「北の山・じろう」日記

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トレツク~ニューヨーク戦線>ニューヨークとアルテーモヴェでロシア軍が進撃<ウクライナ紛争2024/07/22

2024-07-22 19:47:29 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.07.22
侵攻880日目、ロシア軍がアルテーモヴェと二ューヨークで大きく前進
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/880th-day-of-invasion-russian-forces-make-major-advances-in-artemov-and-new-york/

毎日のようにロシア軍の進撃が伝わってきます。
少ないか多いかだけの違いです。
基本的に塹壕戦ですから日々の進撃は微々たるものです。
最近は、それが地図上でも分かるケースが増えてきました。それはウクライナ軍が塹壕戦を持ちこたえることが出来ず退却していることを示しています。
理由は、兵力差・武器(火力)の差が今年の前半と比べて拡大しているからだろうと思います。
単純計算で双方の戦果発表を見ると大雑把に双方で1日1000人の死傷者が出ているようです。
1か月3万人、6カ月18万人。
これはごく大雑把な推測で正確ではありません。
しかし半年前と比較してウクライナ軍がこれに近い数字の分減少しているとして、ロシア軍の方は予備兵力から損失を補充できます。
そうなるとウクライナ兵が減少した分、1月より兵力差が拡大している構図が分かると思います。
他にも理由はあると思いますが、この兵力差の拡大だけを考えても、その分ウクライナ軍の劣勢の度合いが大きくなっています。
それが最近、ウクライナ軍が余り抵抗できずに後退を繰り返す原因だと思います。
ウクライナ軍の兵士の補充が出来ない以上、埋めることのできない戦力差です。

※戦況
ドゥルジバDruzhba、ピヴニチネPivnichne、アルテーモヴェЗалізне方面では、全体的にロシア軍が若干進出しました。
特にピヴニチネPivnichneとアルテーモヴェЗалізнеの市街地の間に潜り込んだロシア軍の戦術が功を奏して、アルテーモヴェЗалізнеでロシア軍が大きく占領地を拡大しました。
アルテーモヴェЗалізнеを制圧して南に向かうとニューヨークNiu-Yorkを南北から挟撃できます。それがロシア軍の狙いだと思います。
一方ピヴニチネPivnichneはウクライナ軍の防御の強いと思われる東側ではなく、潜り込んだ南側から攻めています。

このロシア軍の進撃ぶりを見ると、ドゥルジバDruzhba、ピヴニチネPivnichne、アルテーモヴェЗалізне方面は時間の問題のように見えます。
ここを制圧したなら最大の拠点であるトレツクТорецькが次の攻撃目標です。

ニューヨークNiu-York方面。
この方面では南のアウデイーイウカ方向から、ロシア軍が一気に約3kmほど北上してニューヨークNiu-York市街地の西側まで進撃しました。
ここでもウクライナ軍はロシア軍と対峙している市街地の東側に防御ラインを形成して多い兵力を配置していたと思います。
ウクライナ軍が予想していなかった南側から市街地の西側を攻撃したのは、ロシア軍の作戦勝ちと言えます。

ロシア軍は一気に進撃してできた突出部の側面(東西)に支配地を広げて側面からの反撃を防ぎながらニューヨークNiu-Yorkの市街地を北に進撃して、南からトレツクТорецькに攻め上がる動きを見せています。

両方の攻撃が順調に進捗すればトレツクТорецькのウクライナ軍は、東と南からロシア軍に攻撃されます。
今のロシア軍の進撃状況を見る限りでは、トレツクТорецькのウクライナ軍は持ち堪えられそうに見えません。
ロシア軍はトレツクТорецькを制圧したなら、その次は北部ドネツクの入り口にあたるコンスタンチノフカКостянтинівкаを南から攻めることになります。

アウデイーイウカ~ポクロウシク戦線のロシア軍の進撃と連動した動きであり、両方をウクライナ軍が守るのは、もう無理だと思います。

こうしてみるとチャシブ・ヤールでのロシア軍の激しい攻撃は、トレツク~ニューヨーク戦線とアウデイーイウカ~ポクロウシク戦線のロシア軍の進撃を助けるための大陽動作戦であった事が分かります。

ハルキウ州北部戦線もロシア軍の陽動作戦です。
もっとも陽動作戦は、次の攻撃の地均しであることが始末に負えない点です。

ほぼ長い前線の全域でロシア軍が好き勝手に攻めている状況です。現在、ロシア軍が最も激しく攻めているのが、アウデイーイウカ~ポクロウシク戦線とトレツク~ニューヨーク戦線です。
どちらの戦線でもロシア軍は順調に進撃しています。
全てはロシア軍の計画通りのようです。

少なくともドネツク州をウクライナ軍が守るのは、最早不可能と見るのが妥当だと思います。
今の進撃速度ならロシア軍は年内にはドネツク州を占領しそうな勢いです。段々進撃速度が速まってきました。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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