日本近代文学者である小森陽一氏が高等学校国語教科書にレギュラー登場する5つの教材について、教師の道しるべである指導書の解釈に問題を投げかける一冊といえるでしょうか。
5つの教材とは『舞姫』、『こころ』、『羅生門』、『永訣の朝』そして、『山月記』です。 タイトルに惹かれて読んでみましたが、若干タイトルに無理があるように思えます。「大人のための…」と付いているのだから私のような、とうの昔に学校を卒業してしまった者が読んでいい本なのだろうと思っていましたが、実際のところは各教科書会社の指導書にモノ申すというスタイルのように思えます。
5つの教材のうち、自分が高校時代に習った記憶があるのが『舞姫』と『こころ』です。それとて何十年も前の話でストーリーが断片的に思い出せるくらいです。読み物として楽しむには面白かったですが、私のような者が本書を読んでもよくわからない部分が多い。その点、「"アブない"読み方」といわれても記憶からほとんど落ちてしまっている"大人"に危ないも安全もありません。
国語の授業の向こう側、国語教師の向こう側が少しだけ見えた気がするのはよかったことかも知れません。指導書というものがあってそれをひとつのガイドラインにしながら先生は授業をされるわけですね。考えてみれば、日本国中で国語教師がこれらの教材の授業を展開されているのだと思いますが、当然ガイドラインがなければとんでもないことになりそうです。 授業をして、テストをして、点数をつけるということは大変なことなのだなぁと思います。
筆者はそれぞれの教材の多様な読み方を生徒に提示すべきだといいます。その論点はよく理解できますが、先生の仕事は生徒に点数をつけるところまで。カルチャーセンターで大人相手の講座を開くのとは同じ理屈になりません。国語の先生もご苦労さんだなと思いました。
5つの教材とは『舞姫』、『こころ』、『羅生門』、『永訣の朝』そして、『山月記』です。 タイトルに惹かれて読んでみましたが、若干タイトルに無理があるように思えます。「大人のための…」と付いているのだから私のような、とうの昔に学校を卒業してしまった者が読んでいい本なのだろうと思っていましたが、実際のところは各教科書会社の指導書にモノ申すというスタイルのように思えます。
5つの教材のうち、自分が高校時代に習った記憶があるのが『舞姫』と『こころ』です。それとて何十年も前の話でストーリーが断片的に思い出せるくらいです。読み物として楽しむには面白かったですが、私のような者が本書を読んでもよくわからない部分が多い。その点、「"アブない"読み方」といわれても記憶からほとんど落ちてしまっている"大人"に危ないも安全もありません。
国語の授業の向こう側、国語教師の向こう側が少しだけ見えた気がするのはよかったことかも知れません。指導書というものがあってそれをひとつのガイドラインにしながら先生は授業をされるわけですね。考えてみれば、日本国中で国語教師がこれらの教材の授業を展開されているのだと思いますが、当然ガイドラインがなければとんでもないことになりそうです。 授業をして、テストをして、点数をつけるということは大変なことなのだなぁと思います。
筆者はそれぞれの教材の多様な読み方を生徒に提示すべきだといいます。その論点はよく理解できますが、先生の仕事は生徒に点数をつけるところまで。カルチャーセンターで大人相手の講座を開くのとは同じ理屈になりません。国語の先生もご苦労さんだなと思いました。
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