休日は風を切って

休日は自転車に乗って風を切って、そんな生活をずっと続けていけたらと思っています・・・

たどり着いたら、そこはお祭り

2008年11月04日 | 自転車
(2008.11.3 栃木県那須町伊王野)

11月3日午前4時、きょうの予報は晴れでしたので、冷え込みも相当だと思っていたんです。ところが玄関脇の温度計は10℃。わたしの予想に反してあったかい朝でした。そこで朝風呂一番、身を清めて・・・さて何処へ。選択肢は沢山あるのですが、こんなに暖かい朝ですからすぐにでも出れそうです。そこで久々の“RFX8”を駆って、伊王野の先、行けるとこまで行っちゃうことに決めました。

外はまだ真っ暗闇の中、素早く準備をして、散歩の方々がみちのく自転車道に出てこないうち通過してしまおうと思いました。ところが準備を整えていざ出かけようというときには、5時20分になっていました。



闇を切り裂いて駆け抜ける“RFX8”。フロントのダブルLEDはバッチリ!リア・フラッシャーはどうよ?・・・おお、ナイス!午前5時40分、小和滝のセブンイレブンで水分とオニギリ1個を調達。



午前5時58分、みちのく自転車道のビッグアイが見えるいつもの地点まで来ると、瞬く間に空は白じんできて、前方にはすでに散歩する人影が見えていました。「ややっ、これは出遅れたかっ!」



休日のみちのく自転車道にどんどん人影は増えてきて、残念ながらいつもと変わらない状況になってしまいました。やはり朝早いのはご老人の方々です。9割の方は年輩者でした。イヌを連れての散歩者が異常なほど多くて、徳川綱吉時代の再来かと思ってしまいます。午前6時52分、ようやく須賀川の「江持橋(えもちばし)」につきました。



晴れの予報に反して雲は厚く垂れ込めています。東の空の一角がオレンジ色に沁みているので、お日様の位置はわかるのですが、薄暗いままで気温だって特段上がっているとは思えないような変な天気なんです。でも早朝の阿武隈川と宇津峰山はとってもイイ感じです。



一面草紅葉の浜尾遊水地を抜け、みちのく自転車道終点を目指します。



乙字ケ滝500m手前で遭遇した自転車道横断者。路上の黒い棒きれ見たいな物。一時は素通りしたのですが、気になって引き返しました。「お前イモリじゃないか!」(注)分かり切ったことですが、井森美幸のことではありません。いったいどっちへ渡ろうというのか分かりませんからそっとしておきました。親切ごかして“ふりだし”へ戻してしまったら罪ですからね。



午前7時28分、これがきょうの乙字ケ滝。



乙字橋の上でオニギリを食べながら、あらためて“RFX8”を見てみると、やっぱりお尻のフラッシャーは黒の方がいいような気がしました。戻そうかな・・・。



午前8時22分、中島村の“童里夢(ドリーム)公園”に到着。




秋の気配を感じながら、誰もいない公園で小休止。とても静かです。




そして午前9時48分、白河関の森公園に到着。ここでも少しだけ秋を感じて行くことにします。ところが、ずーっと、ず~っと曇ったままです。わたしは何にも悪いことはしていません。

きょうは、県境で一人のローディーさんとお会いしました。昨日が新人戦だったとおっしゃっていました。次の日には、こうして早朝から練習しているのですから大したものです。彼は、わたしがこれから行こうとする、伊王野まで行っての帰り道とのことでした。高校生の彼は伊王野から10数キロずっと登り、わたしはここ県境から伊王野までずっと下りです。「じゃあね」でもわたしはこの道は帰りません。死にますから・・・。



三森家住宅を過ぎ伊王野にさしかかると、なにやら交通整理中。お祭りのようです。



なんて趣のある可愛い姿なのでしょう。やはり伊王野は歴史を感じさせます。自転車を置いて、祭りをご覧になっていた方々にお話をお聞きしました。伊王野は11月2日と3日が「伊王野温泉(ゆぜん)神社秋祭り」なんだそうです。そして艶やかな姿の子供さんは屋台(山車)を先導されるのだそうで、男の子もいるのだそうです。お祭りの屋台はここで折り返し、街中へ戻っていくとのことでした。

