部活の夏合宿が終わり、就職希望生徒の企業見学のピークも過ぎ、進路指導の面では「ようやく夏休みをむかえた」感じです。一昨日の8月12日は「平成26年度東京都公立学校教員採用候補者選考 第一次選考合格発表」が行われました。本ブログ読者で受験された方々の結果はいかがでしたでしょうか。
一次合格された方々は喜んでいらっしゃると思いますが、まだ合格したわけではありません。二次試験までの期間にやることはたくさんあり、ここををどう過ごすかが大事です。3年前の私は、一次合格を信じてあらかじめ長めに取得しておいた夏休み(一次発表の翌々日から二次試験2日目まで)をフルに使い、予備校および自宅で二次試験対策に没頭しました。苦しい期間でしたが、今では懐かしい思い出です。二次試験向けに作成する書類では面接票が特に重要ですので、「面接官に自分の強みを聞いてもらいやすい面接票」の作成を心がけてください。単元指導計画では、自分がなぜその単元を選び、特に何を教えたいのかを書き、言葉でも力強く答えられるようにしてください。
一次不合格だった方々は、なぜそうなったかの分析が大事です。それを行って改善しないと、来年の合格が遠くなってしまいます。
さて今回は、昨年と同様に「平成26年度の社会人特例受験者の一次試験合格者数と一次試験合格倍率」を校種・教科別に推測しましたので下記掲載します(小学校~中高保体まで)。なお、これはあくまで「私的考察」であり、かつ、数字はある程度前後に幅のある「概数」となりますのでご注意ください。
「平成26年度都教採・社会人特例受験者の一次合格者数・倍率推測<一般受験>」
※( )内は昨年の推測数
小学校:320(324)人、1.7(1.9)倍 <1,464(1,579)人、2.3(2.2)倍>
中高国語:42(52)人、3.5(3.2)倍 <230(237)人、3.7(4.0)倍>
中高地歴:46(46)人、4.7(4.6)倍 <141(155)人、7.8(7.7)倍>
中高公民:33(36)人、4.3(3.8)倍 <41(86)人、11.7(6.9)倍>
中高数学:46(51)人、3.0(2.6)倍 <284(280)人、3.0(3.4)倍>
中高物理:20(15)人、1.4(2.7)倍 <76(87)人、2.5(2.2)倍>
中高化学:12(22)人、3.3(2.3)倍 <72(85)人、3.2(3.4)倍>
中高生物:9(13)人、5.6(3.5)倍 <92(97)人、2.8(2.8)倍>
中高英語:65(104)人、3.4(2.7)倍 <254(268)人、3.4(4.0)倍>
中高音楽:5(7)人、2.0(2.9)倍 <46(34)人、6.1(9.4)倍>
中高美術:13(7)人、2.3(5.0)倍 <46(29)人、5.4(9.3)倍>
中高保体:28(23)人、6.1(7.8)倍 <160(152)人、9.7(10.3)倍>
<参考:一次試験全体の応募者数ベースでの倍率(応募者数/一次合格者数)>
今年度3.16倍(19,162/6,072)、昨年度3.22倍(20,298/6,307)
この結果から、平成26年度の都教採一次試験は、昨年や一昨年と比較すると次の変化が見られることがわかりました。
1.採用見込み者大幅減で難化が予想されたが、全体として大きな変動なし
2.中高生物と中高化学の社会人特例倍率はやや上昇したが、中高物理と中高保体の社会人特例倍率はやや低下
3.一般については中高公民の倍率が大幅に上昇、中高音楽と中高美術の倍率が大幅に低下
採用見込み者数が大幅に減少したことから、平成26年度は一次試験の段階から大幅に倍率が上がる(一次試験から合格者数を絞る)のではないかと思いましたが、少なくとも一次では大きな倍率変動が見られない結果となりました。とはいえ、受験者の方々は油断してはいけません。二次試験で最終合格者数を例年以上に絞る可能性が高いと予想されるからです。ぜひ万全の準備をした上で二次試験に臨んでください。
※昨年と今年の一次結果を見ると、従来言われていた「社会人特例は一般より不利」ということはなくなったようです。公民の倍率差(社会人特例4.3倍、一般11.7倍)などから判断すると、「優秀ならば合格させる方針」であると考えて良いのではないでしょうか。
一次合格された方々は喜んでいらっしゃると思いますが、まだ合格したわけではありません。二次試験までの期間にやることはたくさんあり、ここををどう過ごすかが大事です。3年前の私は、一次合格を信じてあらかじめ長めに取得しておいた夏休み(一次発表の翌々日から二次試験2日目まで)をフルに使い、予備校および自宅で二次試験対策に没頭しました。苦しい期間でしたが、今では懐かしい思い出です。二次試験向けに作成する書類では面接票が特に重要ですので、「面接官に自分の強みを聞いてもらいやすい面接票」の作成を心がけてください。単元指導計画では、自分がなぜその単元を選び、特に何を教えたいのかを書き、言葉でも力強く答えられるようにしてください。
