「北の山・じろう」日記

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クルスク侵攻作戦に対する西側の態度とポクロウシク住民避難、ニューヨルクNiu-York陥落<ウクライナ紛争2024/08/21

2024-08-21 19:51:34 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.08.20
ロシア軍はポクロフスクまであと10km、住民避難の余裕は最大2週間
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-are-10km-away-from-pokrovsk-residents-have-up-to-two-weeks-to-evacuate/

ポクロウシクPokrovsk戦線でのロシア軍の進撃を受けてウクライナは、デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskからの住民避難を急いでいます。
デイミトロフまで5km、ポクロウシクまでは10kmに位置までロシア軍が進撃しては、もう猶予は出来ません。
特にデイミトロフはロシア軍が砲撃しようと思えば、いつでも砲撃が始まります。
個人的な推測ではロシア軍側から住民を避難させるよう非公式な警告があったと思います。通告された期間が2週間と言うことでしょうね。

ロシア軍の方は、フロデイフカHrodivkaの市街地まで到達したところで、フロデイフカHrodivkaの南の方に占領地を広げてウクライナ軍の側面からの反撃を封じる態勢を、作ろうとしています。

フロデイフカHrodivkaとノヴォホロデイフカNovohrodivkaの間を西に進撃しており両拠点は分断されつつあります。
デイミトロフМирноградを攻撃数前にこの両拠点の制圧に乗り出すと思いますから、デイミトロフМирноград攻撃開始までは、やや時間があると思います。

ロシア軍の進撃も急激でしたので、ロシア軍は制圧した地域の整理や整備をしつつ周辺をさらに制圧して補給をし、デイミトロフМирноград攻撃の事前準備中といったところです。
ウクライナ軍もここまで退却してしまえば、後はデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskを防衛拠点にして戦うしかありません。

国内向けの都合もありロシア軍は、早々とニューヨルクNiu-York制圧を発表しました。ロシア軍は、その北を制圧すればトレツクТорецьк市街の南に到達します。
多分、あと1週間程度でトレツクТорецьк攻撃が、東と南の二方向から始まるでしょう。
ウクライナ軍が、どの程度ここで戦えるか❓
やがては撤退するしかないと思います。
その先がコンスタンチノフカКостянтинівкаです。
早ければ10月には、ロシア軍のコンスタンチノフカКостянтинівка攻撃が始まるでしょう。

と言うような状況でドネツク中部戦線は、ほぼ崩壊状態です。こうなった理由・・・
2024.08.20
ロシア軍を止められない理由、乏しいリソースをクルスクに移動させたため
https://grandfleet.info/european-region/the-reason-why-the-russian-army-cant-be-stopped-is-because-they-moved-scarce-resources-to-kursk/

苦戦のドネツク中部戦線に増援を送らず、トレツクТорецьк方面からは部隊の引き抜きさえしているようです。時期を考えるとロシア軍がハルキウ北部を攻撃したころでしょう。それからしばらくして一気にトレツクТорецьк方面の戦況が悪化しました。
おまけにクルスク戦線に全力投球しているようで、砲弾まで不足していたころと同じ「配給制」に戻ったとのことです。
これは、ウクライナ軍の砲兵旅団の指揮官の発言です。
Financial Timesの取材に答えたものです。
『ロシア軍の前進が止まらないのは乏しいリソースを北=クルスク方面に移動させたためだ』

つまり、これがトレツクТорецьк方面でウクライナ軍が苦戦しながら後退し、ポクロウシク戦線で西の最後の拠点まで追い込まれた分かりやすい理由です。
この方面の苦戦を無視して、クルスク侵攻作戦に予備の部隊や攻撃兵器、砲弾やミサイル、ドローンなどを全部投入したからです。
クルスク侵攻作戦を成功させるためにトレツクТорецьк方面とポクロウシク戦線は捨てたと言うことです。

(2)クルスク侵攻作戦に対する西側の態度
当然、西側はこんな非合理な作戦に賛成しているわけではありません。クルスク侵攻作戦の成功に期待は示しつつ東部戦線の劣勢も報道しています。
ウクライナ政府の期待したクルスク侵攻作戦の成功で東部戦線の劣勢を隠すことには協力していません。
むしろ「一体、東部戦線をどうするんだ❓」と言うことだと思います。

そして、これ見よがしにクルスク侵攻作戦に西側の兵器を「テンコ盛り」で投入しました。ロシア領攻撃に西側の兵器は原則使用しないという約束を踏みにじりました。
これに対しロシアが、どう反応するか今のところ分かりません。
何らかのリアクションは、あるでしょうね❓
西側政府としては、単純にクルスク侵攻作戦の成功を喜べないわけです。
そしてロシアが何らかの反応を示せば、それによっては西側もウクライナへの武器供与を絞るかもしれません。
原発まで攻撃する気配をみせていますから、何らかの歯止めは必要でしょう。
もしウクライナが原発事故を引き起こせば、ロシアは確実に戦術核で報復すると思います。

(3)そういった意味でウクライナ政府が自画自賛しているほど、気楽なものではありません。
原発まで絡んでくるとウクライナ紛争は、一段階危険なレベルに危険度が上がったというべきです。

(4)クルスク侵攻作戦は、まだ始まったばかりでありこれからロシア軍が反撃します。
もしロシア軍の反撃が成功すれば、ウクライナ軍の予備の兵力や武器が一気に失われるリスクも当然あります。
そうなれば、もうウクライナ軍は東部戦線を守ることすら出来なくなります。
それほどのリスクを冒してクルスク侵攻作戦を行う軍事的な意味は、ほぼないと言えます。
だから西側のメデイアも、いつものようにウクライナ万歳とは言えないわけです。
(万歳したら、その後降参・では困るでしょう❓)

※以下、参考記事
ゼレンスキー氏、攻勢・和平両面で圧力 ロシアは交渉の可能性否定
2024年8月20日 10:44 発信地:キーウ/ウクライナ [ ウクライナ ロシア ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3534518?cx_part=top_category&cx_position=1
ウクライナ、東部の都市住民に避難指示 ロシアが進軍
https://www.bbc.com/japanese/articles/c049d376g4ko
ロシア、ウクライナ東部の重要拠点制圧と発表 国境防衛を再編成
By Andrew Osborn, Mark Trevelyan
2024年8月21日午前 8:57 GMT+91時間前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/LCXXELFNOBOIRHOV7FNBWHIXCY-2024-08-20/
ロシア、ウクライナ要衝ポクロウシクに「急接近」 クルスク侵入許した後も前進
2024.08.17 Sat posted at 17:22 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35222859.html
ウクライナの越境攻撃から1週間、分かっていること 奪取面積は今年のロシアに匹敵か
2024.08.14 Wed posted at 15:52 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35222716.html


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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