蒲田耕二の発言

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前近代性

2014-03-07 | 政治
維新の会合で石原慎太郎が、党の方針に反して原発輸出に賛成発言。「俺が賛成と言ったら、さあどうする」と大見得を切ったら、すかさず若手議員が「出て行け」。石原、あれ、と明らかにうろたえてたよな。耳を疑ったんじゃないの?

右寄りの維新の中にも、石原の前近代的体質には我慢ならない議員もいるってことだ。当然だろう。

いまアメリカが安倍政権に激怒しているそうだ。かつての鳩山政権に対するよりも、もっと深刻な不信感を抱いているという。すでに昨年夏、外務省がアメリカで実施した世論調査で、日米安保条約を維持すべきと考えるアメリカ国民は67%まで減少(前年比22ポイントの急減)との結果が出ていた。そこへ持ってきて、靖国参拝だ。修正主義に加えて、国政担当者が神社に参拝するという時代錯誤の宗教性が決定的に反発を呼んだんじゃないか。

欧米の常識では、政教分離が定着していない国家は前近代的な後進国だ。人権や言論の自由は、しばしば宗教的権威と対立する。民主主義、国民主権確立のためには、政教分離を欠かせない。それが、異端審問や血で血を洗う宗教対立の長い歴史を経て彼らがたどり着いた教訓だ。

イスラム社会を彼らが警戒するのも、1日5回の礼拝を強いたり断食月を設けたりの教義が個人の自由を束縛する圧力に見えるからだろう。

安倍の靖国参拝が象徴する日本の、もとい、右派政治家の前近代性に西欧社会は驚愕し、生理的嫌悪感を覚えたのではないか。日本はイデオロギー的にまだ19世紀なんだ、と。保守派のFOXニュースまで、宗教施設の靖国をアーリントンと一緒にするな、と噛みついたそうだ。

しかし、韓国に嫌われ、中国に嫌われ、さらにアメリカにまで嫌われて、安倍は一体どうするつもりだろうね。いまや仲良くしてくれるのは、同じく19世紀的イデオロギーのプーチンだけじゃん。

安倍支持のネトウヨのあいだで、いまロシアの株が急上昇だそうだけどね。彼ら、韓国の竹島占拠以上に卑劣なやり方でロシアが北方4島を占拠してることを分かってんのか。

中国に接近した鳩山と小沢はオバーマに、というか、対米従属一辺倒の官僚にダーティ・イメージを貼りつけられて政治生命を絶たれた。過去には角栄や金丸信が同じ目に遭った。

いまのところ安倍が安泰なのは、中国と対立しているからというより、TPP参加に積極的だからだろう。アメリカは案の定、米国産農産物に掛かる関税を全廃しろと言ってきてるね。日本車の輸入関税はそのままで。

TPP交渉が妥結し、日本のカネをアメリカが吸い尽くす目処が立ったら安倍はお払い箱にされるんじゃないか。

安倍も欧米もオバーマもオレは好きじゃないから彼らが安倍をどう扱おうが知ったことじゃないが、日本が世界の中で凋落していくのが許せない。日本を愛してるからこそ、日本の国際的評価を落として国益を損なう政治家が許せない。
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