蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

電波停止

2016-02-10 | テレビ
昨日のクロースアップ現代は、おもしろかったねえ。いや、番組がおもしろかったんじゃなくて、ゲストの樹木希林がおもしろかった。終了間際になって突如、脱線。

「クロースアップ現代だと聞いて、出まーすと」
「だって国谷さんに会いたかったから」
「本当にすばらしいお仕事をなさってる。NHKは大変な財産をお持ち」
(記憶で書いてるから言葉遣いは正確じゃないかも)

ニコニコ笑いながら言ってたが、これ、あきらかにNHK上層部に対する当てつけだよね。

周知のとおりNHKは現場の強い要望をうっちゃり、3月いっぱいで国谷キャスターを降板させる。その原因が一つには、一昨年の夏、集団的自衛権に関し彼女が菅官房長官に鋭く食い下がって怒らせたからだ、との説が多い。クロ現の模様替えには出家詐欺報道のヤラセ問題も絡んでるんだろうけど、あれは国谷キャスターのせいではない。

樹木希林がその事実を知らなかったワケはなく、この優れた人材をNHKはもったいないことに切り捨てようとしてるよ、とのメッセージを発信したと見て間違いあるまい。国谷キャスターがいつになくあわてた様子だったのも、その意図がビンビン伝わったからだろう。

去年の古舘伊知郎VS古賀茂明の生バトルよりずっとハッピーで、ずっとスマートなトークだったよね。さすが名女優は並の人物じゃない。

一方、総務省では厚化粧の婆さんが「電波停止はありえないことではない」と、改めてドヤ顔で放送局に脅し。この国はいよいよい中国並みの言論環境になって行くみたいだね。その先は、北朝鮮並みの恐怖政治?
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その後の報道ステーション

2015-03-31 | テレビ
古舘が何を言うかと思ったら、古賀氏が「ニュースと関係ないコメントをした。そういう事態を防げなかったことを、ご覧の皆様にお詫びしなければいけない」だとさ。なんか間違えてない?

本音は「官邸にお詫び申し上げます」と言いたかったのと違うか。

問題の金曜の夜、古舘は「承服できない」とヒステリックにくり返していた。何が承服できないのか、説明なし。図星を指された人間は、あんな風に感情的に反発する。古賀さんの暴露が、古舘の保身マインドをつついちまったからだろ。

あの瞬間、古舘は反権力のポーズを落として馬脚を露した。

で、どこかの記者が菅官房長官に「バッシングはあったのか」と質問し、菅が「事実無根」と否定する茶番を放送。官房長官が「ハイ、ありました。気に入らないからクビにしろと言いました」などと答えるわけがないだろ。

こういうのを、ヤラセという。

民放の放送事業免許は5年ごとに更新される。更新を認めるかどうか、権限を握っているのは総務大臣だ。その地位にはいま、安倍のお気に入りの高市早苗という厚化粧の婆さんが居座っている。これが報道への圧力でなくて何なのだ。

要するに古舘はテレ朝上層部が怖くて、テレ朝上層部は安倍が怖くて、変節したということだ。まさに安倍が言うとおり、情けない事態だね。

3月27日の夜、古賀さんと同時にNHK-NW9の大越キャスターもひっそり画面から消えた。あの「お友だち」会長のもとで節を曲げなかった分、彼の方が古舘より骨があったのかもな。
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昨夜の報道ステーション

2015-03-28 | テレビ
何年に一度もない見ものだったよなあ。ナマ放送の醍醐味。

古賀茂明さん、パンクだねえ。放送業界の掟も慣例も不文律も蹴っ飛ばしてベラベラ暴露しちゃったもんね。「テレ朝の会長に辞めさせられた」「古舘プロジェクトの会長に辞めさせられた」「官邸のバッシングが凄い」発言どおりじゃないけどね、要はこういうこと。

生々しく具体的なところがいい。同じくコメンテーターを交代する朝日の記者が前日、当たり障りのないキレイごとを言って終わったのと対照的。この記者も、安倍のお友だちの番審委員長に猛攻撃されてたそうだけど。

ディレクターも古舘も泡食ったんだろうねえ。番組がまだ半分も行ってない段階でCMを連打してたが、その間スタジオでは怒鳴り合いだったのと違うか。「打ち合わせと違うじゃないか」「打ち合わせどおりにやってたら、肝心なこと言わせてくれんだろ」

古舘の激昂ぶりが半端じゃなかった。番組終了間際にも「承服できません」とか言って、青筋立ててたもんね。

一方の古賀さんは終始、淡々と持論を展開。「圧力や自粛に慣れたら大きな問題に気づかなくなる」って、正にいまの報道界に対する警鐘ではないか。

ともあれ、テレ朝がすでに安倍の軍門に下ってしまっていること、古舘がいかに反権力のポーズをとろうと、しょせん業界人の限界を超えられないこと、これらを古賀さんは焙り出した。

