姑の施設のことについてよく考えたのだが、やはり施設に入れるのは当分辞めようと思う。
姑の気持ちを思うと、どうしても踏ん切りがつかない。
でも、冬の間だけは施設に入ってもらう。
その方が安心安全だ。
もう既に仮の予約はした。
高齢者施設には、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、グループホーム、小規模多機能ホーム、ショートステイなどいろいろあるが、
仮の予約をしておいたのは、
介護老人保健施設、略して「老健」。
老健は元々せいぜい数ヵ月間しか入ることができない。
だからか冬の間だけ利用する人も多いらしい。
いくら冬の間だけとはいえ、姑にとっては地元地域の方が良いだろうから、姑の家から近い老健を探して予約して来た。
あとは姑が納得して入るかどうかだ。
昨日は姑の食事など身の回りの世話に行ってきた。
そして、冬の間の施設について話をして来た。
「おかあさん、冬は身体の調子が崩れやすいし、火を使う機会が増えて危ないし、雪かきをしようと外に出て転んだら大変です。冬の間だけ施設に入りましょう」
「え?入らなくても大丈夫ですよ」
やはり姑は嫌そうだ。
「でもね、雪が降ると、私も今までのようにはなかなか来れないです。◯◯さん(姑の娘)も心配だから施設に入って欲しいて言ってましたよ」
「入りたくないです」
「ヘルパーさんも雪かきは仕事ではないから、家に入るのも大変です。それに実はこの前おかあさんが自分でおかゆを作ろうとしてガスをつけっぱなしだったそうですよ」
ケアマネさんから報告を受けている。
姑はガスの火をつけっぱなしにしていて鍋が沸騰していたそうだ。
ヘルパーさんが来なかったらどうなっていたことか…
「おかあさん、前ならできたと思っていたことが、自分では気づかないうちにできなくなってきてるんです。でもしょうがないことです。誰も同じ。だからおかあさんを一人にしておきたくないんです。施設に入りましょう」
「…そうなんですか」
なんだか姑の目が潤んでいるように見えた。
姑に酷なことを言ってるのかもしれない。
「そこは何人部屋なんですか?」
「四人部屋と二人部屋と一人部屋があるようです。一人部屋は高いですが、おかあさんが一人部屋がいいならそうしますよ」
「…一人部屋がいいなあ…」
「うんわかりました、わかりましたよ。そうしますね」
「いつ入るんですか?」
「まだハッキリ決まってませんが予定は12月1日です」
「そうですか…」
なんだかショボンとしたように見える姑。
でもね姑よ、春になったら帰って来るんだから、どうか辛抱しておくれね。
晩ごはんは、あまり食べたくないと言うので、簡単に作ってきた。
やわらかいご飯の上に目玉焼きを乗っけて、更にしらすを散らしておいた。
あとはワカメと豆腐と白菜の味噌汁。
それとブロッコリーを柔らかく茹でた。
便が出てないのでは?と心配なので、牛乳とヤクルトを付けておいた。
「おかあさん、じゃあ私は帰りますからね、ちゃんと食べてくださいね。食器は明日の朝、ヘルパーさんが洗ってくれますからそのままにして大丈夫ですよ」
「はいはい、ありがとうございます。気をつけて帰って下さいね」
「はい。あ、おかあさん、施設のことはだんだんに詳しく決まると思いますからね」
「は?施設?」
「え」
ちょっ、忘れてるわ、この婆さん。
「おかあさんが冬の間入る施設ですよ。今日そのことについてたくさん話したじゃないですかー」
「はあ?私が施設に入るんですか?」
だめだこりゃ。
また来週この話のやり直した。
で、それでもまた忘れるんだよこの婆さん。
姑の気持ちを思うと、どうしても踏ん切りがつかない。
でも、冬の間だけは施設に入ってもらう。
その方が安心安全だ。
もう既に仮の予約はした。
高齢者施設には、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、グループホーム、小規模多機能ホーム、ショートステイなどいろいろあるが、
仮の予約をしておいたのは、
介護老人保健施設、略して「老健」。
老健は元々せいぜい数ヵ月間しか入ることができない。
だからか冬の間だけ利用する人も多いらしい。
いくら冬の間だけとはいえ、姑にとっては地元地域の方が良いだろうから、姑の家から近い老健を探して予約して来た。
あとは姑が納得して入るかどうかだ。
昨日は姑の食事など身の回りの世話に行ってきた。
そして、冬の間の施設について話をして来た。
「おかあさん、冬は身体の調子が崩れやすいし、火を使う機会が増えて危ないし、雪かきをしようと外に出て転んだら大変です。冬の間だけ施設に入りましょう」
「え?入らなくても大丈夫ですよ」
やはり姑は嫌そうだ。
「でもね、雪が降ると、私も今までのようにはなかなか来れないです。◯◯さん(姑の娘)も心配だから施設に入って欲しいて言ってましたよ」
「入りたくないです」
「ヘルパーさんも雪かきは仕事ではないから、家に入るのも大変です。それに実はこの前おかあさんが自分でおかゆを作ろうとしてガスをつけっぱなしだったそうですよ」
ケアマネさんから報告を受けている。
姑はガスの火をつけっぱなしにしていて鍋が沸騰していたそうだ。
ヘルパーさんが来なかったらどうなっていたことか…
「おかあさん、前ならできたと思っていたことが、自分では気づかないうちにできなくなってきてるんです。でもしょうがないことです。誰も同じ。だからおかあさんを一人にしておきたくないんです。施設に入りましょう」
「…そうなんですか」
なんだか姑の目が潤んでいるように見えた。
姑に酷なことを言ってるのかもしれない。
「そこは何人部屋なんですか?」
「四人部屋と二人部屋と一人部屋があるようです。一人部屋は高いですが、おかあさんが一人部屋がいいならそうしますよ」
「…一人部屋がいいなあ…」
「うんわかりました、わかりましたよ。そうしますね」
「いつ入るんですか?」
「まだハッキリ決まってませんが予定は12月1日です」
「そうですか…」
なんだかショボンとしたように見える姑。
でもね姑よ、春になったら帰って来るんだから、どうか辛抱しておくれね。
晩ごはんは、あまり食べたくないと言うので、簡単に作ってきた。
やわらかいご飯の上に目玉焼きを乗っけて、更にしらすを散らしておいた。
あとはワカメと豆腐と白菜の味噌汁。
それとブロッコリーを柔らかく茹でた。
便が出てないのでは?と心配なので、牛乳とヤクルトを付けておいた。
「おかあさん、じゃあ私は帰りますからね、ちゃんと食べてくださいね。食器は明日の朝、ヘルパーさんが洗ってくれますからそのままにして大丈夫ですよ」
「はいはい、ありがとうございます。気をつけて帰って下さいね」
「はい。あ、おかあさん、施設のことはだんだんに詳しく決まると思いますからね」
「は?施設?」
「え」
ちょっ、忘れてるわ、この婆さん。
「おかあさんが冬の間入る施設ですよ。今日そのことについてたくさん話したじゃないですかー」
「はあ?私が施設に入るんですか?」
だめだこりゃ。
また来週この話のやり直した。
で、それでもまた忘れるんだよこの婆さん。