これはラッキー!いいところに来ました。伊王野から先はまた今度にして、きょうは伊王野の祭り見物に変更しました。




街並みも神社(伊王野温泉神社)もこの通りです。



とりあえず『道の駅東山道伊王野』で温かい蕎麦でも食べてと思ったら、開店間際でこんな状態でした。ここの蕎麦は大人気のようです。まあ、そんなにお腹は空いていないので蕎麦は次の機会ということにしました。そうそう11月9日はここ途の駅で『秋の収穫大感謝祭』なのだそうです。



ここ道の駅には『伝承館』という施設があって「伊王野温泉(ゆぜん)神社秋祭り」に使用される2台の屋台が展示してあります。11月9日にはここで伊王野のお祭りを再現されるそうですから是非出かけてみてください。



街中に引き返すと、来る途中で出会った上町の屋台が町内へ戻って来たところでした。



ほら、いいでしょう!後ろの男の子が見えなかったですが、女の子も男の子も背中には先ほどの“花笠”を背負っています。



そして屋台の端っこに乗っけられていた小さな女の子たち。おそらくお父さんかお母さんが、この屋台のお囃子をやっておられるのでしょう。わたしがカメラを向けると大喜びだったのは、自転車のヘルメットを被った“へんなオジサン”だったからなんです。



お囃子の横笛をチョットいたずらした仕草がとても可愛くて、思わずカメラを向けてしまいました。



自転車を伊王野小学校のスズメのそばに置きました。ここで12時から上町、下町2台の屋台が、『であい(出会い?)』といってお囃子の競演をするのだそうです。相手のお囃子につられたら負けだと、近くで始まりを待っていたおばあさんが教えてくれました。おばあさんの応援する下町の屋台を見に行きました。



上町の華やかな屋台とはまた違って、こちらは厳かな感じがいたしました。





だんだん『出会い』を見るために観客が集まって来ましたが、多少時間がずれこんでいるようで、今や遅しと見守る中12時27分、両屋台が運ばれて来ました。




先ほど屋台を先導してきた双方の子ども達は、それぞれ道の両側に分かれ、綺麗なお姉さん(?)に合わせて声援を送ります。これも見所です。



2台の屋台が近づけられ、『出会い』の態勢が整えられます。



上町。



対する下町。双方のお囃子のリズムが観衆を包み込んでしまいます。このお囃子のリズムを聞いていると、体の奥深いところが自然にシンクロしてしまうのです。日本人としての血がさわぐ不思議な高揚感があります。これは楽しいです。




競演は延々と20分ぐらい続いたでしょうか。その間、相手に負けじとずっと太鼓をたたき、笛を吹き、鐘を鳴らし、囃し立てる。いやー、まったくすごいものでした。この『出会い』はお祭りの間、お昼と夜に行われるのだそうです。



『出会い』を終えた屋台は引き離され、今度は上町下町が町内を変えて、相手方の町内を回るのだそうです。ほら、小学校の入り口に置いた自転車が見えるでしょう。楽しい時間はあっという間。早々に帰らなければ暗くなってしまいます。これからだと、乙字ケ滝が午後3時半、帰宅は5時半ごろの予定です。

思いがけず、伊王野のお祭りに出合えた本日の走行距離185.24 走行時間7:46 平均速度23.8 最高速度47.9



みちのく自転車道終点、小和滝橋着が午後4時42分でした。一ヶ月ぶりに乗った“RFX8”はなんだかとてもよそよそしくて、尻が痛くなりました。お尻はもうすっかりP君(PROGRESSIVE FRD-900)と仲良しになっていたみたいです。やはりブランクは空けられないものだと痛感しました。“RFX8”との関係は、また一からやり直しのようです。