業界にとっちゃ実に困った人なんだろうけど、こういう気骨の人が消えるんなら4月以降の報ステにはもはや期待できないよな。NHKニュースウォッチ9には、とっくに愛想を尽かしてるが。

我々にとって最もまずいのは、古賀さんの問題提起が「放送事故」の一言で消費されてしまうことだ。
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消費増税1か月

2014-05-02 | テレビ
昨夜のNHKニュースウォッチ9、高級食材を使って味もいいが値段も高い「セレブ」なんとかというメニューがファミレスで大人気、客の大半が注文すると報じていた。百貨店でもブランド・ファッションがバンバン売れて、増税どこ吹く風。消費増税の悪影響などまるでなかったかのような、これでもかの演出だ。

ほう~、不況不況と言いながら皆さんカネがあるんだねえ、と感心していたら、今朝の東京新聞オンライン版は「新車前年割れ 百貨店・家電大幅減」の大見出し。NHKとは逆に、高額品の売り上げの落ち込みが大きかった、と伝えている。自動車業界なんか、非常に厳しい、受注がいつ回復するか分からないと言ってるそうだ。

どうなってるんだと思ったら、朝日のオンライン版に「NHK会長『公平性は番組ごとに』」の記事。どうりで。「(税率が)上がって困ったというだけではニュースにならない」「買いだめは無意味だと伝えるべきだ」などと理事会で発言したそうだ。

「公平性」とは要するに、安倍の施策に反する報道は正反対の意見で毒抜きしろ、てことだろ。

これまでもNW9を見たあと報道ステーションに切り替えたら、そうか、NHKの報道はオブラートにくるまれてたんだと気づくケースが時々あったが、もはやオブラートを使う手間も省いて露骨な世論操作を始めたわけだね。

週刊新潮に認知症ではないかと書かれた籾井会長は、自分の個人的見解を放送に反映させることは断じてないと謝罪放送で発言したが、そのことを早くも忘れているらしい。理事会での発言が報道現場への介入でなくて何だ。やっぱり新潮の言い分は正しい?

受信料を払わずに批判するのは正しいやり方じゃないからオレは当分支払いを続けるが、会長辞任を要求して支払いを凍結する市民が増えてるのは当然だろう。言論の危機だもの。
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4Kテレビ

2013-04-07 | テレビ
嵐の前のいっとき、といっても東京近辺では大山鳴動ネズミ一匹て感じの低気圧だったが、数寄屋橋のソニーで4Kのデモンストレーションを見る。

デジタルの音は嫌いだが、テレビがデジタルになったときは感心したね。それまでのモヤモヤ粗い解像度ややたらぶっとい輪郭、ゴーストその他のノイズ等々の難点が一挙に解消された。ま、ブラウン管テレビにも深い陰影、なめらかな色調といった液晶にはない美点があったけど。

それがさらに4倍きめ細かくなるというんだから、さぞかしと期待して出掛けたんだが、なーんだ、大したことないじゃん。

歌舞伎の部分中継と役者のインタビュー映像だったが、勘九郎や猿之助の顔色が白茶けて血の気がない。赤や黄の原色が躍る歌舞伎の衣装がすっかりくすんで見える。色の汚さは、主としてプロジェクター映写のせいだろうけど。

画面の中で、リアルだ、臨場感がある、云々のセリフを役者に吐かせていたが、これって、ハイビジョンの売り出し時にも使われた耳タコ・フレーズだよね。

4Kの長所は200インチの大画面でもピントがぼけない点なんだろうが、それじゃあ普通の家庭にはまるでご利益ないじゃん。200インチの巨大テレビなんて、どこの家が入れるんだよ。少なくともオレは、テレビが仏壇みたいに壁の真ん中でふんぞり返ってるのが嫌いなタチだから、いくらスペースがあっても32インチ以上のサイズは絶対やだね。

テレビ事業は大赤字で、ソニーに限らず家電メーカーの業績不振の元凶だそうだが、こんな風に技術優先、ていうか技術者の自己満足で市場のニーズを無視してるから売れないんじゃないの? 3Dテレビなんていうアホな代物も結局、オレの予言どおりコケたし。

それより、印刷技術を応用した有機ELテレビの量産化が2011年には実現すると4~5年前に朝日が報じたが、あれはどうなってるんだよ。液晶の高精細化より、そっちの方がよっぽど有意義ではないか。いま32インチ以下の液晶テレビを買おうと思っても、安かろう悪かろうの手抜き商品しか売ってないんだからさ。
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