一蘭 天神店

  福岡、天神のホテルに泊まって、部屋まで荷物を運んでくれた係の若い女性に、一蘭を知ってますかと聞くと、えらいもんですねぇ、カーテンを開けて「あのビルの…」なんて説明してくれました。ところが口頭の説明では分かりづらいだろうと、後から地図のコピーを部屋まで持ってきてくれました。ありがたいことですねぇ。わざわざまた地図を持ってきてくれたのです。
  それを頼りに、一蘭を目指すわけですが、なるほど分かりづらい。西鉄福岡の駅からなら道路を横断して、三回角を曲がらなければ到着できません。
  薄暗く、なんとなく淫靡な雰囲気さえ漂う店内。空いている席をランプで確認して座る。味集中カウンターという選挙の投票所のような仕切り。客同士だけでなく、お店の人にも食べている顔を見られないで済むというわけです。味の濃さ、こってり度、にんにく、ねぎ、チャーシュー、秘伝のたれ、麺のかたさ、以上の7つに希望を書かなければ自分のラーメンを作ってもらえないこだわりのシステム（オーダーシステムという）。目の前の赤いのれん。食べ終わって振り返ると、壁にはぎっしりと街頭で配られた広告ティッシュ。私は、天神店の以外には小倉店、渋谷神南1丁目店しか知りませんが、どこも同じの懐かしい雰囲気です。
   味については触れません。web上でもたくさんの人がコメントしていますし、これだけ細かく味をチョイスできるわけですから、味云々は意味がないかもしれません。うまいまずいよりも、2年ぶりに一蘭のラーメンを食べられたことがうれしいのでありました。
   その一蘭が、大阪道頓堀に今日2日、オープンするそうです。私の気持ちはちょっと複雑です。関西に住んでいる者は、九州か首都圏に行かなければ食べられなかったのです。私にとっては一蘭のラーメンを食べるということは遠くまで来たぞということだったのですが、近くでも食べられるとなると、ありがたさが薄れるようで…。

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