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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
祭礼 (玉井人)
2008-11-04 19:07:36
太鼓台になるのか挽き山なのか、まだまだ秋祭りは続きますね
まだ旧暦では10月ですからね
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RFX8戦線復帰? (ピナ男)
2008-11-04 19:40:02
RFX8ようやく戦線復帰ですね。綱吉のくだり、笑いが出ました。ほんとに犬の散歩が多いですね。多くはご老人ですが。ロードバイクは走行音が小さい、ご老人は耳が遠いときてますので、通過する時はほんと気をつかいます。ま、いづれ私も老人になるのですが。「気をつけよう犬公方とご老人。」
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RFX8復帰! (HIDE)
2008-11-04 20:00:28
KOJIさんは、かっこいいな~
いけるところまで、行くというのは、かっこいい~
私は、宇都宮JAPAN CUPからは、少し、休養しております。(ブログにて)
しかし、写真がいつみても、良いですよ~
寒くなりますが、がんばりましょう!

ENDLESS HIDE

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“玉井人さん” (koji)
2008-11-04 21:12:20
伊王野の秋祭りも近年になって祝日を含む11月2~3日の二日間になったそうです。自転車に乗っていなければ、この町にも行くことも、お祭りを見るなんていうこともなかったのでしょうね。そんなに遠くないのに、知らないところばっかりなんだなあと、あらためて思いました。
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“ピナ男さん” (koji)
2008-11-04 21:26:51
まる一月ぶりに“RFX8”と走ってきました。ようやくお尻の方も馴染んで来たところだったのですが、残念ながらまた振り出しに戻ってしまったようです。
それから自転車道で犬と散歩されていた方に、犬を綱から放されている方が多いのです。犬は勝手に自転車の方へ向かってきたりするので気を使います。家族同様にしている犬ですから、轢いたりしたら、こちらに非がないとしても恨まれちゃいますからねえ、困ったものです。
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“HIDEさん” (koji)
2008-11-04 21:33:45
こうして自転車で移動していると、思いがけないモノに出くわしたりするのがとても楽しみです。車はさらに遠くまで行けるのですが、自転車のように小回りが利きません。
知らない町の隅々まで探検することも可能ですし、窓ガラスが無いので道行く人とすぐお話も出来ます。やはり自転車は最高です。わたしはどちらかというと、レースよりはこういう“自転車乗り”がしたいです。
“HIDEさん”疲れが溜まっているのかも知れませんよ。お大事になさってくださいね。
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イモリと少女 (pontsuko)
2008-11-04 22:00:57
185キロ!?(@_@)、7時間!? 伊王野つて黒磯じゃないですか!?はなっからレベルが違いますねえ。ホント、kojiさんは、いいツーリングをされますね。ブログを読んでて気持ちがいいです。写真はもちろん、イモリと少女が素敵です。
kojiさんは、これからブルベの世界に行ってしまいそうですね。こりゃ、追いつけません。
でも、すっごく刺激を受けます。おれも頑張ろうって。
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祭りばやしが (へばな)
2008-11-04 22:41:04
写真が良く雰囲気をとらえているので、見ているだけでお囃子の音が聞こえてくるようです
 早朝から夕方まで、良く走られましたね~、もうブルベは楽勝ですね
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素敵なお祭り (mattoshi )
2008-11-05 02:45:41
kojiさん、いいですね~。お祭りというと、血が騒いでしまいます、ハハハ、、、
山車によるお囃子の競い合い、なんともいいですなあ~。歴史のある街なのですね。上町と下町、今もその町名を使っているのでしょうか?
山車の形態が我々の地域の物とは違っていて、興味深いです。
kojiさんの好奇心、そして写真の素晴らしさにまたしても感服です。いい一日でしたね。こちらも癒されました~
そうそう、、、 
 テールライト、白でもイケルのでは? と思いますが・・・

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“pontsukoさん” (koji)
2008-11-05 02:53:12
伊王野はそんなにだいそれた所ではありません。県境を越えて約10キロといったところでしょうか。でも、自転車に乗らなければ一生涯決して訪れることのなかった町だと思うんですよ。そういうところが自転車に乗っていて面白いなあ、良かったなあ、と思うところなのです。
それに今回はお祭りのおまけ付きでしたから、これはもうますます病みつきになりそうです。
わたしは低いところを探してルートを選びますが、“pontsukoさん”のすごいところは、果敢に前に突き進むというところです。これは悔しいけれどマネのできないところです。
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