木曽町福島の今日の天気は、最高気温10℃ 最低気温-7℃の予報で、夜半には雪の予報が出ています。気温も低くなっていますので、暖かい服装でおこしください。
今日は、開田高原に伝わる「開田の昔話」をご紹介します。
この本は、合併前の開田村で「開田村誌」をはじめ各文献より伝説を収集したものです。本は、開田高原観光案内所にて販売(500円)しております。この村の民話は、全部で32話もありいつまでも語り継がれていくことでしょう。
『 汗かき地蔵さま 』
昔、西野の集落に霜害と冷害のために何一つの穀物を取ることができないという大変な凶作があり、餓死する者が出るほど苦しい年があった。 もちろん、木曽の村々からは救援の手がさしのべられたが、なにしろ不便な山奥なので充分なこともできなかった。
そんなある日のこと。 となりの日和田村・留の原の人たちがお粥を焚き、はるばる長峰の峠を越して、西野まで運んで村人たちの生命を救ってくれたそうだ。
その後、幾年か過ぎたあと、村人たちは感謝の心をこめて、その記念にお地蔵さまを作り凶作をまぬがれるようにと拝んだ。
このお地蔵さまは、それからというもの、霜がやってくる時や日照りがつづくようなときには、全身が湿ったように汗をかいて、村人に注意を呼び掛けた。
不思議とこのお地蔵さまの汗は良く当たるということで、村人はそれを見て備えたそうだ。
また、お地蔵さまが凶作に備えて日頃から汗を流して働くように、と教えているのだともいう。
こんな民話がたくさん残っている、木曽町開田高原を一度見にお越しください。