一次不合格だった方々は、なぜそうなったかの分析が大事です。それを行って改善しないと、来年の合格が遠くなってしまいます。
さて今回は、昨年と同様に「平成26年度の社会人特例受験者の一次試験合格者数と一次試験合格倍率」を校種・教科別に推測しましたので下記掲載します(小学校~中高保体まで)。なお、これはあくまで「私的考察」であり、かつ、数字はある程度前後に幅のある「概数」となりますのでご注意ください。
「平成26年度都教採・社会人特例受験者の一次合格者数・倍率推測<一般受験>」
※( )内は昨年の推測数
小学校:320(324)人、1.7(1.9)倍 <1,464(1,579)人、2.3(2.2)倍>
中高国語:42(52)人、3.5(3.2)倍 <230(237)人、3.7(4.0)倍>
中高地歴:46(46)人、4.7(4.6)倍 <141(155)人、7.8(7.7)倍>
中高公民:33(36)人、4.3(3.8)倍 <41(86)人、11.7(6.9)倍>
中高数学:46(51)人、3.0(2.6)倍 <284(280)人、3.0(3.4)倍>
中高物理:20(15)人、1.4(2.7)倍 <76(87)人、2.5(2.2)倍>
中高化学:12(22)人、3.3(2.3)倍 <72(85)人、3.2(3.4)倍>
中高生物:9(13)人、5.6(3.5)倍 <92(97)人、2.8(2.8)倍>
中高英語:65(104)人、3.4(2.7)倍 <254(268)人、3.4(4.0)倍>
中高音楽:5(7)人、2.0(2.9)倍 <46(34)人、6.1(9.4)倍>
中高美術:13(7)人、2.3(5.0)倍 <46(29)人、5.4(9.3)倍>
中高保体:28(23)人、6.1(7.8)倍 <160(152)人、9.7(10.3)倍>
<参考:一次試験全体の応募者数ベースでの倍率(応募者数/一次合格者数)>
今年度3.16倍(19,162/6,072)、昨年度3.22倍(20,298/6,307)
この結果から、平成26年度の都教採一次試験は、昨年や一昨年と比較すると次の変化が見られることがわかりました。
1.採用見込み者大幅減で難化が予想されたが、全体として大きな変動なし
2.中高生物と中高化学の社会人特例倍率はやや上昇したが、中高物理と中高保体の社会人特例倍率はやや低下
3.一般については中高公民の倍率が大幅に上昇、中高音楽と中高美術の倍率が大幅に低下
採用見込み者数が大幅に減少したことから、平成26年度は一次試験の段階から大幅に倍率が上がる(一次試験から合格者数を絞る)のではないかと思いましたが、少なくとも一次では大きな倍率変動が見られない結果となりました。とはいえ、受験者の方々は油断してはいけません。二次試験で最終合格者数を例年以上に絞る可能性が高いと予想されるからです。ぜひ万全の準備をした上で二次試験に臨んでください。
※昨年と今年の一次結果を見ると、従来言われていた「社会人特例は一般より不利」ということはなくなったようです。公民の倍率差(社会人特例4.3倍、一般11.7倍)などから判断すると、「優秀ならば合格させる方針」であると考えて良いのではないでしょうか。
いずれも社会人経験者特例選考(小学校)です
去年よりも倍率が上がったせいかと思いましたが、
一次合格者数はすごく多くて、それで落ちたんだと、愕然としています。不合格者のランクはⅠでした。
たぶん、事例問題での練習ばかりで、今回のような課題論文の練習が不十分だった…。いま復元答案を見ると、とても正対しているとは思えない答案になっています。
夫の給料が破壊され、今までの安定した講師の仕事から今年は臨時的任用教員になりましたが、一次で敗退してしまい、来年からどうしよう…という状況にあります。
年齢制限がなくなった年から受け始めて今回で4回目、来年は50.あきらめたほうがいいのか、迷っています。
とりあえず去年の受講生ということで、今月末にチューターさんとの面談が許されましたので、久しぶりに予備校に行ってきます。
今年度1次試験不合格は残念でした。今はショックでしょうが、落ち着いたら冷静に敗因分析を行い、適切な対策を行ってください。そうしなければ、今後も同じことの繰り返しになってしまいます。私が今お伝えできるのは以下の点です。
・昨年一次合格したのに今年落ちた理由を徹底的に分析する。
