「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ワグネル武装蜂起事件に関するイギリス・MI6長官の見解<2023年7月

2023-07-23 08:40:36 | ロシアと周辺国

プーチン氏、「自らの身を守るため」ワグネルと取引 英MI6長官が異例の演説
2023.07.20 Thu posted at 13:03 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35206783.html

ご存じない方のために、イギリスのMI6について少し書きます。MI6は対外(国)情報部の略称です。
西側の情報組織では、物量でアメリカのCIAが圧倒的な能力を誇ります。組織のサイズは、それより遥かに小さいですがMI6は優秀な情報祖組織と評価されています。CIAとは一味違う情報収集能力と分析力を持っています。

そして、今回西側がワグネル事件に関して沈黙を守ってきたのは・・
『西側の情報機関はこれまで、西側のスパイが内乱を仕組み煽(あお)っているとのロシアの言い分に誤った根拠を与えるとの懸念から、プリゴジン氏の反乱未遂について多くを語っていない。』
これが理由です。ウクライナにも越境攻撃を控えるように強い要請がなされていました。

今、事件も落ち着きを見せていますのでMI6長官が事件についての見解を発表したのだろうと思います。目的は、プーチン氏の弱体化の傾向を明らかにする事でロシア国内にそれを示すためだと思います。

これは、長官個人の見解ではありません。公の場で言う以上は、MI6の収集した情報と情報分析によるものです。言ってみればイギリス政府の公式見解に近いものです。当然、アメリカもゴー・サインを出しているでしょう。

イギリス・MI6長官が公の場で発言すれば、それは事実として受け止められます。そしてロシアの反政府関係者にも伝えられます。これが、MI6長官が公の場で発言した理由であり狙いです。

今回のイギリス・MI6長官のコメントは、事実と受け止めていいと思います。そして、不可解なロシア政府とワグネルの野合的合意の理由も分かります。

プーチン氏が自分の身を守るためにプリゴジン氏と妥協したのです。
それを隠ぺいするために様々なダミー情報を流しています。英雄部隊のワグネルを許した、寛大なプーチン像です。あるいは、プリゴジン氏の人格攻撃的な報道もありました。

私もそう推測してきましたが、これまでオープンソースの事実や情報はありませんでした。今回、その裏付けが一つ得られました。そうでなければ、話の辻褄が合いません。

そしてプリゴジン氏の身についても語っています。無責任なアメリカの退役将校は、「もう、死んでいると思う。」などと発言していました。影響力のある人が軽々しく重要な事柄に証拠もなく発言するべきでは、ありません。単に個人的な憶測を話しているだけです。ほぼフェイクニュースと同じです。

プリゴジン氏が一切姿を見せない理由は、プーチン氏やロシア政府とこれ以上、余計な摩擦を起こさないためです。そうでなくても腹を立てていて目障りな人間が、ウロチョロしていれば、余計腹が立つでしょう?
それを避けるためです。

ただ疑問もあり・・
「その数日後にはお茶に招かれた」
と言う部分は、疑問です。
あるいは、MI6が内部情報を得ているのかもしれません。そうでなければ、私は疑問に思います。今、プーチン氏とプリゴジン氏の仲は相当、険悪だと思います。そんな時に、行きますか?



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