え、事実なのですが(但し、名目だけの会長職や社長職や茶道の先生等の地位にある人が発病の対象となるのであり、名実ともに実権を握っている状況の人は発病の対象とはならないことに注意)、殆どの場合は、「第二の人生」を送っているお年寄りだけが発病の対象となるのです。発病の「原因が」分からないし、「治す」ことができないし、発病自体を「予防」することもできないとされている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「左脳」が主役となる「仕事」とは無縁の生活が日々続くことになる「第二の人生」での「生き方」が問われる病気なのです。日々の脳の使い方、特に「右脳」を主体として、運動の脳や左脳をいかに使うかによって、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の出番ができるだけ多い生活習慣を確立することによって、発病自体を「予防」することができるのです。その「テーマ」自体を考えること、実行することにより、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能がよく働くこと、意欲が湧いてきて、注意の集中力が上がってきて、注意の分配力の機能が回転を速めてあれこれとシミュレーションしたり、てきぱきと処理する機能の発揮度が上がってくる状況にある生活が維持されることになり、「前頭葉」の「個別認知機能」の発揮度が上がってくるようになるからなのです(「二重構造」の関係)。但し、そうした生活の状況が「生き甲斐」や「喜び」を与えてくれる「楽しいもの」であるか否かを判断するのは他ならぬ、あなた自身の「前頭葉」、言い換えると、あなた自身の「前頭葉」に備わっているあなた自身の「評価の物差し」という機能なのです。だからこそ、他人の真似事をするのではなくて、自分なりのテーマを選択し、実行することが求められることになるのです。再度繰り返し、提案します。「仕事」とは無縁になる「第二の人生」で、趣味や遊びや人付き合いや運動、或いは地域興し等の社会活動等の「テーマ」の中で、自分なりに興味や関心がある「テーマ」を見つけて、自分なりの「目的」や「目標」がある生活の実践、自分なりの「生き甲斐」や「喜び」や「達成感」や「満足感」や「楽しみ」が得られる「生活習慣」を構築し実践することが、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁で、「第二の人生」を完走することにつながるのです。「継続は、力なり!」。
時間だけは掃いて捨てるほど有るのに、することが無いとのたまっているあなた、明日と言わず今日の今から、あなたの生き方の総点検をやっていただきたいのです。
& アミロイドベータの蓄積もタウ蛋白の蓄積も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係
東大や京大や理化学研究所などがその牙城となっていて、我が国での主流となっている主張、アミロイドベータ説という仮説は、実は、「アルツハイマー型認知症」の発病とは何の関係もないのです。
「アルツハイマー型認知症」を発病し、且つ「末期の段階」にまで症状が進行したその結果として「老人斑」の沈着が確認されるという意味合いでの関係しか存在しないのです。諸外国では様々な反証がなされてきて我が国でも「アミロイドベータ説」の勢いが低下してくる中で、代わりに、異説とは言わないまでもこれまでは少数説でしかなかった地位から我が国での有力説に代わりかけようとしている「タウ・タンパク説」(タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化が発病の原因だと主張)と言う仮説も、同様の類の主張でしかないのです。
発病の原因が不明と言われている「アルツハイマー型認知症」の本質は、脳の使い方としての「生活習慣」に起因した単なる「機能低下」という要因、廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因して発病する病気、廃用症候群に属する「生活習慣病」(但し、食生活としての生活習慣ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)に過ぎないのです。
次回のブログ(B-70)でその詳細を説明する予定である14689例にも及ぶ精緻な「脳機能データ」が意味すること、私たちの「意識的な世界」を支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクした症状を、正常なレベル、正常下限のレベル、「小ボケ」のレベル、「中ボケ」の前半のレベル、、「中ボケ」の後半のレベル、末期の段階である「大ボケ」の前半のレベル、「大ボケ」の後半のレベルという風に、連続した「脳機能データ」という形で全体を見ていくと、「アルツハイマー型認知症」の中核となる症状が「記憶の障害」の症状ではないこと及び記憶の障害に起因した症状ではないこと(様々な態様及び程度で発現してくるその症状の中核をなしているのは、覚えていなくて想起できないことが原因ではなくて、「小ボケ」の段階では「前頭葉」の三本柱の機能の廃用性の機能低下に起因した症状が発現してくるのであり、「中ボケ」以降の段階になると、「前頭葉」の三本柱の機能の更なる廃用性の機能低下並びに左脳、右脳、運動の脳の順番で衰えてくることによる「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「意識的」に何かの「テーマ」を実行しようとする際に、自分が置かれている状況の判断が出来なくて、更には、「テーマ」自体及び「テーマ」を実行する為の実行内容の目的や意味や内容自体が理解できていないことに起因した症状であること)並びにアミロイドベータやタウ蛋白の蓄積に起因した症状ではないこと(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して「前頭葉」を含む脳全体の働き具合が異常なレベルに低下したことが発病の原因)が明確に理解できるのです。末期の段階の症状だけに焦点を当てて、且つその細部だけを研究し、推論を展開しているがために(木ばかりを見て、森を見ていない)、本当の実態を見ることが出来なくて、言い換えると、末期の段階の症状だとは気づかないで居て、そうした末期の段階で発現してきているものが「アルツハイマー型認知症」の症状だと誤解して居て、その外観を眺めて発病の原因を妄想して、器質的な病変を探してそれが発病の原因だとの「仮説」を打ち立てて主張しているだけのことなのです。何しろ、アミロイドベータ説は、未だに因果関係の立証さえできないでいる「仮説」にすぎないのですから。
