いやそこは京都だろ、て往年のヒット曲のタイトルじゃないけど。
来月、息子が横浜に行って来るという。
このご時世に。
私はこのブログで自分が住んで居る所を書いたことが無い(たぶん)が、横浜のような関東圏はここからずっと遠い。
まあ今日だけざっくり明かしておくと、ここは東北地方の北寄りである。
そんな片田舎から、何故に今、大都会に行くんだい。
しかも来月から、息子は居酒屋でアルバイトをするらしい。
だからなおさらだ。
万が一コロナにかかってしまい、そのまま気がつかずお店で働いたもんじゃあ迷惑がかかる。
息子のせいでお店を休業させたら大変なことだ。
そのへんを考えたのかと息子に聞いた。
今は遠出はやめなさいとも言った。
すると、なんだか息子は落ち込んでいた。
そんなやり取りをして数日経った昨日、落ち込んでいた息子が気になって、仕事帰りに息子のアパートに寄ってみた。
横浜行きは断念したのかと思いきや、なんとまあ行くことにしたと言う。
居酒屋の店長に、横浜に行きのことを相談したらしい。
すると店長、
「いいよ。行く日が決まったら連絡してね。もしかしたらその後シフトに入れられないかもしれないけどそこは了承してね」
と言って、
「ちゃんと言ってくれてありがとう」
とも言ってくれたらしい。
想像するに、良い店長だな。
バイト先とのキチンとした交渉が出来て、あとは横浜に行く気持ちが固まった様子。
ワタシ的にはまだうーん…なのだがね。
だって、息子が行く予定にしているのは3月半ば。
その後のお彼岸に、一緒にお墓参りに行けないじゃないか。
万が一のことを考えると、私は横浜帰りの息子に当分会えない。
医療ケアを必要としている重度障がい児も預かる福祉事業所で働いているから、絶対感染するわけにいかないからね。
それにしても、そもそも、何故に横浜なのだろう。何故に今なのだろう…
と、思っていたのだが、だんだんわかってきた。
ははぁん…と気がついた。
息子が中学1年生の時、時々話に出てくる女の子がいた。
きっかけは水泳のことだったような気がする。
小さい頃からスクールに入っていたので、大して特技がないウチの息子でも、水泳だけはちょっとは得意だったようだ。
それで夏は学校の体育で披露することが出来て、すごく褒めてくれたのがその女の子だったようだ。
スポーツは水泳以外はパッとしなかったから、褒めてくれる女の子がいることが嬉しかったんだろう。
そのうち席も隣になったんじゃなかったかな。
水泳の他に息子はヤマハにも通っていたのだが(なんか私もいろいろやらせてた笑)、その女の子もピアノを習っていたとわかって、よく2人で音楽の話をしてたようだ。その子から楽譜をもらって帰って来たこともある。
そうか、あれは息子の淡い初恋だったのねぇと、ひとり母は遠い目で空を見上げてしまう。
まあそのうち息子からその女の子の話は聞かなくなっていた。
高校も違ったし、成人式にも来ていないらしい。
だが、昨年、またその女の子のことをポロッと話した。
たまたま友達から、その子がインスタをやっていると教えてもらって、そこを通じて繋がり始めたようだ。
それで会いたい気持ちが高まっていったのだろうね。
彼女は…いや、そういう意味の彼女じゃないし中学時代も彼女といえる子じゃあなかっただろうけど、とりあえずその彼女は、今、横浜で美容師をしているらしい。
そうか…
会いに行きたいのか。
仕方ないなあ。
許してやるか。
まあ私が許しても許さなくても行くんだろうけどさ。私じゃなく店長から許してもらえたから行くんでしょうけどさ。
彼女も息子が行く日、休みを取ってくれてるらしい。
なんとなく、
なんとなくだけど、母の余計なお世話の勘だけど、
横浜に行き、幼かった中学1年生の時、その時は言えなかった言葉を伝えに行きたいのかなって、ホントによけいなお世話の想像をしている母ここにあり。
だが、先方さんは、どんな気持ちで迎入れてくれようとしてるのか。
ただ単に、故郷の懐かしい同級生に会うって気持ちなのかもしれないし、だいたいにして付き合っている人が居るかもしれないじゃないの。
どんな横浜の旅になるのやら。
とりあえず、コロナだけは持って来ないでくれ。