不合格だった理由として考えられるのは、今回から論文が「70分で1,000字程度(昨年までは90分で1,500字程度)」になった変化への対策が不十分だったこと。ご自分でも書かれている通り「事例問題での練習ばかりで、今回のような課題論文の練習が不十分だった」ために、本番ではぶっつけ本番状態に近くなり、「とても正対しているとは思えない答案」になってしまったのでは?来年の試験までに、今年のような問題が出ても、従来のような問題が出ても、70分で1,000字程度の「自分だけの合格レベル答案」を書けるように訓練することが必要です。(次のコメントに続きます)
・気弱さを払拭し、自分は教員として役立つことを力強くアピールできるようになる。
いただいたコメント全体から、今のまりかさんは気弱すぎであると感じます。「年齢に比して社会人経験も教職経験も貧弱にすぎます」「50歳で、こんなキャリアで、受かるなんて、あり得るのか」と書かれていますが、そう思っているうちは受かる可能性はかなり低いでしょう。精神に起因する要因で何人もの先生方が離職している現状の教育現場では、気弱すぎな人は通用しません。昨年せっかく一次を通ったのに2次の面接が不合格で期限付きにもならなかったは、まりかさんの気弱さが面接で表れてしまっていたのかも。また、文章で書く面接である論文にも表れているのかも。「私の社会人(および家庭人)経験は必ず教員として役立つ」「50歳だろうが、教員として役立つ」とまりかさん自身が確信し、その理由を自分自身の気迫ある文章や面接で表現できるように考え、練習することが必要だと私は思います。
なお、些細だと思われるかもしれませんが、いただいたコメントの下記の点が気になりました。
<誤変換>「小学校前科」→「小学校全科」、「望んだ」→「臨んだ」
<認識面>「でもそんなこと東京都教育委員会にはあまり関係ない」→「でもそんなこと東京都教育委員会には全然関係ない」
それぞれの受験生に、それぞれの人生があります。自分の人生は自分だけのもの。私は受験の際、自分のそれまでの人生を合格のための強みにする「言い方」や「アピールの仕方」を懸命に考えました。家族のために頑張っていることは、「時間的にも限られてなかなかいい仕事もできないのかな」と考えると「弱み」になってしまいますが、「共働きが増えて忙しい保護者の気持ちがわかる教員になれる」と言えば「強み」に切り替えられる、というような考え方です。
以上です。アドバイスになれば幸いです。それでは。
すばらしいアドバイスをありがとうございました。
また的確なご指摘をありがとうございます。(誤変換や認識の点での)
去年の集団討論では、社会人経験者特例選考の一次合格者同士での討論となりました。議題は、「中学年の指導で大切にしたいこと」。予備校で学んできている、しかも現場にいる私としては、単元指導計画をもとにプレゼンテーションをした後の話しあいなので、当然、単元指導計画に立ち返りながら話を進めるものだと思っておりました。
ですが、話がどんどんそれて行きました。「中学年の指導で大事にしたいこと=学級経営」という一本の柱でお話しされる、立派な社会人経験を持たれている男性がいらっしゃいました。
他は、若い女性たちでした。
私は一人、単元指導計画に戻そうとしました。でも若い女性の中から、それに反対する方が出ました。学級経営は大事だから、その話でいいと思います、と。戸惑いましたが、でもここは、単元指導計画に基づいて話し合いをするべきなのでは?ということを申し上げました。
不合格だったあと、予備校では、「あなたはなにも間違ったことはやっていない」と言われました。ただ、一人で単元指導計画に固執していたことが、協調性がないという印象をもたれたのではないか、とのことでした。話を正しいほうに戻すと、それはポイントが高いと聞いていましたが、結論は逆でした。
結果、その学級経営のお話を柱に話し合いをしようとしていた男性が正規合格していました。そして、学級経営の話を続けるのでいいではないかと反論された女性が、期限付きになっていました。
個人面接では、対策はばっちりでした。二の手三の手を考えて、多少の圧迫的な面接にも、気弱さは感じさせず、毅然として臨むことができたと思っています。足りなかったのは、やはり、「好印象」なのだという分析でした。
だから、今年の二次のために、昨年から、「印象力」を上げるための練習をしてきました。でもまさか、一次がこんなに形が変わってしまうとは。(課題論文の練習もして、校長先生だった方に見てもらったりしましたが、対策不足の感は免れません。)
(続きます)
でもおっしゃるとおり、私はかなり気が弱いです。けれども、わが子を守りたいという強い動機のために、かろうじて臨時的任用教職員としても続いているのだろうと思います。(ただ来年度、話が来るのかどうか・・・と考えるあたりも、気が弱いからそう考えてしまうのだろうと思います・・・)
