「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

(アメリカ)さすがに議会運営をまじめに考え始めた下院共和党<2023年10月

2023-10-08 08:53:46 | アメリカ合衆国

米下院共和45議員、議長解任動議巡る「根本的な改革」要請
2023年10月7日午前 12:45 GMT+937分前更新
https://jp.reuters.com/world/us/IVSTNPR3NZIPHGGLM6SYWGQDDE-2023-10-06/

議長解任で世界に恥をさらしたアメリカの下院共和党も、さすがに議会運営改革を考える機運が生まれてきているようです。

そもそも、今回のあり得ない下院議長解任劇には、最初の議長選出をめぐる共和党のゴタゴタが原因です。
BBC
米下院議長選、15回投票でついにマカーシー氏が当選 激しい二転三転の末
2023年1月7日
https://www.bbc.com/japanese/64195420

この時、妥協のために1人で議長解任動議を提出できるように共和党の規則を変更しました。今回、これを利用して共和党造反組が、議長解任動議を提出して採決されて民主党票+造反組8票で動議が可決されました。

民主党も相当悪乗りしていると思います。共和党内の乱痴気騒ぎに便乗したわけですからね?

共和党造反組は、トランプ派の議員が含まれています。だからトランプが議会運営を阻害していると言ってもいいでしょう。
そのトランプが?

CNN
トランプ氏、下院議長選でジョーダン氏への支持表明
2023.10.06 Fri posted at 16:54 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35209981.html
暫定下院議長に就任してもよい意向を表明しました。どうせ、また直ぐには決まらないからです。しかし、これには共和党の下院規則の変更が必要です。現在の規則では、重大犯罪の刑事被告人は議長に就任することが禁止されているからです。
トランプの手先のジム・ジョーダン下院議員を支持する意向を表明しました。

これをやっていると、いつまでも同じことの繰り返しです。そこで共和党良識派の45人の下院議員が議長解任動議提出の規則の改革を求めました。
当然だと思います。
『主に中道派で構成されるこのグループは、少数の共和党議員が民主党議員に同調し議長を解任したり、党の優先事項を妨害したりすることがないよう規則の変更を要請した。』

結局8人の共和党造反組がいつでもたった1人で議長解任動議を提出できる今の規則がおかしすぎるのは、誰の目にも明らかです。

結局は、次の下院議長選出では・・
現在の議員数が共和党218議席、民主党210議席です。8人の造反組が賛成しないと同数になり、何も議決できません。
民主党と協議して何らかの合意を形成して、民主党が1人棄権すると新議長を選出することが出来ます。

つまりトランプ派の造反組を排除するには、民主党の協力が必要だという皮肉な話です。

しかしトランプ派を排除して正常な議会運営をするには、今となっては共和党と民主党の折り合いが必要です。

ここで何らかの合意が出来なければ、8人のトランプ派がいつでも議会運営を妨害するでしょう。それを避けたければ共和党は共和党の議長解任動議を提出方法を変更する必要がありますし(一定数の賛成が必要)、また民主党との折り合いも必要です。

双方が党利党略を言い立てれば、トランプ派が好きなときに議会運営を妨害します。

アメリカ民主主義の常識が問われていると思います。ちょうどトランプ氏を考えるには、良い機会だと思います。
「暫定議長になってもいい」なんて寝言みたいなことを言っています。普通にあり得ないでしょう?

共和党も下院レベルでは、トランプ・ノー!と決断するべき時だと思います。来年は、次の下院議員選挙があります。余りゴタゴタしていると?



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。