蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

アマゾン依存症

2020-05-01 | 社会
近所にロクな店がない田舎に住んでいるものだから、食材や日用雑貨などはもっぱら生協の宅配に頼ってきた。

生協は在庫を持たない。会員の注文に応じて生産者、販売者から商品を調達し、週に一度、まとめて配達する。要するに、トヨタのカンバン方式ですな。

この方式で鍵を握るのが、流通である。商品を買い集め、配達するにはトラックとドライバーが欠かせない。その流通網が新型コロナのせいでズタズタになった。

注文は生協の用意したカタログを見て出すのだが、ドライバー不足のため(だけではないだろうが)注文した商品が配達当日まで揃わず、しばしば欠品になる。手に入るかどうかは、その日になってみないと分からない。

アマゾンは、巨大な倉庫を構えているからそのような事態に陥ることがない。アマゾンだって流通が重要なことには変わりなかろうが、なんとかドライバーを確保しているのか、少なくともウェブページで注文可能な商品は間違いなく届けてくれる。

アテにしていた品が手に入るか入らないかの違いは大きい。トイレットペーパーのような生活必需品が欠品になると、会員はその日から困窮する。田舎ではおいそれと、足りない分は近くのスーパーで、とは行かない。いきおい、アマゾンを頼りにする度合が大きくなる。

アマゾンは多分、カタログ販売で客の注文を着実に履行することがどれだけ重要かを認識している。ネット通販の本屋がこれだけ巨大な組織に成長したのは、その点をビジネスとして徹底したからだろう。

生協だってその認識はあり、それなりに努力をしていると思うが、欠品の言い訳を読むと、だって手に入らなかったんだもん仕方ないじゃん的ニュアンスが漂う。

アマゾンのプライム会員数は#stayhomeで激増していると聞く。コロナ騒動が終息したあとも、アマゾンの利便性、確実性に慣れた人々は退会しないだろう。オレ自身が、その一人だ。

こうして市民の多くがアマゾンに依存し、服従し、アマゾンに生活を支配される状態が加速する。今は非常に廉い会費がいきなりハネ上がっても、抵抗することは出来ない。その支配力は、生活密着という点で、おそらく安倍政権よりも強い。

考えると、ちょっと怖い。

ジェフ・ベソスが、だんだんビッグ・ブラザーに見えてきた。

※添付の画像ファイルはネットより。友人が送ってくれたので、誰の作か分からない。作者さん、無断借用ごめんなさい。
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