○ 空気ポンプの柄を押してやらないから、空気が出てこないだけ
自転車のタイヤの中に組み込まれている「チューブ」の中の空気が減ってきたとき、そのチューブに空気を入れる「空気ポンプ」という機器があります。「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の発病のメカニズムを分かり易く表現すると、空気をチューブに運ぶ紐状のゴム管の部分(脳で言えば、情報を相互に伝達する役割を担っている神経細胞の部分の働き)に支障が起きてきて発病する病気であるとの仮説がアミロイドベータ説やタウ蛋白説の主張であり、ポンプを押して空気を押し出してやる部分(脳で言えば、情報を処理し、指令を発信してやる役割を担っている「前頭葉」を含む脳の機能部位)に支障が起きてきたことにより、空気の送り込み機能(状況の理解や判断やテーマの発想や実行内容の企画や計画、或いは実行結果のシミュレーションに基づく修正、最終的な実行内容の選択と実行の決定並びに左脳、右脳及び運動の脳の各部への指令などの働き)が正常に働かなくなったことが原因で発病する病気だというのが私たちの主張なのです。
然も、「前頭葉」を含む脳全体の機能に支障が起きてくるその原因は、器質的な病態の発生にではなくて、機能の低下、すなわち、廃用性の加速度的で異常な機能の低下にあるのです。「第二の人生」を送っている60歳を超えた年齢の「高齢者」だけを対象として、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、或いは地域興しなどの社会活動に参加することもない生活、言い換えるとこれと言った目的や目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続されている日々の生活、「前頭葉」の出番が極端に少ない単調な「生活習慣」の下で、「廃用性の加速度的で異常な機能低下」が進行してきて、「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常なレベルに低下してくることが直接の原因で、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくることになるのです。
○従来の見方を180度転回して、新たな視点を構築すべき
情報を伝達する役割を担う神経細胞の神経細胞死という「器質的な病変(病態)」に原因を求め続ける姿勢を打ち捨てて、脳の機能面の低下、私たちの意識的な世界を支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が発病の原因だとする私たちの主張に、そろそろ目を向け、的を絞って欲しいのです。今こそ、正しい的に矢を射かけて欲しいのです。先日の大隅氏の受賞に見るように、医学部の出身でない人でも、ノーベル生理学・医学賞を受賞する時代が来ているのですから。
私たちが開発し体系化させた「二段階方式」は、14689例にも上る精緻な「脳機能データ」(脳全体の「司令塔」の役割を担っていて、私たちの意識的な世界を構築する機能の要であり、且つその意識的な世界を支配し、コントロールしている「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクした症状のデータ)に支えられていて、精緻でありながらも使用方法が極めて簡便な「手技」として完成されていて、440を超える市町村での「地域予防活動」の展開により主張の正しいことが成果として実証されてきてもいるのです。
足りないのは、権威だけ。重大な誤りを含む主張内容でありながら世の中に浸透している権威ある機関や人達が主張している内容とは根本的に主張の内容が異なるが故に、私たちの主張は世の中に浸透していかないのです。「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム(仕組み)、早期の段階で見つけて認知症の症状を回復させる方法、発病自体を予防する方法、住民参加型の「地域予防活動」の展開の要点等についての私のブログは、2012年の3月に「Gooブログ」上での無償の公開を開始して以来、169回にも及ぶのです。字数で言うと、累積で400万字を超えるのです。自分で言うのもおこがましいのですが、権威があるとされる人達のそれと比較して内容的にも異次元のものと自負はしているのですが、いかんせん、権威不足なのです。私たちの主張に権威さえつけば、私たちが20年にもわたって、市町村で実証してきた住民参加型の「地域予防活動」の展開を国の重要な政策として実施することに国民的な合意が得られる基礎が得られることになるのです。この問題については、何等かの方策を見つけるとして、私たちの主張内容は、最終的には、我が国だけでなくて、世界を席巻することになると考えているのです。交流サイト(SNS)最大手、米フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏が、医療研究に巨額の寄付を最近行ったことが話題になっていますが、規模は別問題として、IT分野の成功者で、このブログの「Bの61~65」で提起している「実証研究PRJ」の活動資金を提供していただける方は、我が国では、現われてきてはくれないのでしょうか。
注)本著作物(Bー69に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
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脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)
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