児相に保護されていたミサコが、先週から戻って来た。
だが、母親の元ではなく、父方の実家で暮らすことになったようだ。
放課後デイサービスの利用も再開して、良かったーと、思いきや、
ミサコが通っている支援学校の同じクラスからコロナが出てしまい、濃厚接触者として今はデイも休んでいる。
まあ、来週には戻って来るだろう。
明るく元気なミサコが居ると、デイは一段と賑やかさが増す。
だが…
今日、もうひとりの元気者、レナが居なかった。
レナが通う学校の先生から、連絡が入ったそうだ。
今日、レナが頭を怪我した状態で登校したらしい。先生がワケを聞くと、おじいちゃんにロープのような物で叩かれたと…。
学校は児相に連絡をして、今日、レナは保護されたらしい。
なんてことをしたんだ。
確かにレナは「おじいちゃんは怖い」と話していたことがある。
おじいちゃんといっても、小学生のおじいちゃんだから、まだわりと若い。
レナの送迎をした時、何度かおじいちゃんを見かけたことがあるが、60代半ばといった感じだった。
送迎で会った時は別段変わった感じのおじいちゃんでもなく、笑顔で対応してくれた。
ただ、レナの母親はレナのおじいちゃんに当たる父親とはかなり仲が悪いのは感じていた。そしてレナのおばあちゃんに当たる母親とも仲が悪そうだった。
おじいちゃんが会社を経営している裕福な家庭。敷地には2台のベンツと1台の国産車とキャンピングカーがあり、ボートも所有してある。
だけど、レナが何処かに遊びに連れて行ってもらっている気配はない。
学校が休みの日もデイサービスに預けられている。
お昼ごはんは母親がお弁当を作ってくれるわけでもなく持たせてよこすのはコンビニ弁当。
母親は自分の両親と仲が悪く、そんな環境の中で、レナはキレやすい子になったのかもしれない。
レナの家庭は、いつか何か起きるのでは…と思っていたが、まさかおじいちゃんの虐待で保護されてしまうとは…
レナは今ごろどうしているのかな。
戻って来たら何も聞かず、ただ優しく「おかえり」と声をかけ、レナの好きな鬼ごっこでたくさん遊んであげよう。