「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

(アメリカ)インフレがもたらしたもの(車中生活者の増加)<2023年9月

2023-09-18 18:20:06 | アメリカ合衆国

米加州で車中生活者が増加 住宅価格高騰など背景に
2023年9月16日 19:00 発信地:プラヤデルレイ/米国 [ 米国 北米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3477137

アメリカのインフレが下がらない理由の一つが、家賃の高騰です。家賃の上昇は遅れて出てくるために収まりません。それが、家賃の上昇を招きついには家賃を支払えない人が増えたと言うわけです。

記事のロスアンジェルスの6月の平均家賃は2950ドル(約43万円)に達したそうです。
「米国では2021年に700万人以上が、収入の半分以上を住宅費に費やした。2007年に比べ、25%も増えた。」
「57歳という年齢では、再就職も難しいと嘆く。」

元から家賃が高かったのではなく、タマラ・エルナンデスさんの場合は、450ドル(約6万6000円)だった家賃が10年間で3000ドル(約44万円)にまで跳ね上がったとのことです。

確かにこれでは、個人のレベルでの努力ではどうにもなりません。

『ホームレス問題解決なるか 小さな住宅「タイニーホーム」 米LA』
2021年8月1日 8:00 発信地:ロサンゼルス/米国 [ 米国 北米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3357748?cx_part=related_yahoo
『米首都、増えるホームレス野営地 AFPフォトエッセー』
2021年8月9日 9:00 発信地:ワシントンD.C./米国 [ 米国 北米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3360349?cx_part=related_yahoo

一番最初に影響を受ける人々は、2021年コロナ禍の時期からホームレスになっているようです。それを何とか免れていた人々にも影響が及びつつあるようです。

自由と自己責任だけでは、解決できない問題もあります。社会保障制度は、必要だと思います。アメリカの州政府の極端な政策や政治を見ていると、行き過ぎた地方自治が弊害をもたらす様子も見えます。

社会制度に正解はないかもしれませんが、日本の社会制度は決して、劣っているわけではないと思います。余りに自助努力や自己責任を言いすぎるのは、考え物だと思います。

日本の大卒の初任給が以前は、約20万円で今は賃上げで少し上がったと思います。アメリカの大卒の初任給は約50万円だそうです。しかし、特に大都会ではその初任給の差は、家賃で消えてしまうかもしれません。

結構、アメリカの宅配ドライバーのような職種の人々の給料も月額換算で50万円程度のように聞いたような気がします。
アメリカの平均時給
平均時給は33.44ドル(前月:33.33ドル)
前年同月比4.3%増(前月:4.4%増)
147円換算で約4915円
1日8時間22日労働で約86・5万円です。
しかし大都市に行くとこのうち半分くらいが家賃で消えます。

そうなると単純に時給比較だけでは、生活の質の比較は出来ないことになります。アメリカの物価は日本より安いと聞きましたが、それはアメリカのインフレ前の話だと思います。

全部、インフレ分を価格転嫁する外国と企業努力で価格上昇を抑えようとする日本企業との企業文化の違いが、出ているような気がします。それでも日本でも物価が上昇し始めました。日本政府は、バカの一つ覚えでインフレが経済成長をもたらすと言っていますが、普通の人はインフレで生活苦になることを、今回のアメリカの住宅苦が示しているように見えます。

こうなると、果たして経済成長が良いものかどうかさえ怪しいものです。むしろ税金の有効な使い方と分配の公平・適正化を図れば十分、国民の生活は成り立つように思えます。

世界中が経済成長や経済発展を目指した結果が、地球温暖化です。よく考えるべきでしょうね。地球が壊れる前に・・・



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