教員採用試験のことを度外視しても、この気の弱さでは、たとえ他の道に行ったとしても、将来性のあるわが子二人を守って行けないかもしれませんので、たき様のアドバイスを実行してみます。早速今日、ノートを用意しようと思います。ありがとうございました。
さらに、いま、昨年の二次試験の状況について、簡単に述べさせていただきましたが、何かアドバイスがあればよろしくお願いいたします。
さて昨年の集団討論の件ですが、コメントから判断すると、「協調性に問題あり」と判断された可能性が高いと思いました。さらに、「問題の意図を正しくくみ取っていない」「臨機応変さが足りない」と判断された可能性もあります。
都教委が公表している問題文を見ると「皆さんの単元指導計画と今のプレゼンテーションを基に、中学年の子供たちを指導する際に大切にしたいことについて話し合ってください」とあります。これは意訳すると「単元指導計画とプレゼンテーションを最初のきっかけとして、大切にしたいことを皆さんで話し合いなさい」であり、重点は「話し合い」の方にあるのです。
コメントに「話がどんどんそれて行きました」とあるので、最初は単元指導計画とプレゼンテーションの内容が話し合われていたようですので、全体の話を単元指導計画に無理に戻そうとする必要はなく、ただ、まりかさんが自分の意見を述べる際に、例えば「私も自分の単元指導計画で大事にしている〇〇は重要だと思います」というように「匂わす」程度で良かったのではないでしょうか。
あくまで私見ですが、お役に立てば幸いです。それでは。
再びありがとうございます。
>これは意訳すると「単元指導計画とプレゼンテーションを最初のきっかけとして、大切にしたいことを皆さんで話し合いなさい」であり、重点は「話し合い」の方にあるのです。・・・
このご指摘は目からうろこでした。
課題を正確にとらえるのが、本当に難しいです。
教員採用試験を受け始めて2年目までは、「社会人経験を踏まえて」を「社会人経験を詳しく書かなければいけない」と、とらえ違いをしていました。
課題を正確に把握する訓練が必要だと思いました。
これから、「課題をより正確に把握できるようになる」ことを心がけて、今の臨時的任用教員の仕事をがんばってみます。
これは、教員以外の仕事にも大事なことだと思います。
ありがとうございました。
たきさんのブログ、いつも感心させられながら拝見させていただいています。
たきさんと細かい点はいろいろ違うかと思いますが、私自身30代半ばで民間法人に勤めておりましたが、その間に通信教育で勉強し、教育実習のために退職し、今年一般選考で受験しました。
たきさんのブログが決め手で、河合塾にも昨年11月からお世話になりました。たきさん同様、私は河合塾のまわしものでもなんでもないですが(笑)、予備校に通ってほんとよかったです。
現役大学生でで大学の教採講座を受けられるわけでもなく、臨任で校長や教頭のアドバイスを受けられるわけでもなく、予備校だけが私にとっての命綱でした。
そして予備校同様、教師経験の全くない私にとって、たきさんのブログにとても勇気づけられました。
1次試験や2次試験のことも事細かに書かれていて、とても参考になり、心強いことこの上なかったです。
1次が通り2次試験の結果はまだわかりませんが、とにかく御礼を申し上げたく、コメントさせていただきました。
たきさんも教師生活でいろいろとお忙しいと思いますが、御多幸をお祈り申し上げます。
ご愛読、およびコメントいただき、ありがとうございます。
>通信教育で勉強し、教育実習のために退職
それはたいへんでしたね。民間企業に勤めながら教育実習のための長期休暇を取るというのは「至難の業」なのですね。
>たきさんのブログが決め手で、河合塾にも昨年11月からお世話になりました。
それはそれは(笑)。
河合塾さん、私に何か送ってくれないかな(←冗談ですよ、たぶん^^;)
>予備校だけが私にとっての命綱でした。
私もそうでした。他社と比べて費用が安く、費用対効果は抜群だったと感じています。(私はこの件について・・・・以下略^^)
>とても参考になり、心強いことこの上なかったです。
それはよかった。お役に立てて嬉しいです。とはいえ、だんだん古い情報になってきているので、ブログと変わったことがあれば情報をいただけると助かります。
>1次が通り2次試験の結果はまだわかりませんが、
2次終了後が長いんですよね。今は完全にお仕事をされていないのか、バイト的なことをされているのかわかりませんが、とにかく良い結果となることを祈念しております。